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ハードのシェア率向上の方法Vol.3「規模感」

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。
 この記事では、「日本でハードのシェア率を上げるにはどうしたらいいのか?」を調べていきます。(2022.5.11現在)
※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。
 
 前回の記事では、地方自治体へアプローチを考察しました。すでにオムニが確定しており、地方自治体にはお願いできなかったケースとして、民間事業者にコート新設をお願いするケースを考察します。

 民間事業者さんに対して、熱意があっても「初めまして!コート作ってください!お願いしまぁあぁす!!!」と懇願しても、「どれくらいの広さ必要なんですか〜?」、「大きさのイメージ難しいなぁ〜」、「必要条件は?」と言われると、「うっ。そっ、、、それはわかりません」だと、あっさり「じゃ、難しいですね〜」と言われてしまいます。
 そこで、今回はコートを新設をする際には、実際どのくらいの「規模感」が必要なのかを考察します。(※イメージです)


 
コートのサイズ


 コートのサイズは一概に「テニスコート全体」の大きさを指すのか、「ラインの内側」を指すのか迷ってしまいます。
 CCでは、ボールのインとアウトの判断をするラインの内側を「プレーエリア」(青枠内)、プレーエリアの外でベースラインの後ろ〜フェンスや壁、ダブルスサイドラインから横の隣のコート間のコート全体を「コートサイズ」(赤枠内)と総称します。

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 コートサイズやプレーエリアは、ITF(国際テニス連盟)の2021年度版ITF RULES OF TENNIS(32~35ページ)を参考にしています。
 
 ご経験ある方も多いとおもいますが、ベースラインから後ろが、「狭いなぁ〜」、「あれ、フェンス当たっちゃった!」、「後ろ広っ!」など、コートによって違いを感じることがあると思います。
 今回の考察は世界で活躍するジュニア育成のためのコートを考察していますので、国際基準に合わせて考えていきます。
 ITFでは「国際大会」と「レクレーション・クラブ」の2パターンのコートサイズの推奨を記載しています。

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 プレーエリアのベースライン(10.97m)とサイドライン(23.77m)の長さは決まっており、面積は260.8㎡です。
 コートサイズとしては、①ベースラインより後ろ方向、②サイドラインから横方向は施設によって様々です。

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 重ねて比べてみると、下記のようなイメージになります。

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 上記表により、コートサイズは理解できましたが、「数字だとわかりにくい!」と思いますので、イメージ例を考えます。

コートサイズのイメージ例

 一言で相手方にコートサイズをイメージしていただきやすいように、CCでは3パターンのイメージ例を考えました。

❶駐車場イメージ:「カローラが24台止めることができる駐車場です!」
 2022年2月の新車販売台数1位はトヨタのカローラでした。今回は、カローラ用の駐車場の大きさをイメージとして利用します。


・カローラのサイズ

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・カローラの合わせた駐車場のサイズ

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 ①、②共に24台でした。通路がないと駐車できませんので真ん中を開けて図に記載しました。

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 これだと、「数が多すぎてテニスコートでかいっ!」、「駐車場作った方がいいじゃん…」、「台数も多すぎてよくわからん…」、となるかもしれません。

❷建売住宅イメージ:「100㎡(約30坪)の家が4つです!」
 イメージが湧きやすいように、きれいに区分で区切られている建売住宅をイメージ利用します。2020年度のフラット35利用者の建売住宅の全国平均は101.1㎡で約30坪でした。このサイズは2階建ての4LDKが建てることができるそうです。


101.1㎡(約30坪)の家サイズのイメージ

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 どちらのコートサイズでも、4つの家が並びます。「4つも家建つのか〜。」、「これだと家建てたくなっちゃうなぁ〜」、「もはやアパート建てよう!」、となるかもしれません。


❸小学校のプール:「小学校の25mプールくらいです!」
 小学校の25mプールをイメージで利用すると。白枠が25mプールのサイズで、外側がプールサイドです。

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 実際は小学校のプールの方が少し小さいので、「小学校のプールをひとまわり大きくしたイメージです」と伝える方がいいのかもしれませんが、「おぉ〜なるほどねぇ〜」、と理解をしてもらえるでしょうか?

 3つのイメージを作成しましたが、上記の中からご自身が一番「わかる〜!」と思うものをイメージにご利用ください。

コートサイズに対する地代の規模感

 コートにサイズ対して、実際はフェンス、排水溝、その他の物などを備えつけることから実際はコートサイズよりも大きい敷地が必要となりますが、ここは地代の規模感の把握をイメージするためにざっくり算出します。
 2022年4月現在の、全国の公地時価を3社のHPを参考に全国の地代平均値を算出しました。

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 3社の平均は23万5,373円/㎡(坪単価77万8,093円)でした。この坪単価を①と②に当てはめると下記のようになります。

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 ①、②のコートサイズで少し変わりますが、土地だけで1億5,000万円です。先の記事から1面新設(600㎡)は800万円と算出しており、下記原価に当てはめました。結果として2億円程度の資金がコート1面を新設するには必要だと算出できます。(※ざっくり計算です)

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 「土地を最初から持っている」、または「資金がすでにある」のであれば、ここは割愛できますが、多くの方が「子どものためにハードを作るぞー!」と思ったときに土地の仕入れが必要です。
 仮に2億円借りたケースは返済は下記表になり、月や年の返済額だけでも稼ぐのが「くぅー難しーっ!!!」ですね。

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 生涯年収が2億~3億と言われる中で、コート1面で一生分の稼ぎを注ぎ込むのは非常に困難です。。。

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 今回は、コートサイズとイメージ、そして土地の取得費をざっくりと確認しました。テニスコートの新設は個人レベルでは難しいことも確認できました。 
 
 こうなったら、「タイミング勝負です!」こんなことあるか、どうかわかりませんが、備えあれば憂いなし(使い方あっていますでしょうか?)!
 
 そこで、次回の記事では民間事業者の企業がタイミングよく土地を有効活用するというアイディアを募集している場合を想定して、「民間事業者へアプローチ編」を考察します。
 「資料をまとめておけば、チャンスはあるかもしれない!」という精神で、考察します。

 

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〜CC(Change Court)について〜
 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

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