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日本の企業とテニス:SONY 1/2部

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。
 この記事ではテニスと企業についてご紹介していきます。「日本企業とテニスのつながり」に対して、日本の企業とテニスへの注目や貢献を振り返ってご紹介していきます。今回で「日本の企業とテニス」の最終章となります。(2021.01.26.現在)

※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。

 今回は「SONY」とテニスにいつて記載します。「SONYとテニスなんて誰でも知ってるよー!盛田さんと錦織圭だろー!」と思われると思いますが、盛田さんが何故テニスに取り組まれているのかを記載していきます。(今回の「SONY」は2部制になります)


 盛田正明×テニス

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幼少期~テニスとの出会い

 1927年愛知県名古屋市で生まれました。進学先の中学校では運動部への入部が必須であり、幼少期から身体が弱かったため比較的厳しくないバレーボール部に入部しました。在学中には全国優勝も経験しましたが、戦争による影響で英米のスポーツが禁止になりバレーボールを中断しました。

 18歳の頃に終戦を迎えました。その後、東工大で磁気素材の研究を行っている際に、兄の昭夫が東京通信工業(後のSONY)を井深大ら30人ほどで立ち上げているのを、面白そうなことをしているなぁと思ってみていました。

 東工大を卒業し、兄のいる東京通信工業に入社をしました。入社1年目は東北大学研究員として磁気の研究として派遣されました。当時、若い助教授が休み時間にテニスをしているのを見かけたことでテニスを開始したことがテニスとの出会いでした。(テニス開始は24歳)

M.マーコックとスポーツビジネス

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親友となったIMG創設者のM.マーコック

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 1976年48歳でSONYの常務になると外国への出張が増えました。通訳がいないことで、1日中英語漬けの環境で仕事は憂鬱でした。
 そんな憂鬱な日常の中で、たまたま会議を終えた後、夕食までの空いた時間に同僚とテニスを行い、ボールを打つことだけに集中していると頭がスカッとしたことで「テニスは、頭をリフレッシュする薬だ」と感じてから、外国への出張の際にはラケットを持参するようになりました。

 常務時代にスポーツマーケティング会社IMGを創業したM.マーコックがSONY本社を訪ね、ゴルフトーナメントのスポンサーの依頼を受けましたが、「SONYは、他がやるようなことはやらない」と提案を全て断りました。
 M.マーコックは来日する度に面会を申し込み、朝はテニス、夜は食事をする関係が続きました。当時IMGはスポーツマーケティングの分野でSONYのように世界一位になりたいと考えていることがわかりました。
 その結果、1985年にはIMGとSONYが全世界をカバーする「プロゴルファーのランキングシステム」を開発しました。そしてSONYをタイトルスポンサーとした「ソニー・ワールド・ゴルフ・ランキング」を立ち上げたことで、SONYはスポーツビジネスに携わりました。

MMTFの立ち上げ

MMFTモデルイメージ

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 47年間活躍したSONYを70歳で引退した時に、目標がなくなったことに気がつきました。
 そこで2000年「グランドスラム で優勝できる選手を育てる」という目標を基に、M.マーコックが買収したIMGアカデミーへの留学奨学制度を作りました。
 現在は公益財団法人盛田正明テニスファンド(MMTF)に成長し、日本人テニス選手育成の第一人者と機関として活動しています。 
 2000年に2名の女子選手を奨学生として送り出してから現在までに28名のジュニア選手をMMTFで送り出しました。
 毎年のIMGから課せられる目標をクリアした選手は28名中5名(17.9%)です。MMFTの奨学金を受けることも難しいですが、奨学金を受け続けプロになることも難しいです。

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 MMFTはプロへの登竜門として、一つのきっかけを日本のテニスファンに与え続けています。2014年の錦織圭のGS・U決勝進出はMMFT設立の目標まであと1勝でした。その後GS優勝までは届いていませんが、2019年に奨学生の望月がジュニアGS・Wで優勝することができました。
 MMTFを卒業しプロへ進んだ望月、そして現在世界で戦うMMFTに携わったプレイヤーたちの活躍を期待しています。盛田さんの夢を叶え、日本のテニスだけではなくスポーツ産業をガラッと変えてくれる選手が現れることを楽しみにしています。



〜CC(Change Court)について〜
 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

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