【日刊ドローン情報 No.91】Skypersonic、アメリカから遠隔操作ドローンでイタリアの産業プラント点検実施
モバイル通信を活用したドローンの遠隔操作については,日本でも盛んに開発が進められているところですが(No.73,No.88参照),アメリカのSkypersonic社は,約7,700km離れたアメリカのフロリダ州からイタリアのトリノにある工場の点検用ドローンを,携帯電話のインターネット接続のみで操縦したということです。
これは,Skypersonic社の信号遅延を抑える技術により,受信遅延を68ミリ秒(1/10秒以下)に抑えたということで,ほぼリアルタイムな映像を見ながら操縦できたということです。
動画を見る限りでは,どのようなシステム構成になっているのかわかりませんが,このように,遠隔から操縦できるようになれば,パイロットは現地に行かなくてもよいため,コスト削減や負担の軽減につながると考えられます。
それ以外にも,発電所などの設備管理においては,夜間などに設備異常があった場合は,直接現地に行く必要がありますが,遠隔でドローンが操縦できれば,発電所備え付けのドローンにより一次対応が可能になるでしょう。また,エンターテイメント分野においては,操縦者が違う場所にいながらドローンレースができたりするかもしれません。
今回のSkypersonic社の開発が優れているのは,汎用的なネットワークを用いてリアルタイムな遠隔操縦を行ったことにあるでしょう。この技術が,どのようなネットワーク環境でも使えるものであれば,より遠隔操縦が身近になるでしょう。
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