四星球ツアー"動け四星球"配信を観ての感想と備忘録

7月5日。まだまだ落ち着かないこの世の中。

"日本一泣けるコミックバンド"こと、四星球が客を動員しての四国ツアーをスタートした。

スタートは地元徳島の会場であるアスティとくしま。

自分としては、チャットモンチーのラストライブが行われた場所という印象が強い場所である。

キャパは5000人。それも完売させてしまった。

感染大丈夫か?と思わせておいて、

大キャパシティの中で、80人限定の2部制ライブ。

ガイドラインの中で出来ること、その中で面白いことを追求した中で出した回答だった。

それでもライブ前には、マスクはもちろん、検温であったり、濃厚接触者リストの提出、ソーシャルディスタンスの確保(2m以上)、大声禁止も行われており、しっかりガイドラインに則った内容になっていた。

ふざけながらも、ルールを守ってふざけてる。

そして、ライブのラストの方では、Ba.U太さんが

(当選した観客の中には、体調が悪いからと)自分から辞退する人もいた。自分で判断してみんなで作っていける時代になったら、ライブもやっていける。

と今後の他バンドの活動へ協力をお願いしていた。

このライブが観客動員ライブのスタートであり、一つのラインとなったと思う。


〇感想&備忘録

いつも四星球のライブまとめてるけど、少しでも端折ると、観ていない人は何やっているか分からないかもしれない。

今回は、観客間の距離の取り方も独特。2,3m程度、等間隔に置かれたフラフープ。

そこから出ないようにソーシャルディスタンスを取るルール。

実に四星球らしい計らい。

Vo北島康雄さんが入場。ルールの説明を始める。

手拍子OK、足踏みOK、笑い声OK(大きくなければ)、

ソーシャルディスタンスの2mを身近なもので説明。

・サランラップ7本分、

・うまい棒野菜サラダ味20本、

・ONEDAYENEGYドリンク15本、

・康雄+うまい棒1本(鬼)で2m、

・アホウドリの両翼、

・ビッグバード

・ドラム・モリス with 交尾カピバラ2匹

・ベース・U太 with カクレクマノミ100匹

・ギター・まさやん with うまい棒20本

2mの説明と共に3人が登場。

「2m,3m離れてますけど、バンドがジャーンって音を出したら、全部埋まりますのでよろしくお願いします!」

と勢いよく音を鳴らしていく。

「四星球始まります。アスティとくしまにコミックバンドがやって来ました。」

といつものセリフをぶちかまし、

M1"クラーク博士と僕"

「歌いたいよな、歌いたいの我慢してください。その分しっかり歌いますので!」と初っ端から大盛り上がり・・・だったが、

途中「ピンポンパン」と場内放送が鳴り、

謎のアナウンスと共に、「無茶苦茶する」という理由で自粛の要請があり、演奏中断。

一旦リセットし、

M2"ライブハウス音頭"

「がらがらのライブハウスは、いつだって最先端。」の歌詞の間に「ここだよ!」と挟む北島さん。

大きな会場で観客動員ライブをやるという最先端に挑む4人。

そんな4人に、お客さんも腕を振りながら、阿波踊りの動きや手拍子をしながら、答え、個々でライブを楽しんでいる。

"この日のために、ずっと頑張ってきたんですよね。偉い。それがあなたのええとこよ。"

で締める。

観客もそうだが、これについては今まで配信だけで、ライブをやってきた4人にも向けられる言葉だな。と思う。

ライブ定番のM3鋼鉄の段ボーラーまさゆき。

今回は「まさゆき」段ボールを一人で担ぐまさやん。

まさやんを始めみんなにこやかに演奏していく。

カメラでモリスの笑顔見れるのは配信の特権だと思う。

モリス以外の3人は、ステージを縦横無尽に移動はするけど、距離はしっかりキープしながら、可能な限り観客へのアピールをしていく。

途中、観客が左右に動きながらエアギターを演奏する部分では、

「ガイドラインのぎりぎりを攻める。」

と一個ずつの動作を丁寧に説明し始める北島さん。

手袋着用し、10m以上の長い棒を数人で持ち上げる(棒にはギターのプリントが貼ってある)

途中、観客が動いてしまい、「この棒は凶器にもなる」と注意する康雄さん。

リズムに合わせ、全員が二歩ずつ左右にステップを踏みながら、一定距離を保ちながら、ゆっくり左右にステップする。

不思議な光景であったが、これがライブのスタートだ。一歩目だ。

と思ったら、感動した。

「こんな時代でございますわ。やれることやりましょう。なんもないよりマシなんで、やれることやりましょう」

と棒持ってのステップについて説明。

「この2mが昔みたいにアホみたいに踊れる、アホウドリになれるこの2mが僕たちの翼」

「配信側には観客の分まで叫び、観客には、配信側の熱量を感じてもらえたら一個のでかいライブハウスができあがると思う。」

「エンタメが死ぬとかずーと言われて窮屈だけど、作られた音楽は一生生き続けるから、薬草!」でM4薬草。 

"貴方が死にそうになっても"
ここまで必死に歌う姿も本当に珍しい。

「アスティとくしまで運動会やりたい」と始まった

M5"運動会やりたい"

運動会部分は何をするのだろうという不安。

チームで色分けし、奇声がNGなので必要以上に上げるもも上げ対決。スクワット対決、阿波踊り対決...。

アスティで阿波踊りは、2年前のこなそんフェスを思い出す。

「自分たちがやりたい曲」ということで

"知らぬ間に~"と始まったM6"クラーク博士と僕"

一節が終わり、

「動け四星球のもう一つの意味。観客が動けない分、僕たちがその分動く。
一番動きまくって歌おうと思う。若々しい四星球を見てください。」

「ガイドライン守って、こっからみるとほんとばかばかしい。それが素晴らしい。未来のために守ってる。未来のバンドマン、自分、ライブハウスがライブできるように守ってる。これが一番カッコいい姿。バカバカしいけどカッコいい。」

「19からずっとこんな光景よりもばかばかしいライブを続けてきた自負はある。だから別にどうなん?一番言いたいことのは、ライブをなめんなってことでしょ」

「その日までよろしくお願いしますよ。クラーク博士と僕!」

凄すぎてセリフカットできなかった。

ラップフェイスシールド(後のMCでガイドライン内で禁止を要望するくらい苦しかったらしい。)でアスティを一周する康雄さん、

(ビールケース2個上から)バク宙するまさやん。観客が動けない分、やりたい放題。

いつもモッシュやダイブが頻発する曲の分、やりたい放題を表現をしてるのだと思う。

最後の「ライブハウス楽しいね~」

といつものフレーズだけど、やっぱりグッとくる。

「配信+お客さん付きライブを成長させていきたい。動員ライブにも、まだまだ課題はある(車いす)それでもやっていかないと見つけれんから、今回はツアーという形でいろんな可能性を見るために回る。」

と今のツアーへの想いを語り、残り2曲。

ずっとマスクで耐えてきた観客に対し、

「国からもらったやつ。国から小道具が支給された。経費0円」

とマスクを着ける。

もうすぐ5時。

「5時回ると延長料がかかる」と言い、

「損しに来たんで今日は。全部の意味で。損やんこれ。ほんまに。労力掛けてやっても今まで以上の楽しみはない。損することを楽しむしかない。マスクもそう。やらない方が歌いやすいし。これを楽しもうと思うから、この状況を一緒に楽しんでもらえたら」

アスティとくしま完売を祝し、歌わせてくださいとM7"出世作"

「Withコロナ、With四星球でお願いします」と最後の一曲

「50になっても自由にこの歌を歌っていたいな」と始まる、
M8"豪華客船ドロ船号"

「みんな乗ってるかい?」

サビの手ぶりがきれいだ。たった半年くらいなのに、何年も見ていないような感覚に陥る。

「どこまで行こうが我々は、4小節,8小節,16小節の中を進む。
乗客の皆様、前方に見えますのが、かの有名な未来です。」

終始、気持ちのこもった、最高のライブでした。

また、モリスが暴走。興奮しすぎて、モリスのガイドライン(隠語)が反って終わり。

そしてアンコール。「これを4か月待ち望んでた。」と北島さん。

気づけば、1分で延長。一緒に5時を見よう。と5時になり、盛り上がる会場。

今度は5000人でやろうで曲開始。en1世明け。

「この日がゴールでもないし、スタートでもない。今でしかない。
Withコロナ、Withコミックバンド!」と叫び、en2コミックバンド

「ドリフターズで大人になったはず」というフレーズから始まり、笑いを歌っていく。

途中、「徳島グラインドハウスからやって来ました。四星球です。」

とホームグラウンドの名前を出し、

「胸が"ぞわぞわ"しましたか?久しぶりの感じでしたか?大丈夫なんですよ。"ぞわぞわ"さえあれば一生やっていけるんで。その"ぞわぞわ"をずっと作れるようなライブをやっていくのでよろしくお願いします。」

と語り、最後のたらいの音、

「がっしゃんがっしゃんがっしゃんがっしゃん」

でライブが終わった。全員に感謝。

アナウンス係の正体がバレ終わり。

凄いライブを観た。色々なバンドに可能性を示すことができたのではないかと思う。それでも、さらなる可能性を追い求めるために、残り3県を回る。

悪い状況を楽しむことから生まれる笑いをもっと見てみたい。

今だから、今しかできないライブを見せてもらった気がします。色々な人に元気を与える素晴らしいライブでした。

生で見てたら多分泣いてた。

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