駄文
アイドルについて考える
アイドルの「個性」と「物語」について考える
「個性」とは個々のアイドルの持つステイタスである。ステイタスにも色々あるだろうが、特に重要なのは容姿、見た目だ。
顔が良いとか、肉付きがいいとか、逆に美人すぎないのがいいとか、その濃淡はともかくとして、性愛的な目線で自分の好みに合致するアイドルを容姿で選別している人は多いだろう。生き物の本能なのだからそれは自然なこと。
性愛の他には、愛玩的、あるいは崇拝的な目線もあるだろうか。それらは言動、行動、立ち居振る舞い、オーラのような様々な要素でファンになるのだろうが、もちろんその中には容姿も含まれるだろう。
個々のアイドルに対して興味を抱くきっかけは、容姿が第一、その他が第二という感じがする。とにかく見た目で惹かれるというパターンが王道だろう。アイドルに限った話ではないが、実に残酷だ。
ただ、もちろん容姿以外のステイタスも重要であり、それによる逆転現象も起こりうる。
顔が良いけどその他に魅力を感じられないアイドルよりも、顔はそこまで好みでもないが行動や言動が魅力的なアイドルに強く惹かれるという事がある。
実際のところ、アイドルオタクが自分の中に「推し」の存在を認めるためには、この容姿以外の要素が非常に重要であるように思う。
複数人で構成されるアイドルグループで、メンバーの一人に興味を持ち、グループ全体に興味を持ち、メンバーの内面も理解した上で、一番のお気に入りが確定。という流れがあるとすると、容姿が特別に良くなくてもその他の要素で戦うことは十分に可能である。容姿の部分は他のメンバーにお任せしてしまうということだ。
無論、容姿が全く無視されるわけではないが、ほとんどの場合は容姿が特別に良くないだけで別に悪いわけではないし、あくまでも第一印象だけの話であるとしよう。
「物語」は、アイドル個人の物語と、アイドルグループとしての物語がある。
アイドルファンの中でも、特にコアなファンが一番アイドルに求めるものはこの物語だろう。彼、彼女らが何を志し、どんな過程を経て、今ここに立つのか。歌い、踊るのか。それはどんな歌で、どんな踊りで、そこにはどんなメッセージがあるのか。そういった物語が大好きな人は多いだろうと思う。
というより、勝手に物語を感じてそれをどうしようもなく好きになってしまう人がアイドルファンのコア層として沼に堕ちていくのだ。
アイドルグループにはグループ全体としての物語と、グループメンバーの個々の物語が織りなす群像劇がある。
グループ全体としての物語というのは、デビューをした。楽曲がヒットした。名誉な賞を受賞した。全国を回った。意味のある場所でライブをした。テレビにたくさん出た。世間での知名度が上がった。というような全体的な成長物語である。
これだけを追うと、味気ない物語かもしれない。物語の内容はありきたりで、それだけではあまり意味がない。
それは、グループ全体の物語は、個々のメンバーの群像劇の抽象化であるからだろう。
個々のメンバーの物語を知り、役割を知り、グループに対する解像度が高まることで、グループ全体の物語が意味を持つ。
書いてたら疲れたのでここで終わります。