自分が「悪」である事に気づいていないから、キョロ充を直せない。
エーリッヒフロムの「悪について」に紹介
なぜキョロ充はこの本を読むべきなのか?
キョロ充は悪だからである。コントロールできるものを望み、世界は自分中心であると考え、独立する事を拒むからである。自分の悪に目を向ける必要がある。
要約
破壊衝動、自己中心的、母親への癒着が悪を生む原因。生を愛して、隣人を愛し、独立心を持つことが成長につながる。
なぜ人は悪になるのか?
独裁者、テロリスト、犯罪といった大きなレベルから、切り捨てるような恋愛、トラブルメーカー、ヤンキーといった小さなレベルまで悪は存在します。
人間に悪はなぜ存在するのでしょうか?
それについてエーリッヒフロムは「悪について」という本で、その理由を書いています。
悪は無力感と孤独感から生まれてきます。
この世の中をコントロールできない無力感、人は1人では生きられない孤独感にうまく向き合えなかった時に悪は生まれます。
ところで人間はもともと善なのでしょうか?悪なのでしょうか?
答えは両方です。
人間に善と悪が両方存在しています。状況によって人間は善にもなるし悪にもなります。
善の人でも悪になる可能性はあります。
例えば貧困で育った子供は犯罪に手を染めやすいです。もしその子供が裕福な家庭で育っていたら貧困の時みたいに犯罪を犯していたのでしょうか?
その子供は善と悪を両方を持っていて、環境によって左右されることがあります。
人間は善だ、悪だ、などと答えを一つには絞ることができないのです。
まずは
わたし達は自身の中にまず天使と悪魔が両方存在している事を知りましょう。
では悪の種類について紹介します。
悪は三つあります。
ネクロフェリア、ナルシシズム、そして近親相姦的固着です。
ネクロフェリア
ネクロフェリアとは、死を性的に好むという性質です。ネクロフェリアに破壊的衝動があります。
世の中をコントロールできないから、破壊してコントロールできるようにしたい、と思うのがネクロフェリアの考えかたです。
人を権力で支配させて、奴隷状態(死んだ状態)にさせてコントロールしようとするのです。
人間をモノのように扱うような言動をする人は、ネクロフェリアな性質が発揮されています。
コントロールできないものを尊重する事、つまり生を愛する事をバイオフィリアといいます。目標はバイオフィリアです。ネクロフェリアの反対です。
ナルシシズム
自分が世界の中心であると考えることをナルシシズムとします。
人間は協力しないといきていけません。ギブアンドテイクの思考がないと生きていけません。
しかしナルシシズムは全ては自分の為に存在していると思っています。
ナルシシズムの人は、周りの人を「モノ」と捉えています。
強すぎる自己中心性を持っているので、自分にとって都合の悪いモノが存在すると回避したり壊したり(ネクロフェリアと関わっています)します。
他人を愛する事が出来ない人がナルシシズムに陥りがちです。
愛するとは、強烈な喪失感を伴う作業ではありません。所有化、依存化することは愛ではありません。相手の幸せを願う行為が愛であります。
近親相姦的固着
保身を重要視する性質を近親相姦的固着といいます。
つまりは母親の子宮がいちばんのセーフティネットであったわけで、それを失った人は恐怖を感じます。
母親を欲望する人は、母親から独立することができずに大人になってしまいました。
実際の母親でなくても、自分の安全を守ってくれる環境や政治、現状に必死にしがみつきます。
そして保身のために悪事を働くのです。
成長シンドロームと衰退のシンドローム
まとめると上の図になります。
ネクロフェリア、ナルシシズム、近親相姦的強制の進行のレベルが高いと、衰退のシンドロームが起こります。
衰退のシンドロームとはいわゆる悪です。ヒトラーが典型例です。
はんたいに、バイオフィリア、他人への愛、独立心の進行レベルが高いと成長のシンドロームがおこります。
これは例えば偉業をなしとげたり、人を幸せにしたり、芸術作品を残したりします。