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クラフトジンとの出会い -シンガポール『Native』-
それは、頭を打ちつけたような衝撃だった。
シンガポールには、腐るほどバーがある。
アルコール税が高く、一杯2,000円のカクテルにお金を出せるexpats(駐在外国人)しかもっぱら行かないが、その中でも一際ローカルが多いバーがあった。
先住民の名をとった、『Native(ネイティブ)』である。
まず、登っていく階段から様子が違う。
狭い階段の壁に手を添えると、辛子色の塗料と共にザラザラ感とした材質。そして大きな鹿の絵。
ウコンだ。
ウコンを塗料にした壁画があるのだ。
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そう、ここは地元アーティストや地元の素材のみで作った空間なのだ。
そもそもシンガポールは小さな国なので、
食べ物のほとんどを隣国から輸入している事実がある。
しかし、全くモノが育たないわけではなく、
パンダンリーフやウコンなど、シンガポールという亜熱帯地域だからこそ得られるものもあるようだ。
店内はプラナカン調の家具や地元アーティストBGMが流れ、スタッフもみんなシンガポール人。
労働者も移民やエキスパッツに依存するシンガポールでは、とても珍しい。
カクテルも中々に個性的。
カラマンシー、グラ・メラッカ(ココナッツシュガー)、ジャックフルーツ、ラクサリーフ、ヤギのミルク…
このローカル感あふれるラインアップ…
いいじゃないか。心がときめく。
レモングラスジン、ココナッツジン、生姜の花のジン…
ん??ジン多くない!?
聞いてみたところ、2階の蒸留施設で自分達で作っているらしい。
試しにスリランカスパイスを効かせたチョコレートのジンを飲んでみると…
んん!!本当にチョコレートの味がする!!
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それまで、ビーフイーターくらいしか知らなかった私に衝撃が走る。
ジュニパーも香るが、メインのチョコレートがねっとりと下に絡んでくる。
こんなに美味しいジン、飲んだことない!
するとスタッフさんが、
『蒸留所、みてみたい?』
とニヤリと笑う😏
そんなの…見たいに決まってるじゃないですか!
ゴツい蒸留施設は運転中で、何とも不思議な香りがした。
お酒が作れてしまう。
メスカレート(ボタニカルをアルコールに漬けこむこと)期間約3日。
2度と同じような味はできない。小ロットの、趣味のような生産。
しかし、市販のよりも何倍も美味しい!!
今思うと、これは後に私を大きく変えるきっかけになったなぁ。
E CA QUIは、ここで学んだジンの製造知識と味の組み合わせが活かされています。
特に、『空騒ぎ』のインフュージョンは、まさにスパイスxチョコレートで、衝撃的だった私の初めてのジンの忘れられないフレーバーを再現してみたモノだったりします🍫
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あなたも、忘れられないジン、ありますか?
E CA QUIがそうなったらいいな🥰