ひとりごはんあるある
–– 目の前の食べ物に
集中せざるを得ないワケがある。 ––
私はだいぶひとりごはんに慣れている方だと思う。
ひとりマックから始まって
ひとりフルーツサンド
ひとりラーメン
ひとりピクニック
そんでもってひとり居酒屋
残るはひとり鍋とひとり焼肉くらい
だから「今日のお昼どうしよう」となってから、その時の気分で「つけ麺屋に行こう」となるまでに、さほど時間はかからなかった。
食券を買って、列に並ぶ。
ん?1人で列に並ぶの初めてかも。
なぜかちょっと緊張した。
狭い店内に通されて席に着く。
つけ麺が出てくるまでスマホ。
つけ麺が出てきたら雑に一回だけ写真を撮って、食べ始める。
ボブとつけ麺の相性はなかなかに悪い。
切りたての髪に細心の注意を払う。
もくもくと、ただひたすら麺をすする。
つまらない
味気ない
前にここのお店に行った時は友だちと一緒だった。
すごく美味しく感じた記憶がある。
隣の人との距離がやや近い。
もし知ってる人だったらどうしよう、とか、
それが昔好きだった男の子だったらどうしよう、とか、
くだらない心配をしちゃう。
昔から人と目を合わせるのが苦手だった。
相手が知らない人でも、知ってる人でも。
嫌がられないかな。
見透かされないかな。
弱虫なんだろう。
だから私はつけ麺を見つめることしかできない。
弱虫な私のひとりご飯
いつも目の前の食べ物を見つめることしかできない。
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