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ジュニア育成のためのテニスコート考察Vol.2 「問題」の確認

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。
 この記事では、日本のサーフェス(テニスコートの種類)とジュニア育成の関係性について調べていきます。(2022.3.16現在)

※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。


 今回の記事は、Twitterで繋がらせていただいた、「九州のパパさん」より「九州各地にハードコートを作りたい」、「九州にハードコートがない!」、「デコターフのハードコートを…!」という声を伺いました。
 そこで、今回は日本のテニスコート事情を一緒に確認しながら、下記3点を考察します。

・九州だけではなく日本にハードコートが少ない?
・日本育ちの子どもが将来、世界No1やGSタイトルを獲得するために、ジュニア育成に適したサーフェスはどのサーフェス?
・その他、サーフェスについての課題や解決策は?

 先の記事、ジュニア育成のためのテニスコート考察Vol.1 「理想」と「現状」の確認により、「日本にはハードコートがない!?」という問題は本当?を確認します。

同じハードコートでも種類がある!?

 ハードコートの数を調べる前に、「ハードコート」にも様々なメーカー企業と種類があります。世界で活躍するプロ選手が大会で利用しているハードコートは基本的に3社の製品です。この3社をCCでは、3大ハードコートメーカーと総称します。
※下記表のメーカー名の(カッコ内)をメーカー名の総称として記載します。

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 GSTが50%、APTとCSSが25%のシェアです。この3社の取り扱うハードコートが日本にどれだけの面数があるのかを調べました。

APT:日本公式窓口はあるものの実績が確認できませんでした。
GST:アオヤマスポーツが日本唯一の公式認定施工業社でした。
CSS:デコターフとプレキシペイブは住友ゴムグループのスポーツサーフェス社が材工一式責任を持った工事を行っていました。

 そこで、今回はGSTとCSSの実績を日本のハードコートの数とします。その他の会社のハードコートもありますが、今回の考察の1つである「ジュニア育成に適したサーフェス」を考慮して、世界のTOP選手が利用するサーフェスを基準とします。

 「うちの県レイクオールド使ってるよ!」、「ここのコートプレキシペイブだよ!」など、3大ハードコートメーカーのハードコートを利用している情報ありましたら、教えていただけますと嬉しいです。

 日本のハードコート数算出ために下記HPの事例を根拠にしました。GSTは、商品名が記載されていないケースもありましたので、GSTで統一して算出しました。CSSはデコターフのみ各県のコート面数を参考にしました。

・GST:アオヤマスポーツ
・CSS:デコターフ

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 日本にあるハードコートは、1460.5面でデコターフ1404面、グリーンセット56.5面でした。県別では40県にどちらか、または両方のハードコートがあることが確認できました。逆に、どちらのハードコートもない県は、下記表の7県でした。

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 「ハードコートあるじゃん!」や「やっぱり無い県もあるんだー」、「デコターフこんなにあるの!?」など様々な考えが浮かぶと思います。

大会でハードコートは利用されている?

 前回の記事より、地区大会で利用されている施設のコート面数平均は、25県36施設で16.5面でした。地区大会を開催できる施設は、「16面以上コートがある施設」として考察します。

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 16面以上同じメーカーのハードコートがある県は下記の17県でした。この17県では、ハードコートでの大会が開催できます。
 反対に、下記リスト以外の約30県では、「ハードコートでの地区大会や県大会の開催がない」と確認できます。ハードコートで大会開催できる県は36.2%、大会開催できない県は63.8%になります。また、この17県にハードコートの88.4%が設置されていることを考えると他の30県にハードコートが少ないことが理解できました。

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 「コート面数の平均だからでしょー!」、「実際もっと少ない県でも開催できるじゃんー!」と思われる方もいらっしゃると思います。
 地区大会が開催される、一番少ないコート面数は北海道の室内3面でしたが、その次にコート面数の少ない施設での開催している県は長野・兵庫・愛媛の3県が8面で地区大会を開催しています。
 16面以下8面以上ハードコートがある県は、28県でした。16面以上の17県+16面以下8面以上の12県=29県として、ハードコートで大会開催できる県は61.7%、大会開催できない県は38.3%になりました。

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 8面以下の県は18県で、九州にハードコートが少ないことが理解できます。

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Jr登竜門と地区大会のサーフェスは?

 各県のハードコート面数が理解できました。次は、大会ごとでのハードコートの種類を確認します。

・Jr登竜門の施設とサーフェス
 ハードコートの利用は3施設57面です。デコターフが2施設、デコカラーが1施設でした。
※デコカラーはデコターフの姉妹品としてCSSが販売

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・地区大会の施設とサーフェス
 ハードコートが利用されたのは9地区中5地区です。デコターフが5施設、プレクシクッション(CSS製品)が1施設でした。
 地区大会でハードコートが利用されているサーフェスはデコターフを利用している施設が83.3%であり、九州のパパさんが「デコターフを…」と投稿された理由が確認できます。

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 「あれ?でも九州だけではなく、関東、北信越、東海、九州の4地区ではハードコートで開催していない?なんで!?」と思いませんか?
 「ハードコートでの大会開催がない」、「ハードコートが少ない!むしろ無い!」、これは九州だけの問題ではないことが理解できました。

 次の記事では、「4地区でハードコートで大会が開催されない理由」を探ることで、「ハードコートがない?!の真の原因」をみなさんと一緒に確認していきます。



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 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

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