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【東北一周バイク旅】4日目〜幻の魚と飛び立つ龍〜

おはにちばん!
どうもくらみきです。

前回まではこちらから。

ようやく雨が止み、東北の自然とおいしい海鮮と日本酒を堪能した3日目。
ついに始まる正真正銘一人旅。
不安と期待に胸を膨らませ、行ってみましょう4日目です!

今日のお品書きはこちら!


畠栄菓子舗

おはようございます!
昨日思ったよりも飲みすぎたのと、疲れもあって少し寝坊気味の朝。

今日も快晴!

今日は移動が多めなので、8時前には出発する。
とりあえずの行き先は、奥さんが秋田出身の会社先輩に聞いたあんごま餅のお店、畠栄菓子舗さん。
小分けでは売ってないみたいで、朝ご飯代わりと道中のおやつにしようという寸法だ。

1時間ほどで到着。
あれ、8時からやってるはずなのに開いてない…?
そして看板を見て絶望する。

小さく定休日火曜日って書いてる…

この日は三連休明けの火曜日。
そらやってないわけだわ。

とりあえずどうしようかなーと思ってスマホで次の目的地を設定しつつ情報収集していると、1台の車が駐車場に入って来た。
この人も定休日知らずに来ちゃったのかな、なんて見ていると、おばあちゃんが降りてきて何やら話しかけている。
ヘルメットの中はインカムで音楽を流していたのでよく聞こえず、ヘルメットを外してみると
「お餅買いに来たの?」
とのこと。
そうなんですよー、でも定休日で…と話すと
「冷凍でも良かったら用意してあげるよ」
まさかのお店の人でしたw
どうやらこれから出掛けるところで、たまたまお店の前を通ったところ私がいたので、声をかけてくれたそうだ。
本来ならお店やっていないのに、わざわざお餅を持ってきてくれた。

冷凍されたお餅

代金ちょうどの小銭を持っていて良かった。冷凍だから解凍しないと食べられないそうなので、今日の朝ご飯代わりにするという目的は果たせなかったけど、道中や翌日以降の朝ご飯にしよう。それにしてもありがたい…。秋田は本当に人があたたかいなぁ。

【朝?】道の駅おが なまはげの里オガーレ

せっかく秋田に来たからには、なまはげ館に行きたいなーと思い、とりあえず男鹿半島方面へ。
道中の道の駅に寄る。

かなり大きい

秋田でお土産買うタイミングって地味にここが最後かもしれないと思い、簡単な朝ご飯とお土産を買う。

しょっつる焼きそば

男鹿半島のご当地グルメらしい。
しょっつるが何なのかあんまりよくわからなかったけど、普通においしい塩焼きそばという感じでした。

いぶりがっことクッキー

なんかめちゃくちゃ青みがかった写真になったけど、秋田犬の型抜きクッキーと、秋田といえばのいぶりがっこを購入。

さて、ここからは男鹿半島を一周して、そこから更に北上して、また南下して…って結構な長距離移動になるわけなんだが。
昨日までの疲れが祟ったのか、とにかくめちゃくちゃに眠い。
このまま走り続けたら多分どこかで事故るな…と思っていたところに、ビニールハウスの休憩所を発見。

なんてありがたい…

バイクは車と違って、社内で仮眠を取ったりできないので、こういう場所があるのは本当に助かる。
少し仮眠をして、予定を見直す。
なまはげ館は意外と遠いし、中に入ってからもそれなりに時間がかかりそう。
大潟村の資料館もこの日は休館日だった。
今日一日の移動距離と時間を考えると、この辺りはスキップした方が良さそうだ。
ちょっと大回りする格好にはなってしまったけど、休憩もできたし良しとする。

梨直売所

会社の旅好き先輩に、この時期は男鹿の梨がおいしいと聞いていた。
ちょうど通り道なので、もらったGoogleMAPの情報を元に行ってみる。

ちょっとした山道の中に数件、梨の直売所が並んでいた。
並んでとは言うが、一つ一つの敷地が広いので、隣接しているという感じではなかった。
駐車場にバイクを停めて、小屋のようになっている直売所の方に向かう。

道に面しているわけではない

中ではお姉さん方2人が作業されていて、入るなり
「座って!」
と言われる。
え、なんで直売所で座らされるんだろう?と思っていたら、試食用の梨を出してくれた。

ちゃんとしたお皿に乗ってきた

「食べてみないと味わからないでしょ?」
いや、そらそうなんだけども。神かよ。
この時食べさせてもらったのは豊水と秋泉の二種類だったのだけど、秋泉がめちゃくちゃ好みだった。
買って帰ろうかなと思ったけど、籠単位で売っているようで、バイクなのでそんなに荷物も乗らない。ましてやフルーツだし…。
一つずつ買えないか?とお願いしてみたところ、快くOKしてくれて、結局秋泉と、かおりという珍しい緑色の梨を購入した。
お金を渡して袋に入れてくれたお姉さんが、買った分以外にもう一つの袋を持って
「これおまけね!」
笑顔で渡してくれたビニール袋の中には、規格外品の豊水が4つも入っていた笑

いっぱいの梨

本当に秋田県民ってやつは…。
ありがとうございます!!!
入り切らないので一つだけその場で齧って、あとはパニアに詰めて次の目的地へ。
ちなみに梨は全部めちゃくちゃうまかったので、これを読んだ皆さん、秋の男鹿では梨を買おう!

天洋酒店

秋田まで来たら日本酒を買わないとってことで、半分どうせないと諦めつつも、新政の特約店を探してやってきたのがこちら。

天洋酒店さん

さすが地元、店頭にでかでかとNEXT5掲げてある。多分全部取り扱いあるんだろうな。
店内はそこまで広いってわけでもないけど、冷蔵庫の中には日本酒好きならテンション上がる銘柄が目白押し。
やっぱりさすがに新政はなかったけれど。
店員さんもとても良い方で、バイクで持ち運ぶことを伝えたところ、快くしっかりめの梱包をしてくれた。

プチプチでしっかり梱包

購入したのはゆきの美人と、昨日飲んでおいしかったヒデヨシ・クラウド。
ゆきの美人はあるだろうと思ってたけど、ヒデヨシ・クラウドを見つけた時はちょっと声出た笑

さて、ここからはひたすら北上していく。
途中で恐らく観光列車と思われる電車を見かける。
海沿いを徐行し、ちょっとの間停車していた。
調べてみたところ、多分リゾートしらかみのくまげらというタイプのようだ。

観光列車の旅も楽しそう
列車が見ていた景色

ここから先は海沿いを走ることが多く、天気もあいまって非常に綺麗な景色を堪能しながら進む。
千畳敷の奇岩?を見たりする。

千畳敷って海沿い走ってると割と色んなとこにあるよね

そんなこんなで2時間ほど走り、お昼ごはんにする。

【昼】お食事処 汐風

こちらも職場の旅好き先輩に教えてもらったところ。

建物の雰囲気が良い

ここでは幻の魚と呼ばれるイトウが食べられるとのことで、ゴールデンカムイ好きの私としては是非とも食べておきたいということで、お昼はここと決めてやって来た。

ありがとうございます!
いとひら丼一択
北海道の一部にしかいないってそら幻やわ

どうやらこの辺りでイトウが養殖されているから食べられるよってことらしい。
幻の魚とまで言われた魚を養殖しちゃって、しかもそれを食べちゃうんだから、日本の食文化ってすごいなと改めて思う。
しかしだからこそ日本のご飯はおいしい。
特にこの東北旅ではそれを嫌というほど思い知らされる。
本当に感謝です。

ビジュ爆発

来ました、こちらが「いとひら丼」。
圧倒的にうまそうですねぇ。
漬け丼に卵黄乗ってるタイプ大好きなんだよな。
見た目だけだとどれがイトウでどれがヒラメかわかりにくいけど、食べると全然違う。
ヒラメはそもそも好きなんだけど、やっぱり名物だけあって淡白な中にも脂が乗ってとてもおいしい。
そして肝心のイトウだけども、トロというより独特の臭みとか風味を抜いた鮭って感じの味でした。
言い方悪くてあれだけど、めちゃくちゃうまいです。
余計なニオイとか風味がないというか。
でもかなり脂が乗っててご飯によく合う。
お腹も減ってたし、一瞬でぺろり。
刺身とかでも食べてみたかったなぁ。
めちゃくちゃうまかったです、ごちそうさまでした!

景色も最高なんだぜ

食べ終わって、まだまだ北上していく。
海沿いの道が続いてとても気持ち良い。
そろそろ夕方も近くなってきて、傾いてきた太陽が海に反射してキラキラしていた。

最高に気持ち良い

まさかここからあんな地獄が待っているとも知らずに…。

龍飛崎

今日の目的地はサブタイトルにもある通り、龍飛崎。
泊まるのは青森だけど、せっかく行くなら一番先っぽまで行きたいと思って大回りしている。
この辺りは信号こそほぼないけれど、高速道路なんて開通していないので、そこそこ時間がかかる。
でも景色は最高なので、それを見ながらのんびりかつ急ぎながら進む。
特に龍飛崎に向けた山道までの海岸沿いの道が本当に綺麗で、こっちのルートで正解だったなと思った。この時は。

海岸沿いの絶景ルートを抜けて、急に山道というか急坂の道に入る。
時刻は既に16時を回っていて、肌寒いくらいになっていた。
ちょこちょこ工事なんかしていて、そもそも現場まで来るのが一苦労だろうに…お疲れ様です。
さて、ここからの急坂がとにかくしんどい。
何がって、めちゃくちゃに風が強いのだ。
龍飛崎は龍が飛び立つほどの風が吹くことから名付けられたという話だけど、本当にその通りで、とにかく四方八方から強い風が吹く。
加えて斜度がとても高く、ガードレールもないような道を進む必要がある。
怖いし寒いし、一歩間違えれば大変なことになるのは明白。
神経を擦り減らしながら進んでいった。

途中で見つけた眺望台に立ち寄る。

天気が良かったのが救い

駐車場の奥にある階段を登ると眺望台があり、そこから景色を一望できる。

絶景

ついさっきまで海沿いを走っていたのに、こんなところまで上がってきていた。
多分中間地点くらいだと思うんだけど、戻るも地獄進むも地獄状態。
ここで少し休憩して、再度龍飛崎を目指す。

龍飛岬…?

ナビが示す場所に辿り着いたんだけど、何か思ってたのと違う…。
もっとこう、上から見下ろす感じじゃないの?と思って調べてみると、どうやらここは目的地の真下の漁港らしく、途中で曲がる方向を間違えたようだった。
もう!こっちは疲れてるのに!
来た道を少し戻り、今度こそ正真正銘の龍飛崎に到着。
恐らく30分〜1時間程度だったと思うけど、体感は2時間くらいだった。ここまで走ってきた疲れも加えて、とにかくしんどいし疲れたし、正直もう来たくない場所になりました笑

龍飛崎駐車場

ようやく辿り着いた龍飛崎。この時は達成感よりも安堵感が勝っていた。ちなみに駐車場横の売店のようなものは見事に全て閉まっていた。平日だからなのか、時間的な問題なのか…。

なんか上がったとこにあった石碑?
着いた!!
奥に見えるのは北海道

よく晴れていたおかげで北海道が綺麗に見えて感動した。
北海道は大好きでよく行くけど、道南はほぼ行ったことないんだよね。
いつかはあそこも行ってみたいなぁ。
夕方の龍飛崎はとても綺麗で、時折吹く風もそこまで強くなくて、さっき飛び立った龍はもうどこかへ行ってしまったみたいだった。
無事に家に帰れるように見守っていてほしいものだ。さっきまではそいつのせいで大変だったけど笑

津軽海峡冬景色碑

龍飛崎駐車場から少し下に降りたところにある津軽海峡冬景色の碑。
かの有名な石川さゆりの大ヒット曲。
歌詞に龍飛岬と出てくるため碑として設置されているのだけど、真ん中にある赤いボタンを押すと、割と信じられないくらいの大音量で実際に曲が流れる。しかも割と長尺で。
青森駅近くにも似たようなものがあるとかないとか。
結構面白いので、もしこの付近に行った際には是非立ち寄ってほしい。

さて、すっかり陽も暮れかかってしまったけど、この日は青森駅近くに宿を取っている。
高速道路もなく、結構な距離がある。
体はもうめちゃくちゃ疲れてるけど、とりあえず目的は果たしたし、一直線で宿に向かう。
19時頃になんとか宿に到着し、安堵したのをよく覚えている。

【夜】はた善

さてもう良い時間だし、晩御飯でも食べに行こう。
明日も早いし、今日は休肝日にしてラーメンとか食べたい。
青森でラーメンといえば、味噌カレー牛乳ラーメンがずっと気になっていたので、それを食べに行こうと思っていた。
調べてみて愕然とした。
お店が全部19時半に閉まってる…!
どうなってんだ青森。ここ駅前だよ?
普段みんな外食とかどうしてるんだろうか。

結局仕方なく居酒屋を探すことに。
適当にホテル近くの良さげなお店をあたってみるも、どこもかしこもやっていないか満席か。
秋田ではほとんどお店が休みでやってなかったし、青森ではそもそも閉店時間が早すぎるとは。
とりあえずしばらく適当に歩くもお店っぽいものも少ない。
ようやく見つけたお店が評価高そうだったので覗いてみる。
カウンターの端っこで一人分の席なら空いてるようで、ようやくお店に入れた…。
これで晩御飯にありつける。というわけではた善さんにお邪魔しました。

せっかくなので日本酒の飲み比べセットと刺盛りを注文する。

お通し
日本酒飲み比べセット
刺盛り

日本酒は確か田酒、豊盃、陸奥八仙。
もちろんどれもおいしくて、さすが東北って感じではあるんだけど、なんやかんや結局田酒が一番好きだなってなりました。
お刺身はなんというか、ちゃんと熟成されてる感というか、鮮度だけじゃない技みたいなものを感じた。
細かい味とか難しいことわかんないけど、素人のなんとなくの感想です笑

おすし

お刺身だけじゃ物足りなかったので、お寿司も注文。おいしい。

ただここ、いいとこだけあってお会計が思ったより高くなり…。
もちろんメニュー表通りなんだけど笑
ラーメンだけのつもりだったのに思ったよりお金使ってしまって、なんだかなぁという気持ちになってしまったのはここだけの話。
海鮮は昨日の秋田がコスパ良すぎただけに更にそう感じたのかもしれない。

なんだか悔しくて、ホテルの近くで締めのラーメンを啜って帰った。

めっちゃ煮干し

青森駅からは少し離れた場所のホテルだったから、駅舎とか近くの八甲田丸や津軽海峡冬景色の碑を見たりはできなかったし、何より不完全燃焼感が否めないから、いつか青森は普通に観光でリベンジしたい。
新幹線1本だしね。

ラーメンのしょっぱさを噛み締めながら、そんなことを考えていた。

おわりに

この日は結構な移動日で、ほぼ下道オンリーなのに370kmくらい走りました。
距離ガバの人からしたらまだまだなのかもしれないけど、とにかく疲れた…。
特に龍飛崎へ続く暴風の山道はもう二度と走りたくないです笑

さて、これで青森は半分。
今のところそこまで良い思い出がない青森。
今後その印象はどうなるのか?

ではまた5日目でお会いしましょうー。
それでは!


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