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かたくなに「美味しい」と言わないおかあさん
おかあさんに料理を作った。
手料理をふるまうぞー!ってわけじゃなくて、
み「こんなご飯が食べたい」
母「じゃあ作ってみてくれる?」という流れ。
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鮭のホワイトソース煮を作った。
家庭科の教科書に載ってたやつ。
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食事の出来上がり。
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み「どう?おかあさん。」
母「.....モグモグ......」
み「美味しいでしょう?」
母(半笑い)
わたしには、おかあさんのその半笑いが
「こんなご飯のどこがいいんでしょうかねえ?」
と言ってるように見えてる。
真実はコナン君も金田一少年もわからない。
いやいやいや、
これ、めっちゃ美味しいだろうが。
そんでもって一見手間かかってそうなのに、
ほったらかしでできるお手軽バランス良しメシだろうが。
何か言えや。
もう一度聞いてやろう。
み「味どう?」
母「はじめてたべた、ふーん」
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これ以上追求しない方がお互いのためだと察した。
かたくなに美味しいという言葉だけは
言わないおかあさん。
美味しいと言ったら負けの世界線を生きてるのかな?
はたまた、ミシュランガイドブックの調査員で、
そう簡単にはホシはあげられませんよってこと?
「美味しい」以外で料理の味を表現する、
新手の彦摩呂って可能性もある。
いや、ホワイトソースで白米は食べられないよってことかな?
それとも、美味しい料理を作るわたしが許せないのかな?
曖昧な態度で何も答えないから、
こちらは、ここまで考え込んでしまう。
おかあさんはわたしのことが憎いのかなあってさ。
結局ひとことも美味しいと言わなかったし、
彼女がこの料理を作ることはなかった。
まあ、おかあさんてわたしと同じで
心から思ったことしか口にできないんだよね。
まじ勘弁。
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