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【トレンダーズ】2018年3月期決算情報を考察

1.トレンダーズってどんな会社?

あまり聞き慣れない会社かと思いますが、一言で言うとマーケティングの会社です。下記の資料で分かる通り、一人、一人の趣味趣向もバラバラになってきたし、もうマスマーケティングじゃダメだよね。
売るものや売る人(ターゲット)によって、チャネルやアプローチ方法変えてこう!って感じのマーケティング方法をとってる会社ですね。


もう、TVで広告打つよりSNSとかで影響力のあるインフルエンサーに「これかわいい!!」とか言ってもらった方がよっぽど刺さるという社会なんですね。

しかも、デジタルチャネルを主戦場にしており、デジタルネイティブ世代の消費者層は今度、増々増えていくということで、なんだか市場環境としては、期待できそうな会社です。

2.売上高と営業利益の推移はどうなってる?

下記は3年間の売上高の推移です。イイ感じに伸ばしてますね。けど、勢いのある成長企業と比べるとそこまで、突出した伸び率でもないですね。

では、営業利益はどうでしょうか?

とても高い営業利益の伸びを示してます。
人件費効率の改善、新規事業の選択と集中と、よく言われているような理由が並びますが、この営業利益率の向上はかなり凄いですね。

通常、売上が伸びている場合は、設備投資をしたり、広告費用を大量に投下したりします。トレンダーズも設備投資や広告費用をかけているのでしょうか?
その答えは、損益計算書と貸借対照表にあります。

3.損益計算書と貸借対照表

まずは、貸借対象表を見てみましょう。

ここで、1年間の間にどの程度の投資をしたかがわかります。
有形固定資産は工場とか機会とかの実体のある設備投資です。本社移転の費用の6,100万円はあるものの、それ以外の目立った増加はありません。
無形固定資産、のれん(買収した際金額 - 取得企業の純資産)やシステム投資額とかがここに入ります。
無形固定資産は減少しており、目立ったシステム投資もしていないようです。

投資をほぼしていないにも関わらず、着実に売上高を伸ばしおり、その増加部分の多くが営業利益となっているようです。

4.この高い営業利益率の伸びは今後も続くのか?

来季の業績予想が上記の通りと発表されてます。
「凄い!売上高も営業利益も伸びている!」と思うのは、少し早計です。
この業績予想には、①投資収益の計上、②来季から買収した子会社と合わせた連結決算になるという2つのことが織り込まれた数字となっています。

まず、①投資収益の計上ですが、6/27にプレスリリースででている、株式会社Smarprise社の売却益によるものだと思われます。これにより、売上高、営業利益ともの387百万円が計上されるとあります。

②来季から買収した子会社についてですが、株式会社BLTは新設会社ですが、株式会社MimiTVは買収して、来季から連結対象となる会社となります。
株式会社MimTVの売上高や営業利益の値はわかりませんが、①の売却益だけを来季予想から差し引いても、売上高2713百万円、営業利益163百万円という値となり、これまでの高い営業利益率を誇るトレンダーズとは、少し様子が変わるかもしれません。

来季予想にもある通り、2018年3月期は控えた投資を、来季は売却益を使って行っていく構えのようです。

市場としては、今後増々拡大傾向にあり、さらに、相変わらずの高い売上高成長率は維持しそうなので、今後も成長が楽しみです。

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井の中のカブレオン
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