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兄がもらったラブレター勝手に読んだら
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ポンと封筒が置いてある。
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これはラブレターかもしれない・・・
お兄ちゃん、やるじゃん!
モテるんだ!
と少し兄を誇らしく思った。
そして、ラブレターというものを
現実世界で初めて見たから、
どんなものか気になった。
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思いの丈が、つづられていた。
純粋でまっすぐな気持ちに、胸が苦しい。
ちょっと泣けた。
自分も誰かにラブレターを
渡すことを想像してみたけど、
その勇気は、絶対にないや。
渡したあと、どんな顔して
どんなふうに接したらいいかわからないもん。
だから、想いを伝えるのすごいと思った。
あと、あんな兄のことを
こんなふうに想う人がいるんだ
って、ちょっと不思議にも思った。
ただね、手紙に若干の違和感。
文字のサイズとか
文字の雰囲気がかわいらしいんだけど
ちょっと角張ってる感じがある。
イメージしてた女の子の文字とは違うような、、、
と思いながらも読み進める。
そして
文末に書いてある送り主の名前を見ると
男の子だった。
男女どちらにもある名前か、、、?
と考えることもできないような男子ネーム。
いろんな想像、妄想が溢れ出す。
手紙をもとの場所に、そっと戻した。
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あまりにも気になったわたしは、
それとなく尋ねた。
「机にあるあの封筒、ラブレター?」
「うん」
「へー、誰から?」
「同じ学年の人。」
「へー、やったじゃん」
「男だよ。別になんもないよ」
こんな感じで会話は終わった。
兄は男の子から告白されたことを
普通に話してくれた。
淡々と話してたことが
なんかうれしかった。
そんでもってよく考えたら、
本当に何もないんだろうけど、
ラブレターをずっと机に置いてるの
なんかうれしかった。
その無頓着さが。
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