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島4/10 サント・アンタン(2)
これまでの人生の中で一番素敵な場所「サント・アンタン島」に行ってきましたの続き。
クタクタ16-17km ハイキングの次の日は移動日。島の反対側のPaulへ。
ハイキングが目的の旅なので、宿泊は少し山の中に入った場所にあるCasa Cavoquuinho。
ここのオーナーさんがなんともまた良い方。カーボベルデに遊びにきて、そのまま帰りたくなくなってしまい、かれこれ15年!?ここにいるのだとか。ハイキングのコースについて色々相談に乗ってくださいました。
シェフと管理人のカーボベルデ人夫婦も素敵。
こうやって、その時にたまたま同じ場所にいた人と時間を共有できるのも旅の魅力。
移動完了後は、近くのO curralというレストランで昼食を食べ、早速周囲散策ハイキング。
この日は街を見渡すため、軽く!?3時間ほどのハイキング。
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そして、本番は翌日。サント・アンタオ島最終日。
だんなたっての希望で、火山のクレーターに。
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距離そのものよりも、その高低差は、1000m超え。しかも、行きはひたすら登り、帰りはひたすら下るというコース。
これが、冗談抜きで最高だった!!!!!!
(もちろん大変だったけれど)
最初は、家々を抜けながら、緩やかに登っていく。
今回は、ハイキングというよりも、日本の山を登るというイメージ。
行きはとにかく登っていくだけなので、前々日のアップダウンのコースよりも、無駄がなくて私の性格には合っている。
登った分だけ標高が高くなっていくのが可視化されるのもまた良い。
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体調も回復して、ご飯もしっかり食べることができたので、順調。
問題が発生したのは、クレーターまであと1/8もあるかないか?というところ。
だんな氏がいきなり発狂し始めた。
実は、だんな、高所恐怖症。
この時点で、雲の上まで登ってきていた私たち。
いきなり怖くなったらしい。
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そんな恐怖に狂った人に背負われているたろうも何かを感じたのか泣き叫び始める。
いつも通り、一度降ろして、落ち着いてから再開?と提案すると、
一言。
「今止まったら、一生ここから動けなくなる」
ということで、泣き喚くたろうを連れたまま、さっさと登っていってしまうではないか。
下ってきたすれ違う人たちも、
「後少しだよ〜10分くらい」と教えてくれる。
かと思えば、恐怖に怯えて、泣きながら下ってくる大人もいる。
(クレーターの先までは、別の道から車で来ることができるので、体力に自信がない人は、下りだけを楽しむこともできる。・・・でも下りだけいきなりやる方が怖いと思う。)
おいおいおいおい。私はどうなるんだよ。
私だって怖がりたかったけれど、なんせ、男2人が泣き喚き、さっさと行ってしまうものだから、そんな時間はなく、足元だけを見るようにして、なんとか登り切りました。
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頂上でだんなとたろうと無事合流。
そこから登ってきた側の反対側に向かって下ること、おおよそ3分。
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・・・え?
目の前に広がっていたのは、なんと、集落。
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山の頂上を目掛けてまっすぐ登ってきた先には、畑があり、人々が生活をしていました。
天空の城ラピュタならぬ、天空の村。
クレーターが何かもよく分からず登ってきたら、突如人間の生活する村がそこに。
達成感も相まってとにかく感動。だんなと感嘆の声をあげた瞬間。
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クレーターを一周して、登ってきたのとは反対側の車が通れる道に。
昔からある石の道を、お昼ご飯を目指して歩く。
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イタリア人オーナーのお店、とにかくパスタが美味しかった。最も、お腹が空いていたせいもあるけれど。ご飯のために追加で往復1時間も歩くことに大反対だった私も納得のお店。
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登りの反省を踏まえ、しっかりご飯を食べ、たろうが眠くなったタイミングで恐怖の雲越えに挑戦。
何が待ち構えているかわかっていると、それだけで安心。
落ち着いて無事に下山することができました。
(注:我が家では、旅行の計画はだんなが立てます。私が立てるとどうしても日本人の性格が出てしまい、日程表びっちりの行動計画が出来上がるので、アメリカ人のだんなは「旅」をした気にならず、仕事以上のタスクをこなす気分になるとのこと。というわけで、母親としてはどうかと思いつつ、飛行機やホテルの予約から何まで、サプライズを楽しむことにするようになりました。)
翌朝、車で港へ。午前の船便でミンデロに戻り、午後の飛行機でプライアに戻ってきました。
1週間の旅。自然とそこに調和する人間の営みを満喫することができました。
子供連れだからこそ、時間に縛られない緩やかな旅もあり?
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でも、こんなハイキングができるのも、担げるうちだけ。
子連れ登山、できるうちにぜひ。
おまけ:下山途中、サトウキビジュースと、カーボベルデのお酒グロッグを作っていたので、試飲させてもらいました。
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