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死別の悲しみと向き合う~グリーフケア~

大切な人との別れ。
できれば経験したくない出来事ですが、
生きているとこんなにも悲しいことが起きてしまったりします。

20代で父を亡くした経験と、心理カウンセラーとしての目線
両輪で記事を書かせていただきます。

いま、心がちぎれそうなほど痛くてつらいあなたへどうか届きますように。

“死”を受け入れられない

いつもどおり、仕事をしていたある日。
実家の母からLINEで連絡がありました。

“話さなきゃいけないことがある。こんなことってあるんだね”

私はこの一文で父に何かあったのだと察しました。

すぐに電話を掛けると、

昨日まで元気だったはずの父が、今朝突然亡くなった

とのことでした。急性心不全でした。

私は考えるよりも、理解するよりも先に涙が止まらなくなりました。
手が震え、何が何だか分かりませんでした。

電車に飛び乗り、実家へ帰ると冷たくなった父の姿が。
とても穏やかそうに眠っていました。

なんで?まだ60過ぎなのに。

あと3か月で、私の結婚式だというのに。

私の疑問は大きくなるまま、

あっという間にお通夜とお葬式が過ぎました。


火葬前が一番しんどく、ずっと泣いていました。
火葬後「父はどこに行ったのだろう?また帰ってくるかな?」
なんて考えていました。

お葬式が終わり、翌々日には仕事を再開しました。
忌引き休暇って、こんなにも短いんだ。
全く休まっていないし、受け入れられてもないのにな。

仕事をしていても、常に心にぽっかり穴が開いたような感覚。
ふと気を緩めた途端、泣きそうになってしまうような日々が続きました。

ですが、悲しいというよりかは【信じられない】という感覚の方が強かったです。

喪失の5段階

心理学者のキューブラーロスは、
喪失のステップは以下のように進んでいくと述べました。

第1フェーズ:「否認」:そんなはずない、と受け入れられない
第2フェーズ:「怒り」:なぜ私だけこんな目に合わなければならないのか
第3フェーズ:「取引」:神様に祈りを捧げ、死者を返してほしいと願う
第4フェーズ:「抑うつ」:悲しみに浸る
第5フェーズ:「受容」:死を受け入れ、意味を見出し、前へ進んでいく

キューブラーロスー喪失の5段階より

しかし、5段階この通りに進むわけでもありませんし、
前のフェーズへ戻ることもあります

ぐるぐるとこの感情を繰り返しながら進んでいくと、
キューブラーロスは言いました。

知ってはいたけど、しんどい。

父の死を迎えた時、既にカウンセラーとして、
学びを進めていたので【喪失の5段階】の理論は知っていました。

私も初め、否認から入りました。すぐに怒り・取引も覚えました。

頭では「あ、いま取引しているんだなー」
なんてわかっていたつもりだったんです。

でも…理論を知っていたところで、あまり慰めになりませんでした。


じゃあ、いつになったら第5フェーズの【受容】のステップへ行けるのか。
一瞬受容できたと思ったら、またすぐに抑うつに入るし、
怒りへ戻ることもありました。


大切なのは、今感じている感情を認めてあげること

「もう大人なんだから」
「もう○ヶ月、○年経ったのだから前を向かないと」
と悲しみや寂しさに蓋をしていませんか?

もしくは、悲しみが大きすぎて、
亡くなった方を思い出すのも怖いし、つらくて嫌だ。

「向き合うのが怖い」という気持ちも出てくるかもしれません。


向き合うのが怖いほど、あなたにとって大切な存在だったり、これからもっと大切にしたかった存在なのだと思います。

悲しみが大きすぎて、向き合えない時期もあっていいんです。
悲しみに暮れるのが怖くて、見ないようにしたっていいんです。

そんなあなたを、誰も責めたりしません。
「悲しみを感じることだけが、亡くなったことを想うこと」ではないですからね。

すべてあなたの大切な感情です。

どんな気持ちを感じても大丈夫です。
その気持ちに対して「そう感じるんだね」と自分自身を認めてあげてほしいです。

気持ちを誰かに聞いてもらったり、
言葉にしたりすると、より気持ちが落ち着いたりします。

私も、気持ちがそわそわした時に
感じた気持ちを言葉にしていました↓
(当時は、ブログに載せる予定もありませんでした。)

あなたは1人ではありません。

悲しみを感じる日も、
また会いたいと寂しく感じる日も、
思い出すのもつらいくらいの日も、
少し受け入れられたかなと思う日も、
信じられないと拒絶感が生まれる日も、

どんな日も、天国からあなたを見守ってくれています。

天国から「そう思うよね」ときっと受け止めてくれているはずです。

あなたが懸命に生きている日々を、きっと見てくれています。

たとえもう会えないとしても、心で繋がることはできます。

無理に前に進もうとしなくても、あなたはそのままで大丈夫だと私は思います。



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