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イラク対インドネシア観戦記    ※10連休の真ん中になると曜日感覚狂うよね、というお話と、イラクの同点弾オフサイドじゃね?というお話と、インドネシアの複雑な地理と歴史を思い出したというお話。(2024年5月3日11時55分追記)

目下、10連休中である。

10連休に入ってすぐ、仲間内でバーベキューをした以外は引きこもっている。


その間、日本のアンダー世代が五輪出場を決めてU23のアジアカップで決勝進出を決めた。決勝では中央アジアの新興、ウズベキスタンと戦う。

今夜はその決勝かなと思い、遅めの風呂に入りゆっくりテレビの前に座りダゾーンをつけた刹那、何かがおかしい。

3位決定戦のイラク対インドネシアをやっている。

これはうっかり、1日勘違いしていた。

いや、むしろラッキーかもしれない。消化試合に近い決勝をやるよりも、五輪出場権をかけた3位決定戦のほうが見どころあるんじゃないか?

そう気持ちを切り替え、改めてテレビに向き直る。

今は前半の途中であるが、なかなか良い試合をしている。

イラクもインドネシアも、お互いに1点ずつを奪ってスコアタイ。

コーナーからインドネシアのミドルシュートが決まり先制したが、イラクもコーナーからの混戦をヘディングでつなぎ同点弾を叩き込んだ。

取ったら取り返されて、の展開は実に面白い。もちろん、第三者としてゲームを見ている時に限って、の話であるが。

個人的には、イラクの同点弾のシーンはオフサイドだったと思うのだが、どうなのだろう。昨今では当たり前になったVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックの末、主審がゴールを宣告したので間違いは無いのだろうと思うが、視聴者としては根拠となったゴールシーンをもっと「しっかりと」見せて欲しかったところ。


試合終了したら画像とかも色々出るのかな、と期待。


いやー、オフサイドじゃねこれ(追記)

さて、オフサイド疑惑で少しズレてしまったのだが、個人的には試合内容に触れたい。下馬評ではイラク有利となっていたが、試合に入ると先に述べたように一進一退の攻防である。

スタッツはそこまで細かく出ていないが、インドネシアがボールを保持してビルドアップ、ロングボール。イラクは最終ラインから前線までコンパクトに守り、インドネシアにショートカウンターを仕掛けていくのだけど、足元の技術や対応ではインドネシアの方が上かなと。

特にインドネシアは、ボールを奪われた後のカバーリングとイラクのワントップに細かくケアしているのが効いていたと思う。イラクが全体的に下がり目で、守備時に5バック気味になったり、前線にくさび役になるような枚数が不足していたのも一因だとは思うけれどね。

そのため、ボールを保持するインドネシアとショートカウンターを狙うイラク、ボールを奪ったあと結局攻めきれずにセカンドボールを拾われて…。

グダグダした展開のように聞こえるかもしれないけれど、両チームともプレスは早いし、チャンスもある。見応えのある試合。
(執筆時ではハーフタイムが終了、試合時間57分を過ぎたところ)

ツイッター見てるとインドネシア意外とやるんだね的な投稿が多いんだけれど、


いや、普通に日本とか韓国よりもワールドカップに出るの早かった(アジア初のワールドカップ出場国、当時はオランダ領東インド)し、それなりの歴史がある国なんだけどね。

ついでいうと、サッカーに限らずインドネシアは面白い国で、国土面積も人口も日本より多く、経済的にも地理的にも諸外国や列強国のシーレーンと切っても切り離せない要衝。対外政策で親中か親米かのバランス外交、バッチバチの東ティモールとの国境問題。かと思いきや、内政的には出身地や民族問題からくる格差、差別問題。果てはパプア地域(西パプア州、南パプア州、中部パプア州、中部山岳パプア州)の独立問題からくる、国を二分しての内戦一歩手前の状況など話題に事欠かないお国である。あ、パプア・ニューギニアもあったな。

インドネシア史(というか東南アジア史、オセアニアの歴史と括った方が適当かもしれない)は、とにもかくにも色々あって目白押しなのだ。

(ちなみに、ティモールはインドネシア語で東って意味らしいよ?西洋経済史の先生がしたり顔で教えてくれたから多分そう。裏は取ってない。東ティモール、つまり東東)


なにこれ普通に国内も国外もぐちゃぐちゃそう。シンプルにぐちゃぐちゃそう。

サッカーを見ていると、そんな地理にも詳しくなれる。サッカー観戦はオススメの趣味といえる。

ちなみに試合は87分を回ってタイスコアなので、延長戦に入る公算が大であるが、いかがだろうか。

90分で決着がつくならインドネシア有利であるが、延長となるとわからない。試合を通してよく走ったインドネシアだが、ここにきて足が止まったり、攣ってしまう選手がちらほら出てきている。イラクも疲労の色は見えるが、コンパクトに守りカウンター主体、抑えめにゲームをしていたのもあってインドネシアのような疲れは見えない。アディショナルタイム前に投入した交代選手もいやらしい(いい意味で)。

最終的にはイラクが勝つような気はする。
(執筆時、ちょうどアディショナルタイムに突入。)

小腹も空いた。何か食おう。

(食事の為中座、その間に延長前半開始)

で、あーあ、である。

スコアタイのままであるが、流れは完璧に変わった。イラクの最終ラインが高い、ボールを奪っても早い、2列目の飛び出しにインドネシアは対応出来ていない、こりゃーインドネシア負けたな…

の刹那、イラクが逆転。

あ、これ決まったわ。うん、決まった。
(執筆時、97分)

インドネシアは選手間の距離が間延びしている。ボールを奪った後のビジョンも単調で、逆にイラクは上手くスペースを消してインドネシアの前線に必ず2枚絡むようにしてる、うん。うんうん、詰みだ。これは詰みだ。

王手の3手前、もう何しても後無いじゃん!?ダメじゃん!?って時の自分よこれ。延長後半やる意味ある?ってレベルの詰み。(失礼)

飯食い終わった。

まだ試合途中であるが、インドネシアはよく戦ったと思う。良い試合だった。惜しむらくは、90分で決着をつけられなかったこと。疑惑のオフサイド判定があったこと。体力が尽きてきたところでのベンチでの選択肢の差(単純にベンチワークとは言えない。インドネシアの監督は考えうる限りで下手なことはしていないと思う)

延長後半が始まった。

もしインドネシアが同点に追いつくとしたら、バックスだけを残してパワープレイに出るしかない。ただ、パワープレイに出たとしてもイラクの守備陣は上手くスペースを消して流動的に守っている。強いて言えば、インドネシアの前線で2枚相手にして突破する強さは感じない。ボールを供給するバックスの選手も、ロングボールに弱さを感じる。ポストが相手と五分五分か、相手の方が強度がある中でやるとなればなおさら可能性は低くなる。

あー、お疲れ様です。お疲れ様、インドネシア。辛苦了。

もう記事終わろっかな。もうこれ決まったよー。

白がイラク。赤がインドネシア。

うん、残り5分でここまで押し込まれてるからね、決まったね。

あー、タバコ咽むわ。うん、面白い試合だった。

(タイムアップ)

終了。いい試合だった。当たりだった。もう3時過ぎてる、寝る、おやすみ。




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