車椅子生活からの脱却①
車椅子から離れられなかった理由。
それは脳出血の後遺症に原因がありました。
後遺症。これは、実は発症した今も続いています。
後遺症。それは、「左側無視」と言われるものです。
車椅子には、テーブルが付いていました。そのテーブルの上に手を載せて、車椅子が止まっている時は待機するのですが、何故テーブルが必要か分かりますか?
左側無視というのは、文字通り左側を無視するのですが、車椅子についている理由は、左手の存在を忘れるからです。
脳が麻痺している側を意識しないようにしむけるのです。テーブルが無いと、左手を置くのを忘れてしまいます。手を車椅子の車輪に巻き込んで怪我することを防止するためにテーブルがありました。症状によってはテーブルにPOP(紙)を貼って注意喚起される患者さんもいらっしゃいました。
私は看護師さんに、「左手!」と会うたびに言われていました。
左側無視を治す方法はありません。これは今も軽度ですが残っています。
左側を無視するということは、重度の場合、左側の間隔(距離感)が分からなくなります。車を運転する方は左側の車体を擦ることが常に起きる状況を想像して下さい。目を開けているのに、見えない。意識していないから、見えないのです。
車を運転しない方のために、もう一例。外で左側通行しているときに、距離感がつかめず民家のブロック塀や生け垣に肩を擦る、すれ違った人と肩が触れる状況が常にあります。
時間が経過するとある程度は回復します。でも軽度な症状は残ります。
嘘みたいなホントの話が今もあります。発症から二年経っても残っています。続きは次回に。
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