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夢か生活か、ニーズかウォンツか

旦那が将来に心配を抱き始めた
転職希望を口に出し始めたのはもう2年前から
食べていければ、生活が出来れば私は何をしていても構わないという考えなので、大いに考えたらいいと今まで見守て来た。


私と言えば、ひょんなことから入った会社で研究のようなことをしていて(今まで専門としてきたこととはまるで畑が違う)、戸惑いやムカつきはありながらもそれなりに充実していた。
でもアルバイトでも年々仕事は増えるので、社員にしてほしいと直談判したらまずは契約社員からどうだと打診され、会社と折り合いをつけたところだった。
時給から固定給になり、個人的に安心できる要素が増えたことは将来の計画もしやすくなる点でありがたいのだ。

でもここで思わぬ事態が舞い降りた。

子供の病院から分かった夫の仕事観

事の発端はチャムの体調不良。
保育園から発熱の連絡が来て、私は早退し病院へ連れて行った。
その夜も熱は出て、朝また病院へ

長女を授かってから早12年。
子供の病院=はいはい、私の担当ですよね。
と自分のスケジュールを確認していたら、不意に夫が
「今週休みにくいって言ってたよね?昨日も君が早退して病院だったから、今朝は僕が連れて行くよ」
目から鱗とはこのことだった。
前旦那の口からは想像もできない言葉。
嬉しいを通り越して「大丈夫だろうか」とさえ思った。
「この人は仕事に行きたくないのだろうか」と

その彼の真意は
「家庭内の収入を考えたら両者の収入は同じくらいになった。となれば嫁の一日の労働(外貨を稼ぐ)も重要な要素。だから仕事と家庭の分担もよりイーブンでなければならない」というものらしい
昭和生まれな私にはびっくりな感覚だが、女性としてはなんとも嬉しい。

結局病院へは夫が連れて行き、私はお迎えにいくことで調整は済んだ。

彼の夢はなんだろう

でもその日中、単に嬉しいだけでは気持ちがまとまらなかった。
刃物を作りたくて単身この土地に乗り込んできた夫は、年齢の割に将来への意思があった。技術を身に着けて一旗揚げるんだというような芯が見えた。
まだまだ粗削りだけど、その芯は何よりも大切なものだと10も年上な私は知っていたからその夢を応援したくなった。

でも今…彼の優先順位は明らかに変わっている。
一人っ子、かぎっ子だった彼は自分で家庭を持つことに憧れを持っていた。
私との家庭が始まり、娘が生まれ、私の連れ子にも一生懸命だ。
自分の家庭を維持することに集中しているようにさえ思える。

そうなると仕事にも燃える…のが男性。というのは勝手な期待でしかないのだろうか。伝統工芸は価値観も仕事の進め方も古風だ。新しいことを取入れることを極端に拒む。家庭を大事にしない…とまでは行かなくても、思春期の娘の将来が心配なんてのはチャラチャラしたものにしか見えない

技術より人に就きたい

そんな折、旦那の職場でシングルマザーに対する価値観が露呈された。旦那はシングルマザーと結婚しているくらいだから、現状も垣間見ているが世間一般のイメージはまだまだ厳しいものがある。
技術に尊敬し、カッコいいと思ってなりふり構わず従事してきた先人だが、昭和な価値観と平成な価値観ではやはり歪みがあった。

転職をよぎるくらいの日常にそれは決定的な要素となって彼を傷つけたようだ

帰宅するなり、仕事を変える

と言い出した。

いくら仕事でカッコいいことでも、尊敬できる人じゃないとただ使われてるように感じてしまう
それは完全にこちら側の勝手だ
でも従事する相手を選ぶのもこちら側の人生なんだ

今この話はまだ進行形
今日現在では転職してない
また続きを残すだろう

尊敬できる人にならゴミ出しだって充実する
その人、その仕事に役立てた
という満足感がある

あいつ、真面目だな

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