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何を着ようと、どんな見た目でいようと私は私


自分の心の内をアウトプットする練習場として選んだnoteだが、心の内側を覗けば覗くほど深く入り組んでいて、
自分の心なのに迷子になってしまいそうな感覚になる。

今日も迷いながら、
ひとつ進んだりふたつ下がったりしてみようと思う。
後退するのも悪くないはずだ。





以前少し触れてはいるが、
私はLGBTQ+というやつだ。

セクシャルマイノリティと呼ばれているらしい。

"らしい"というのは、私自身あまり自覚なく生きてきた人生が長かったからだ。32歳にしてやっと「私ってそういうカテゴライズなのね」と自覚するようになった。

そもそもカテゴライズされるのはあまり好きではないし、マイノリティだとかマジョリティだとかにもあまり興味がない。世の中で特別な存在でもなければ、誰かの特別なわけでもない。

【 特別じゃない、必需品になりたい 】より




書き進めるにあたって、
あまり好きではないのだけれど
世間で私はどういうカテゴライズなのかを考えてみた。

男性か女性か…という点では女性。
他にFtM、MtF、Xジェンダーなどもあるのだけれど割愛する。

同性が性愛の対象となる、
私自身でいえば女性が恋愛の対象となるレズビアンだ。

その中でもさらにカテゴライズがあるらしく、
・女性的な外見の『フェム』
・中性的な外見のそのまま『中性』
・ボーイッシュな外見の『ボイ』
とわけられているようだ。

私のカテゴライズは概ね『中性からボイを行ったり来たり』といったところ。

これが世間的に見た私だ。

では、実際のところはどうなのか。


私自身もわからない





末っ子長女の私は、母待望の女の子ということで
よくチェックだとかドット柄のふりふりのワンピースを着せられて、ツインテールだった。

私自身は兄のお下がりのウルトラマンのスニーカーが格好いいと羨ましかったし、
祖母に買ってもらったヒョウ柄のセットアップがお気に入りだった。

不貞腐れながら着たワンピースの裾を
風になびかせながら、自転車で野山を駆け回るようなわんぱくぶりだった。

母曰く「お兄ちゃんたちよりも男の子みたいだった。産む性別を間違えたのかと思った」らしい。

少しずつ女性的な体型になることが疎ましく、恥ずかしくもあった時期だ。


思春期になると恋人もできた。

男性の。

果たして今思えば本当に好きだったのかと言われると私自身わからない。

当時は「普通でいないといけない、みんなと同じじゃないといけない」の気持ちが強かったのだろう。
だから、当時の私はお化粧もしたしスカートも履いていた。

男性とのお付き合いと別れを繰り返し、
自分の中で何か違和感を感じながらも、これでみんなと同じだと思っていた。


20歳を過ぎ、就職した頃に恋人ができた。

好きになったのは女性だった。

この頃からまた男性的な格好いいが羨ましくなった。
長く伸ばしていた髪を切り、
所謂ナベシャツで胸の膨らみを隠し、
男性的な服を着るようになった。
女性的に見られないように男性的な立ち振る舞いをするようにしていた。

自分の中のなんとも言えない違和感が薄れた気がした。

これがおそらく私のボイの始まり。


30歳になる頃、パートナーとお別れをした。

あれから2年経ち、私の中でまた何かが少し変わった気がする。


最近は少しずつ自分の外見を受け入れることができるようになってきている。
「私の中の女性らしい部分も案外悪くないんじゃないかな」と。


相変わらずスカートは履きたいとは思わないし、ヒールを履こうとは思わないけれど、
少しくらいはボディラインが出る服も着るようになったし、それを恥ずかしいとも思わなくなってきた。
お化粧もたまにするようになった。


10年振りの大きな変化だ。


以前の私だったら
「かわいい」と言われるのは自分自身を批判されている気がして苦手だったし、
「格好いい」と言われるのが最大の誉め言葉だった。

今はどちらを言われるのも嬉しい。

外見においても内面においても、
女性的な面も男性的な一面も持ち合わせているのが私だから。

なんだかすごくお得な気がしてきた。




冒頭でも話している通り、
私はカテゴライズされるのがあまり好きじゃない。

自分自身が定まっていないから。


ボーイッシュな時もあれば
女性的に見られたいこともある。

時期にもよるし、日によっても変化する。

これは、私や多くのセクシャルマイノリティの人たちに限った話ではないと思う。

みんなカジュアルやボーイッシュな服を着たい気分の日もあるだろうし、
バッチリメイクの日があればナチュラルメイクの日だってある。

それと同じだ。

「あぁ、今日はそんな気分の日なのね」くらいでいい。



何を着ようと、どんな見た目でいようと

私は私だし、あなたはあなたなのだから




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