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【ドローン体験記 #9】インストラクター5日目

 5日目は30代前半と後半の男性2名。30代前半の男性は趣味で動画編集をしていて,ドローンで撮影した動画も使いたいということで資格を取得しにきたとのこと。この方はとても操縦がうまく,普通の人であれば4日間かかって何とかできるようになるカリキュラムを2日目ですべてこなせるようになってしまいました。教える側としては楽な反面,やることがなくなってしまうのでどうしようかと思いましたが,受講生から「被写体を中心にして回転して撮影するやつ」を練習したいと言われたので,少し高度な技術ですが練習してみることに。
 この「被写体を中心にして回転して撮影するやつ」は,ノーズインサークルと言われる撮影方法で,被写体を中心に360度回転することで被写体と周囲の景色を見せることができます。DJI製のドローンなどではインテリジェントフライトモードという高度な撮影方法を自動で行ってくれる機能があり,その中にあるSpotlight(スポットライト)というモードを使えば被写体をロックオンした状態にできるので,あとは旋回するだけで簡単にノーズインサークルができます。
 しかし実際の撮影現場では,被写体に極端に接近しなければならなかったり,インテリジェントフライトモードを使用する時間的余裕がなかったりと,使用できない状況が想定されるため手動操作による操縦方法をマスターしておいたほうが大事なシーンを撮り逃すことがないでしょう。
 スクールで使用している機体は,GNSSオフ,センサオフの状態で講習をしているため操縦は非常に難しいですが,結局この方はノーズインサークルもできる状態になってこの日の講習を終えました。この方のように何でもすぐに習得できるようになる人が来てもいいように,その方の利用目的に合わせて,実用的な操縦方法を教えられるように,引き出しをもっと増やしていきたいと思いました。

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