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海外で子供を育てるということ

前の記事からだいぶ時間が経ってしまいました。
というのも、4月に2年間のカーボベルデ生活を終えて、ミシガン、日本に一時帰国。その後、ワシントンDCに近いバージニア州に戻って半年ほどの生活をし、年始早々だんなの次の勤務地であるエクアドルのキトに引っ越しをしました。
まだまだ荷物は届かないけれど、生活の立ち上げはひと段落したので(このあたりは自称プロなので早め)久しぶりにパソコンに向かってみます。

この記事は、バージニア生活中にじろうが1歳になり、たろう3歳を目前にして、ふと今の気持ちをまとめてみたいと思い書き出したのだけれど、なかなか書き終えられず。
カーボベルデではナニーさんを雇っていたので、相当のヘルプをもらえていたのだけれど、バージニアでは、とてもとてもそんな金銭的な余裕はなく、リモートでしていた仕事等も全て一度白紙にし、子育てをしていました。なんせ、1時間3000円以上普通に飛んでいくので…。アメリカの都市生活はえぐい。


たろうを妊娠しているときは、子供はアメリカで育てることにはなるのだろうなと思っていたけれども、まさか異国の地を転々としながらの子育てをするようになるとは思っておらず、ここ3年間は何か壁にぶち当たると、これが初めての子育てだからなのか、それとも海外で子育てをしているからなのか、はたまた転々とした生活を送りながらの子育てだからなのか、とにかく自分のしていることに自信が持てない日々の繰り返しで、苛立ちが募ることも多くあった。
と言うと、ポジティブさが取り柄のわたしを知っている人からは驚かれるかもしれないけれど、何もかもうまくいっていないような気になって、イライラしている自分にイライラして、どん底にハマったような時期もあった。

何も悪いことをしていない…というより、むしろ日本基準では絶対的に、もはやアメリカ基準でも非常に協力的なだんなに対して、あたりが非常に強い時期もあった気がする。(でも、これはきっと産前、産後ストレスもあるので仕方ない。笑)

なんで、(気がついたら)こんな島国にいるんだよとか。
せっかく頑張って友達を作ってもすぐさようならとか。
これだけ英語ができるようになったのに、言語が自由に話せないよとか。
毎日晴れていて暑すぎるよとか。


でも、そんなこまごましたことが怒りの根源ではなくて、本質的にはこれが短期的な悩みではなく、この生活を続けていく限り、中長期的に発生し続けるということも理解していた。
子供ができて、自分が好きだったことをすることが苦痛になった。例えば時間を気にせず本を読むこととか。
かたや、夢の仕事についてキャリアを築いているだんなを横目にして、専業主婦生活を送っているわたしは何をやっているんだろうかと思えてしかたない時もあった。
そして何より、子供たち(特にたろう)が激しすぎる時期があって、親としての自信が全く持てなかった。

負のループにハマると失敗の連続。
いや、一人目って、そもそもこれでいいのかどうか、正解がなにかなんて判断はつかず。
はたまた、子育てって宇宙人との共同生活。しかも、異国の地にて。

でも、極め付けは、日本に一時帰国した時のことだった。
ある意味海外にいると、浮いているのが当たり前なので、他人の目をそれほど気にする必要がなかったのだけれど、日本に帰った瞬間に、他人からどう思われているかを異常に気にするようになってしまった。
「子供の評価=自分の親としての評価」の計算式がどこかで成立してしまっていた。

子育てって、武者修行だ。私の苦手なものが詰まっている。
子供ってすぐ汚くなるし、予測不可能だし。
そして、海外生活に慣れてしまうと、日本の家の狭さに対応できない。子供が少し叫んだだけでも、胃がキリキリしてしまう。

結局まだまだ答えは出ないのだけれど。だって、成果物は早くて15年後。

それでも、この3年間での重大な気づきは、親が自分の人生を楽しんでいないと、子育ては苦痛で仕方がないこと。わたしは神様でも仏様でもないので、余裕がない時ももちろんあるけれど、ある意味振り切って振り切って吹っ切れることで、救われることもある。

この歳になって、自分の短所と向き合わなくてはならないことは苦痛であるけれど、なんせ相手は宇宙人。自分がおおらかになることの方がきっと簡単。

助けを借りることは弱いことではない。
完璧なんて不可能。どんどん手を抜くことも才能。
他人を信じて、他人のせいにする。自分を責めない。根拠のない自信を無理矢理でも持つ。

そして、自分の子供が激しいと、わたしたちは心がどんどん広くなる。
人様の子供なんて本当に可愛いものだから。


もしかしたら、この子達は第二の大谷翔平になるかもしれないし、宇宙飛行士になってものすごい発見をするかもしれない。
そんなことを楽しみにする余裕はまだないけれど、エクアドルでの生活を楽しんでみよう。

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