ICLを受けました
眼鏡歴17年ちゃんべる、ついにICLを受けてきました。
レポート書いたので投げておきます。あくまで私個人の体験談なので、検討している人は自身でよく調べるなり、クリニックを受診するなりしてください。クリニックによっては、オンラインでZOOM無料説明会開いてるところもあるよ!
*途中で手術に関する描写があります*
*苦手な方はご注意ください*
まずは私の目の基本情報。
視力は、右目-9.5D、左目-10.5D。両目ともに弱い乱視あり。メインは眼鏡、遊びに行く時だけ1Dayソフトコンタクト。
例えば白い壁に色の薄い時計が飾ってあったとして、何時かどうか以前に時計の存在自体が見えない。裸眼で文字を読もうと思ったら、5cmくらいのところに持ってこないとピントが合わない。床の凹凸や落ちてる物とかも裸眼では視認できないので、お風呂で眼鏡必須。そんな感じ。
次に手術に関するアレコレ。
選んだのは、品川近視クリニック。レーシック・ICLで検索すると真っ先に出てくるところ。値段と実績数とアフターケアと術後検診の通いやすさを総合的に判断して、決めました。梅田なら西梅田、ハービスを超えた端っこの端っこにあります。
ICLにした理由は、左目が-10.5Dで、-10Dを超えてしまっているから。レーシックは角膜を削る手術で、悪ければ悪いほどたくさん削るわけですが、角膜が薄すぎると受けられなかったりする。私の角膜は平均より厚いらしいけど、そもそも-10Dを超えるとレーシック出来ない。さらには、視力が悪すぎてレーシックしたとしてもICLと値段が変わらない。なんならICLの方が安い。
選んだレンズは、近視のみの矯正用(ノーマルというらしい)。乱視矯正はしませんでした。乱視が弱いのと、普段から近視だけを矯正して生活してて特に不便を感じたことがないのと、後述の視力検査で乱視矯正した視界を見せてもらった時に見えすぎて目がとても辛かったから。ICLした後にレーシックでさらに微矯正する方法もあるらしい。乱視用レンズは向きが決まっていて、数%の確率でズレて見えづらくなったり悪い方に乱視が矯正されたりするとか。
費用は、49万7000円。紹介制度に加入したので、割引チケットあるよ。レーシックでも割引適用になるから、品川近視クリニックで受ける際は声かけてね!
さていよいよ手術当日の流れ。品川近視クリニックでは、1Dayレーシックという1日で検査と手術ができるプランがあるので
「おそらくレーシックできないレベルの強度近視とのことだが、予約の電話口で判断できないので、とりあえず1Dayレーシックで予約しておいて、レーシックできるならその日にしてしまう・ICLなら後日にするという形でどうか」
と言われ、ダメ元で予約。ありがとう予約の応対してくれた人。
○ざっくり当日の流れ
11:00 来院・受付・検査開始
13:00 診察
14:00 在庫確認のため一旦外出OK、昼食
15:00 在庫があったため全額会計
手術内容の説明書類を読んで同意書の記入
ここでも一旦外出OK
私は行くところもなかったので待合室で待たせてもらった。付添人が来院するのOK。
17:00 各種点眼開始
18:00 手術室があるエリアへ案内され、麻酔点眼
18:30頃?手術開始
19:00 眼圧検査で異常なし→終了
○11:00 検査
まずは目の状態を見る検査。網膜や角膜の厚さを測ったり写真を撮ったり、眼圧検査したり、水晶体の白濁の有無を見るための遺伝子検査(任意)したり。遺伝子検査する人は、軽い食事制限(1時間半の飲食禁止)がある。一番時間がかかったのが視力検査で、眼科で視力検査したことある人なら分かるあの眼鏡をかけてランドルト環と対決。矯正後の見え方を確認していく。視力悪い猛者達ばかりなので、患者側の「上下左右・見えません」の回答速度がめっちゃ早くて面白かった。
○手術の説明
説明後の診察のために、散瞳(黒目を広げる)薬を点眼。黒目が広がるまで時間がかかるので、その間にレーシック ・ICLの説明。
メリット・デメリット、合併症、術後のケア、値段などを細かく説明される。私はこの時点でICL確定だったので、ICLについてのみ説明してもらいました。ここでいろいろ説明を受けて、近視のみ矯正に決めました。その旨を伝えると「近視のみのレンズなら、いくらか在庫がある。ちゃんべるさんの度数に適応するレンズの在庫があればこの後手術することもできる」と言われたので、在庫確認→あれば今日手術をしたいと伝えました。
○13:00 診察
再度手術の説明を受け、目の状態を詳しく見てもらう。先生、開口一番「近視とてもきついんですねぇ」網膜が一部薄いけど、手術に問題はなし。網膜剥離の危険はあるけど、近視の人はそもそもなりやすいので今回の手術によってその危険性が変わることはない。メリット・デメリット含めて説明を何回もしてくれるのがありがたいなと思った。1回じゃ分からないとか、後から出てきた疑問とか、都度回答してもらえる。
○14:00 一旦外出
在庫確認のため1時間の外出。散瞳薬の効果で瞳孔が開いているので、太陽光が差し込む場所では眩しくて眩しくて目を開けていられない。西梅田は地下道なので助かった。食事してもOKなので軽食をとる。
○15:00 再度来院
在庫ありました。クレカで全額会計。在庫がないとか後日手術を希望している場合は、前金として20万を支払うよ。ここでようやく「手術を希望しますか?」という質問が。「はい」と答えたので、説明時に使った資料と同意書をもらい、目を通したり同意書に書き込んだりして、呼ばれるのを待つ。オリンピックを見てたのであっという間だった。髪が長い人は左下のあたりで髪を結んでおく。
○17:00 各種点眼開始
点眼薬→消毒と散瞳。何分か毎、何回かに分けて看護師さんが点眼してくれる。
○18:00 クリーンルーム内の待機室へ
点眼薬→麻酔と散瞳。ビニールキャップを耳と頭に被せる。薬が効く間にビデオで術後のケアについての説明。部屋が寒すぎて毛布を借りる。瞳孔の開き具合が十分になったら、手術前の待機室?別の部屋に移動して、さらに点眼。たぶん麻酔。しみるかどうかで薬の効き目を確認する。先生がやってきて、最後に目の状態を確認。「手術中は、目を閉じたりキョロキョロしたりすると目が動いて危ないので、目の前にある光をまっすぐ見つめておいてください」
○18:30?手術室へ
手術台に座って、歯医者さんとか美容院のシャンプー台みたいな感じで、頭を固定。椅子が倒される。
「それではやっていきますね。痛かったら麻酔追加するので言ってください。保護シート貼ります」
目の周りに保護シート貼られる。片目ずつ処置されるので、処置しない方に目隠しのカバー。まずは右目からやるらしい。
「瞼開けますね」
両瞼をそれぞれ上下にテープで貼り付けられ、機械でグイッと広げられる。説明の時に「閉じないでね」って言われたけど、そもそも物理的に閉じれなくなる。オレンジ系のめちゃくちゃ眩しい光を目に当てられる。眩しいし目を閉じれないしその光を見つめとかないといけないので、新手の拷問かと思う。
「水入れます」
何種類かの水が入ってくる。水の中で目を開けた時の視界になる。目の前のオレンジの光は眩しいけど、かなりぼやけるので見つめやすくなる。
「それでは切っていきます」
黒目あたりに、ムニッと摘まれる感覚。ぷちっ。あ、切られた。上の方からレンズが入ってくる。グッと押されるような感覚。視界がゆらゆらする。
「位置調整していきます」
めっちゃレンズを動かされる。コンタクトレンズが目の中でズレてる時の視界。おおお、きもちわるっ。早よ終わって。
位置調整が終わると、黒目の目尻側を軽く押さえられる。助手さんが何秒かカウントしてる。多分切ったところを閉じてる。最後に瞼を広げていた器具を外し、テープをベリっと剥がし……シンプルにこれが一番痛い。顔の産毛取れたかも。目を閉じて、注入された水を丁寧に拭き取られ、終了。
右目に目隠しカバーをして、左目も同じように処置。
「ゆっくり目を開けてください」
見える……!見えるぞ……!朝起きた時とか目が乾燥してる時の霞んだような視界ではあるものの、文字がよく見える。まばたきをするのが少し重い。2時間程度で重みがなくなったのでおそらく麻酔のせい?手術室の中に診察台があるのでそこで診察。異常なし。
ビデオを見せられた待機ルームへ移動し、眼痛を抑える薬を1錠飲む。利尿作用があるらしく、カリウム不足を補うための錠剤を2錠追加で飲む。保護メガネや頓服、点眼薬、もう使わなくなった相棒の眼鏡を渡される。もう一度、術後のケアについて説明。手厚い。
クリームルームを出て、最後に眼圧検査をして、異常がなかったのでそのまま帰宅。
○術後のケア
直近で翌日検診と1週間検診があり、その間は感染症の危険があるので保護メガネでの生活です。気をつけることは以下。
・常に保護メガネをかけておく
・寝る時はプラスチックの眼帯をテープで顔に止める
(メガネと眼帯は洗って使える)
・肩から上を洗ってはいけない。髪は家人か美容院で、目を覆う形でできるならOK
・期間に違いはあれど、基礎化粧品・日焼け止め・化粧・運転・タバコ・酒に制限あり
・点眼薬は3種類1日5回(起床時・朝昼夜・就寝時)
1週間検診クリアしたら2種類1日4回になりました
・痛み止めの頓服ももらえるので、辛い時は服用
私はアトピー性皮膚炎持ちなので、洗わず放置するともれなく皮膚科受診が必要になる事態になります。それは避けたいので、赤ちゃん用の手口拭きシート、ビオレのメイクの上からリフレッシュシート、拭き取り化粧水などを使って、保護メガネの範囲外を拭いて過ごしてます。髪の毛もピンで留めるか上げるかして目に入らないように。髪は家人に洗ってもらったり美容院行ったり。1週間検診で「もう顔に水ついてもOK」と言われました。やったね。
そんなこんなで裸眼でも見える生活が始まりました。まだ見えることに違和感があるけどじきに慣れるんだろうな、という感じです。レポートはここで終わり。最後に、なんで手術を受けたか。
ずっと受けたいとは思ってたけど手術怖いし値段高いしな〜でそこまで深く考えてなかった。調べては諦め、調べては諦めを繰り返して、実際受けた人に話聞いたりもした。でも受ける気にはならなかった。気が変わったのは、大阪で起きた地震の時。
当時住んでた家は震度3くらい揺れて、私は飛び起きた。揺れが続いてたから、まずは机の下に隠れなきゃと思って、そばに置いてあった眼鏡を取って机の下に避難。幸い何もなかったけど「もし眼鏡を見つけるのに手間取ったら」「もっと強い揺れが来て眼鏡が潰れてしまったら」と思った。
災害時にコンタクトレンズなんて使えない。眼鏡がなければ床に落ちているものの存在さえ認識できない。裸眼で生活なんてできる視力じゃない。
この時に「視力矯正手術を受けよう」と思いました。見え方も人それぞれだから、手術なんてしなくても良いという人もいるでしょう。でもこの先眼鏡なんて気にせず真っ先に避難できる、という事実は私にとって大きな価値がありました。手術、受けてよかったー!3年後まで検診があるのでしっかり通わないと。