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駄菓子屋に向かう、ギャンブラーな小学生

お金を握りしめて、友だちと
駄菓子屋「いさか」に向かう。

やっほー!

買うものは、
蒲焼さん太郎。

カラフルなグミが
お皿型のモナカの中に入ってるやつ。

FELIXのガムもよく買う。
じゅんわり感がたまんない。

これスキ。フェリックスガム、当たりでたことない。

一緒に行く友達はね、
駄菓子の他に
スピード、モー娘。、ジャニーズJr.とかの
アイドル生写真ってやつも、買うんだ。

本当に生写真なのかなってちゃんみーは思ってる

その“生写真”、中身はランダムだけど
グループごとには分かれていて、
どのグループを引くかだけは選べる。
ガチャガチャみたいなもんだね。

友達が「ちゃんみーもやってみなよ!」って言うもんだから、
「えー?もー、しょうがないなー」なんて言いながら
生写真に手をかける。

実はナイスアシスト!と思ったの。
ちょっと気になってたから。

選んだのは、何とは言わないけれど
Jr.の生写真。

二宮くんが出るといいなーと思って引いたら、、、

二宮くんだった。

実は、好きだった二宮くん。
誰にも言ったことないけどね。

ジャンプして喜びたい気持ちを抑え、
努めて冷静に、ポーカーフェイスを決める。
「あ〜…これかあ」と言わんばかりの表情ね。

芸能情報に疎い方がかっこいいと思ってる小学生。

でも内心ではガッツポーズ!
大事にその"生写真"を持ち帰った。

引き出しの中に入れて、ことあるごとに眺める。
手帳カバーにも忍ばせて楽しむんだ。

後日。

1人で再びいさかに向かうちゃんみー。
二宮くんの生写真を引き当てることを願って。
・・・ギャンブル中毒ってこんなかんじ?

そのまなざしは、真剣。

お目当てはもう"Jr.の生写真"って決まってるのに、
店内をぐるりと徘徊して、
悩んだふり。

そして、特に優しくもない無愛想なおばちゃんに
「これ(生写真)お願いします」って伝える。

お金を渡し、袋の表面に触れ、
念を送りながら、選ぶ。

これだ、、、、!





開けてみると
よく知らないJr.がそこにいた。

(え、誰?)

すると急速に冷めてきて
(何してんだろう自分)って我に帰った。

なかったことに、することにした。

幸い、おばちゃんは子どもと雑談を楽しむような人じゃない。
いさかには1人で来ている。
生写真は家には持ち帰らなかった。

証拠、隠滅。
二宮くんとの蜜月が続くのでした。

ここだけの話、私には夢があります。 それは、飛行機や新幹線の機内冊子にエッセイを書くこと。 各交通会社が出してるフリーマガジンにも。 ひとの移動に、寄り添いたい願望。 憧れています。 ちゃんみーなりに1歩ずつ歩んでいきたいです!