エニアグラムと、姉の結婚

昨日残業中、会社の同期に呼び出されて人生相談に乗っていたら言いたいことがわんさか出てきてしまい、最終的にほぼ私の持論を展開する会になって1時間半が経ってしまった、ということがありました。怒涛の主張をくりひろげる私に彼は「noteでもやりなよ…」と言ってくれたので登録しました。

エニアグラム

先日エニアグラムというものをやりました。ご存じでしょうか。

エニアグラムというのは自分本来の性格や思考、行動パターンを知ることができる自己解析ツールで、人間を9タイプに分類しています。これがなかなか横暴なのですが、「世の中には9タイプの人間しかない」ということがまず大前提になります。

まあ待てよと思うかもしれません。ここでエニアグラムに関して詳しい説明をするつもりはないのですが、現代のビジネス社会で大いに活用されているメソッドなので、まあ待てよと思うかもしれませんが続けます。二千年前のイスラーム世界より秘儀として伝わる伝統的な分類であることはさておいても、続けます。

念のためですがグローバルでは有用であることが認められており、CIAやSony、トヨタ、ゼネラルモーターズ、ユネスコなんかにも使われる人間分析の手法で、心理テストの類とは違います。私は今まで動物占いだけは性格診断として信じていたのですが(快楽主義のコアラです)、エニアグラムは動物占いを完全に抜いて腑に落ちました。

あくまでもこのエニアグラムが信用に足るということで話を進めるのですが、面白いので本を一冊読んで自己分析してみることをいったんおすすめします。(私が読んだのはこれ。読めばわかりますが秘儀感はないです)

web上で簡単な診断もできます。が、9タイプのどれかに必ず当てはまると言われてもしっくりこない場合があるかと思いますので、本を読むなりセミナーに行くなりして理解を深めたほうが、個人的には納得感があり面白そうです。

企業で導入され活用されているだけあって、他の性格診断ツールなどと比べても、これがまあかなりはっきりと自分のことを言い当てられます。正直かなり不快です。1冊読み切れば割と高い確率で死にたくなるでしょう。それを乗り越えてプラスにしていこうというのがエニアグラムの本質にはなるのですが、まあいったんは消えたくなるでしょう。


エニアグラムは死にたくなる

なんでこんなにも不快な気持ちになるんだろうか?考えました。

それはまず第一に、現実を突きつけられているからです。事実や正論を振りかざされて真正面から「向き合え!」と言われることを人は嫌います。今までなんとなくわかっていたけど逃げてきたことや、避けていたことに直面させられるから、勘弁してくれ~となるのですね。

ちなみに私はよく人に正論を振りかざして傷つけてしまうので、直したいですね。

加えて言うなら、エニアグラムにおいてはその現実が、世の中の人間の9分の1に当てはまる形で突きつけられるからでしょうか。自分にとっては唯一無二のこの自意識、自我、悩みやプライド、私だけのこの人生について、「タイプ2の人はこうですね。こうするといいでしょう」と指摘されるのです。星座占いや動物占いですら12タイプに分かれているのに、マジか、そしてその指摘が今までにないほど的確なものだとしたら…なるほど死にたい。私も、自分という存在が絶対的なものから急に相対的なものになったのを感じました。私だけのものと思っていた感覚が、世の中の9分の1の人にはわかるものだったなんて、これは大発見です。普通に死にたい。

第二に、自分と向き合わなければならないからです。現実の中でもとりわけ自己について考えさせられること、これは誰にとってもしんどいことです。

私はエニアグラムではタイプ4だったのですが、本のタイプ4に該当する箇所を読めば読むほど、読み込めば読み込むほど本当に嫌なやつだと感じました。同族嫌悪とはこういうことかと。事実を指摘されること自体なかなか不快なものですが、自分を客観視させられることって中でも不快すぎて吐きそうになりませんか。私は自分の写った写真や映像、自分の録音された声、全部吐きそうになるので、いわんや…といった具合です。

(ただ私の場合は賢明さゆえに「このタイプの人はこうするといい」という方向性についてエニアグラムに指摘される前に気づき実践していたので、「だよね~わかるわかる」という思いでそこまで死にたくならずに済みました。賢とは武器。知とは宝。)


『姉の結婚』

エニアグラムで悶えて、姉の結婚という漫画を思い出しました。

私はロン毛の男に目がないという性癖があるので、ヒロインの相手がロン毛だという一点で読み切りました。ストーリー性は評価の分かれるところですが、独特の雰囲気があって私は嫌いじゃなったです。

その中で印象的だった場面がこちら。

見てくださいこの圧倒的なロン毛。非常に性的です。ロン毛はさておきですが、これがエニアグラムに悶え終わって思い出したコマです。

自分と向き合うのがしんどいのって、結局「自分が自分のことを好きではない」「自分に自信がない」ということの表れなんですよね。シンプルに自分のことが好きではないから、嫌だから、向き合いたくない。現状の自分に大満足してる人なんて愚かなので、誰しもこの感情とは付き合っていかなければならないはずです。今の自分に100%満足で不満点はない!と言える方には、向上心を持て!!!!とビンタをしたいですね。精神的に向上心のないものは、明らかにばかなので…

そして、ゆえに、「エニアグラムをやって死にたくなった度」は、「自分の自信のなさ度(自己肯定感の低さ度)」と比例していると考えられるかもですね。


追いかける恋愛/追われる恋愛

追われる恋愛より追いかける恋愛が好きという方、『姉の結婚』のコマからピンとくる部分があるのではないでしょうか。

人を好きになる/追いかけるということは、自分以外の他者を見つめることなので、誰かに夢中になっている時は自分のことに意識は向けられていません。ただ、好きになられる/追われる場合は話が変わってきます。人の好意を受け入れるためには、受け入れるために自分を見つめる必要があります。相手方からの好意の根拠を自分の中に探し出そうとします。なぜこんな私を好きと言ってくれるんだろう?どこにそんな価値があるんだろう?という具合です。

そこで自信のない自分と向き合い、自分で自分の自信の面倒が見れなくなる人は、自分に対する嫌悪感に負けて、上記コマのように相手と「同じものを好きって言えない」状態になります。どうして私なんかのことが好きなんだろう?私は私のことがこんなに嫌いなのに、と相手の好意に対して不信感のほうが強くなってしまいます。みなさんのことは知りませんが私はそうでした。

逆に、自分にある程度の自信と肯定感がある人なら、相手からの好意を怯えることなく受け入れることができるのでしょう。相手の見つめている自分を、自分もまっすぐ見つめることができる。「同じものを好きって言え」るのです。

あのDJあおいさんもこの点たびたび言及していらっしゃいます。

(参考)

『女はブスである以上追いかける恋愛しかできない』

『追いかける恋愛がうまくいかず 追いかけられる恋愛もうまくいかず どんな恋愛をしても連戦連敗な人』

『追いかける恋愛がうまくいかない理由』

DJあおいさんは、「だから、恋愛していない時こそ自分磨きをしなければならない=自分に自信をつけなければならない」と結論付けています。

ちなみに下記例もこの理屈で説明がつきます。

モロに、そういうことです。エニアグラムをおすすめします。

つまり、そういうことです。変化の理由は自信がついたという一点で説明がつきます。

話を戻しますと、自分をまっすぐ見つめられないから、向き合いたくなかったから、エニアグラムをやると死にそうになるということがわかりますね。自分を受け入れることができないと、自分を受け入れてくれる人のことも受け入れられなくなってしまうという寸法で、聞いたことのある恋愛理論についても説明できてしまいました。

ちなみにですが、自分の自信の面倒は自分でみましょう。具体的に言うと、他者からの愛や承認だけによって自分の自信を成り立たせることはやめましょう。自分で努力して痛い思いや死にたい思いをして、乗り越えてこその自信です。「私はこんなにダメダメだけど、愛して!」「ダメダメだけど、きっと無償の愛を捧げてくれる人が現れるはず!」こういうのはやめましょう。くわしくはこちらのブログが参考になると思います。


エニアグラムで自分磨き

恋愛について多く語ってしまいましたが、恋愛に限らずビジネス、いやすべての人間関係において、「自分に自信を持つ」ことってとても大事だと思います。自分の価値を正しく認められる人間になることは非常に難しいことでしょう。ただ自分を自信をもって客観視できたとき、それは大きな強みになると思います。

やり方はいろいろあると思いますが、とりあえずエニアグラムをやってみるといいんじゃないでしょうか?物は試しです。

自分をまっすぐ見つめられる人間になりたいですね。

そして、「追いかけてる間はいいんだけど、振り向かれると冷めちゃうんだよね…」とか言ってしまう人にはならないようにしたいですね。自信をつけて全員倒しましょう!

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