【日刊ドローン情報 No.148】センシンロボティクスが提供するSkydio製ドローンと「3D Scan」による構造物のドローン自動点検を実演
設備の工事や管理をする上で3Dデータは非常に有効です。工事の設計においては,機器や基礎などの寸法を現地に調査しに行かなければなりませんが,3Dデータがあればわざわざ現場にいく必要がありません。また,工事を実施する際のクレーン配置や,機器を搬入する際の,既存の設備との干渉など,3DCADと合わせて利用できれば,効率的かつ確実な設計が可能になります。
設備管理においては,定期的に機器状態を3Dデータで保存することができれば,前後の比較ができ,劣化診断の自動化にもつながるでしょう。
従来の3Dデータ化は,複数人でスキャナを持参し,スキャナをさまざまな場所に配置して,何度もスキャンすることで数時間かけて点群データを作成していました。Skydioでは,データ取得にかかる時間が40分と非常に短い時間でデータを取得することができ,また飛行ルートを一度設定すれば自律飛行が可能なので,使い方次第では発・変電所や工場などの設備管理省力化に大きく寄与しそうです。
近年は,効率化のためにどの会社も極力現場に行く機会を減らし,出向時間の短縮を図っています。移動時間が無くなり,重要な仕事に時間を割けるようになることはよいことですが,現場に行かないとどんどん現場の物に触れられず,学ぶ機会を失ってしまいます。このソリューションのように,どこからでも現場機器を3Dで見ることができれば,現場力の維持にも役立つかもしれませんね。