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30代が振り返るバレンタインとその後
そろそろバレンタインの日が近づきましたね。
もう今では3◯歳のオバですし
(精神年齢は19歳でいるよ⭐︎)
結婚生活も長くなり
息子のためにバレンタインやるか〜ぐらいの気持ちなのですが。
毎年バレンタインが近づくと
今でも忘れないエピソードがあって。
中学2年生の夏頃。
一つ上の先輩が好きだった。
その先輩を「A先輩」とする。
部活も違うし話したこともなかったけど
全校集会(この響き懐かしっ!)で
何かしらで表彰されていたA先輩が
何故だかキラキラ輝いて見えて
一目惚れでした。
同級生からは「なんであの先輩?」と疑問に思われるぐらい
イケメンではないけど
色が白くて綺麗な顔立ちでシュッとしてて
独特の雰囲気というか寡黙な雰囲気が
かっこよく見えて。
まだ中学2年生の自分は
人を好きになる気持ちはあったけど
付き合うとかよく分からない子だったので
なんとかA先輩と仲良くなりたいと思い
自分が所属していた部活の先輩に
A先輩のメールアドレスを教えてもらい
最初はメールでやり取りが始まった。
(当時はお互いパソコンのメール)
具体的にどんなやり取りをしていたかは
古すぎる記憶なので思い出せず…
そしてバレンタインが近づき
もちろん片想いしているものですから
チョコを渡したい!という気持ちが日に日に高まり。
友達に相談して
こんな自分が渡してもキモくないかな?とか
受け取ってくれるかな?
そもそもどうやって渡す?なんて会議を開いて。
会議の結果
とある校舎の◯階の渡り廊下に呼び出すことに。
(ここはあまり人通りが少なく教師にも目が届かないから選びました)
バレンタイン前日
メールで
「明日のお昼休みに〇〇に来てください
渡したいものがあります。」
と送ったんだけど、返信来ず。
バレンタイン当日
メールの返信なかったから来ないだろうな…
いや、ダメ元で待ち合わせ場所に行くか…
と、友達に付き添ってもらい暗い足取りで待ち合わせ場所に向かうと
A先輩がすでに待ってた。笑
おい!いるんかい!!と心の中で叫びつつ
付き添ってくれた友達に覚悟の表情を見せ
A先輩のところへ。
めっちゃ噛みながらだったと思うけど
「突然呼び出してごめんなさい!
チョコ作ったのでよかったら受け取ってください!カッコよくて好きです!」
と目を瞑りながらチョコを差し出すと
無言でサッと受け取って
颯爽とA先輩はいなくなった。笑
今思えば
そもそも好きですって言ったのか
A先輩も無言じゃなくて感謝の言葉は言ってたかもという、曖昧な記憶になってる。。
無事にチョコを受け取ってもらえて
安心して手がプルプル震えたのは強い記憶として残ってるなぁー。
友達も「よかったね!!」と喜んでくれて。
まぁ、こんな感じのA先輩なので
もちろんホワイトデーにお返しは無く。
期待もしてなかった。
片想いだしお返しなんて無くて当然と。
そんなこんなでバレンタインの日から
先輩が卒業を迎える日までメールのやり取りも
パッタリ止まりました。
チョコを渡せたことで一つの達成感を得たのか
メール送りたくても何も思いつかなかったし
A先輩からメールが届くこともなかった。
そしてあっという間にA先輩の卒業の日。
私が通っていた中学では
在校生も卒業式は参加して
式の後は校舎の廊下で花道を作って
一列でゾロゾロ歩いてくる先輩方を
見送るという流れだった。
卒業といえば・・・
"学ランの第二ボタンをもらう!"
時代はもう古いのかなー?今の子達はやってないかな汗
もう連絡は取り合っていなかったけれども
やっぱり毎日A先輩のこと考えてたし
想ってたし
卒業してしまったら
もっと交流できなくなるのは分かっていたから
だったら「中学2年の片想いの記念に」と気持ちを切り替えた。
今回も
もちろんバレンタイン作戦を一緒に考えてくれた友達にも相談した。
流れとしては
花道で見送る時しか接触するチャンスがないから、そこだ!と。
そして、卒業式当日。
式の間は緊張よりも
好きな音楽が脳内で流れて(YUKIちゃんとかミスチルとか)
来年は自分らも卒業なんだよなぁーと
最終目的の"第二ボタンをもらう"ミッションのことは何も考えず。馬鹿なのかな?笑
そして先輩方を拍手で見送り
在校生は急いで校舎へ花道を作りに。
さすがにここで
「あ、第二ボタンくださいって言わなきゃ」
と自覚し急に緊張する。遅っ。
先輩たちまだかなーなんて友達と談笑していると
ゾロゾロと歩いてきました。
先生方も同級生もみんな笑顔で拍手しながら
『卒業おめでとうございます!』と声をかけている。
くるぞ・・
A先輩が・・
もうすぐ目の前に・・
そしてA先輩を発見。すぐ見つけた。
(A先輩身長高かったから見つけやすかった)
先生方もいる、なんなら保護者もいる
ザワザワしている中
忍者の如くシュッとA先輩の横に現れる私。
戸惑ってる時間は一秒たりとてない!と決心し
クソデカヴォイスで
「だ、第二ボタンください!!!」と声をかけた。
スポーツ選手がよく例える
いわばゾーンの状態に入る。
もうこの空間は私とA先輩しかいない。
周りの音も何も聞こえない。
表情すら見えてない。
すると
A先輩はまた無言で立ち止まり
慣れた手つき(のように見えた)で
第二ボタンを「ん」と差し出してくれました。
カンタかお前は。
ん。じゃないんだよ、ん。じゃ!
なんて突っ込む余裕もなく
「あっ、あざす!!」と声をかけA先輩は
真っ直ぐ歩いて行った。
もう顔真っ赤だったんじゃないかな、私。
貰った瞬間、近くにいた男性の先生が
「やったじゃーん!Good!!!」(英語担当)
と言ってくれたり
作戦を考えてくれた友達が号泣しながら
「よかったね、よかったねぇ」と言ってくれたり。
マッジで青春だったわー。
それからA先輩がその日の夜だったかな?
携帯のメールアドレスをPCのメールで教えてくれて
私も携帯持ち始めた頃だったので
私の携帯のメールアドレスを教えて。
卒業しちゃったら終わりと思ってたのが
実は今でもSNSでは繋がっており
たまにメッセージのやりとりしてます。笑
A先輩への好きな気持ちは憧れなだけだったと今なら分かる。
そしてA先輩も寡黙ながらもこちらの要望に応えてくれたので
お互い淡い青春を体験してたんだと思いますね。
実際そこからお付き合いに発展することもなく
私も私で中3では受験を迎えていたし
高校になれば同じ高校の中で恋愛してたので
(A先輩とは違う高校でした)
A先輩のことは通学途中の電車の中で見かける程度になってました。
あの芋女のバレンタインの要望や
第二ボタンの要望を受け止めてくれて
すごく素敵な思い出として今でも忘れられない
貴重な出来事を、A先輩ありがとうございました!
なんてエピソードを旦那に話したら
まず、そもそも今でも繋がってんの!?
そいつ独身!?
これは…香ばしいねぇとニタニタ面白がってます。
なんや、結婚してるからって勝ち組か?
先輩には先輩の人生の価値観があるんだぞ?
お?
と心の中で思ったけど
口に出したら「お前本当は今でもそいつのことっ」
と面倒な喧嘩になりそうなので言わない。笑
そんな3◯歳のオバが振り返る
バレンタインとその後の忘れられないエピソードでした!
おしまい◎