【超短編小説】 一人暮らし

 夢だった一人暮らしを始めた。
 ネットで調べた人気のお酒を何種類も買った。できれば瓶に入ったお酒がいい。
 渋い和柄のお猪口を三つとロックグラスを四つ、ホームセンターで手に入れた。
 家に帰ってよく洗い、食器棚へ並べた。考えもしなかったがかなり邪魔だ。
 届いたお酒を片っ端から開けて飲む。
 匂いが苦手でもう二度と飲まないであろうお酒は、シンクへ半分だけ流した。
 それらの瓶を、綺麗に、且つ無造作に床に並べた。うん、これでいい。
 そして家に、唯一の友達を初めて呼んだ。

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