日常
娘が僕の髪をむしる。
かなり強めにかかったパーマ。
あまりに強く引っ張るので、
険しい顔をしながら娘をひょいと抱き抱えて、
隣で寝ている嫁の上に置いた。
これでもう少し眠れる。。。
ポロロロロロン…ポロロロロン…。
なんとも力の抜けたiPhoneのアラームが鳴ったのは9:00を回ったところ。
ジリリリリ!!!!
とうるさい音に起こされるのは当然に気分が悪いけれど、
力及ばずな感じもしっかり起こさんかい!ってなって
気分が悪いな。
なんて。
春眠暁を覚えず。。。と言いますか。
2月も残り二日。
カラッとした晴れの日。
爽やかな風に乗せられて今年も花粉が飛んできた。
春。
僕の朝はずっと眠たいのだ。
きちんとしたパジャマを着て、
ふかふかの布団の上に毛布をかけて、
そのまたさらに上に毛布をかけて
アルマジロのように丸まりながら
目を閉じていたい。
絶望の朝。
しかし、そうも言っていられないので
身支度を5秒で済ませ、
外に出る。
毎年しっかり忘れてしまう
春の匂いを今年も思い出す。
月末恒例の銀行周りを済ませる。
ATMには長蛇の列。
高齢者の多いこの町では、
4人に一人は操作が思うようにいかず
顔を斜めに傾けて出てくる。
今月も支払いが多い。
毎月月末はお金が足りているのか不安になる。
なんとか用事を済ませて
市役所へ。
確定申告シーズン。
ここもまたマイナンバーの関係で沢山の高齢者が並んでいる。
かわいそうに。
ここでは資料の提出。
行政用の資料はやり直しが非常に面倒なので、
分からない箇所は空けていたほうが賢明。
特に日付は絶対に空けておく。
謎の指定が発生する場合があるからだ。
(今回も多分に漏れず、過去の日付を書かされた。なんでやねん。)
その後、知り合いが主催する個展へ。
感覚の人たち、表現者の集まるところ。
僕には表現したいことも、伝えたいことも
特に無い。
最近、一つ一つのことについて
そこまで深く考えることの出来ない人間なのだろうと気がついた。
だからこそ、
僕は彼ら彼女らに憧れている節がある。
一つ一つ丁寧に見学をさせてもらい、
座ってコーヒーを飲んだ。
(どういう脳の構造をしているんだろう。分からな過ぎて本当に興味深い。)
3歳の女の子が来ていて、
沢山お話をした。
もうすぐ誕生日で
フワフワのセイウチの人形をリクエストしたそう。
お母さんは
「ネットで探し回って、ようやく見つけたんです。」
と困り顔。
娘が産まれてから、小さな子を可愛がることが出来るようになった。
建物の至る所に設置されている窓から
暖かな日差しが差し込んで気持ちが良い。
帰宅。
仲間と運営しているセミナーのオンライン会議。
提出しなければならない報告書の添削が返ってきた。
うむ。。。
悪くはなかったけれど
もう少し上手くやれたと後悔。
次はもっとしっかり作り込もう。
なんというか気が利いていない。
早急に修正をして、提出。
個人での仕事はお役に立てていなければ
次は無い。
求められていることの本質を常に追い求めろ。
そう心で叫んだ。
会議後は娘と遊ぶ。
娘はおかあさんといっしょにハマっている。
タイトルが長いのでお母さん連中の間では略して
”おかいつ”と呼ばれているらしい。
音楽に合わせてぎこちなく動く娘。
終始ニコニコしている。
僕を見つけると最近はよちよち歩いて
抱きついてくる。
今朝、髪の毛引っ張ったのも甘えようと思ったんよな。
ごめんねと伝えていっぱい遊んだ。
恥ずかしながら自分で言うのもアレだけど、
僕は娘にめちゃめちゃデレデレだ。
可愛くて仕方がない。
話しかける時は13オクターブほど声が高くなる。
抱きしめて、持ち上げて、
顔をすりすりして。
どれだけ抱きしめても胸の中がグッとたまらない感情が湧いてくる。
なんか体力的にしんどい気がしてたけど、
夜の営業も頑張れそう。
一緒にお風呂に入って、
壁に貼っている張り紙を見ながら
50音を練習して、ABCの歌を歌って、
都道府県の説明をした。
「100均で買ってきたんじゃ。」
と嫁さん。
僕が家にいない間、色んな工夫を持って
娘に接してくれている。
娘の笑顔がそれを証明している。
朝から晩まで働いての生活も
そろそろ改善をしたいところ。
コロナ禍のおかげで、
労働時間がないと養うことが難しくなっていた。
しかし、その夜明けももう近い。
辛い時間だったけれど、
沢山時間をかけて非効率に働いたことで、
新たな出会い、経験、チャンスを得た。
本当に泥臭く泥水を啜りながら過ごした3年間だった。
(こういう自分嫌いじゃない。)
実はここ最近文章が書きたくても書けなかった。
なんか浮かばなかった。
今日は個展を見て、
書きたいことが無い自分に悲しくなりつつも
今日という1日をリハビリがてら書いてみようと思った。
僕の毎日はこんな感じ。
何気ない日々も
思い返せば色々あるじゃ無いか。
書いてみてよかった。
…お客さんどこいった?