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AFTER HOURS -その後感じていること-
こんにちは!株式会社CHAMBERSの川本です。
弊社は主にホテルやゲストハウスの宿泊施設の運営をメインとし、これから新たにスタートされる方に向けた運営コンサルを行っている会社です。
さて、こちらでは前回のnote、その後の気づきを記していけたらと思います。
前回のnoteはこちら⇩
以下、目次になります。
・その後の福岡マーケットの動き
・日本のコロナ対策を4つのフェーズで考える
・テレビよりYou Tubeの話の続き
・まとめ
その後の福岡マーケットの動き
さて、先日のnoteで♯OTA(特にBooking.comにおける)掲載順位のポジション取りについて書きましたが、その後、福岡市内の宿泊施設はBooking.com上で850件(5月9日時点)まで減少しています。
これは言い換えれば、OTA上での競争に限っては、コロナの影響が及び始める前よりも、ある種やりやすくなったとも言えるのではないでしょうか。
少し話は変わりますが、福岡の対象施設に対する休業要請についても当初、4月14日から5月6日までとされていたところから、5月末まで延長となっています。
これに伴いネットカフェ等の施設も休業となっているところが多々見受けられました。
また、福岡県のHP(https://www.pref.fukuoka.lg.jp/)では、緊急事態宣言に基づく休業要請によるネットカフェ等の施設の営業休止に伴い、滞在にお困りの方に対して、利用可能な協力宿泊施設の情報を発表していました。
こちらは5月7日現在の資料です。
そもそも、この資料が予約の導線として成り立つかどうかは置いておいて、事実としてネカフェ利用者さんが滞在場所に困っているということは把握できました。
ここから打てる施策はとてもシンプルです。
長期泊利用の連泊割を効かせたプランを他施設よりも安く表示させることで露出を増やしていく。
ということです。
そこで、先日から各OTA上で「5泊以上の長期泊に対する連泊割」及び「2泊〜4泊の中期泊に対する連泊割」を期間限定として作成し、販売してみました。
販売開始から間もないですが、明らかに作成前と比較して予約の動き方に違いが見られ、確かな手応えを感じています。
客層については、失礼な言い方になることを承知の上で、クオリティが落ちてしまうのではないかと懸念しておりましたが、現状のところ、特に問題なくマナーの良いゲスト様にご宿泊をいただいています。
「価格を下げることは簡単」や「自らブランド価値を下げている」といった声をよく耳にしますし、レッドオーシャンの沼に嵌っていく感覚に抵抗のある事業者さんが多いことは承知の上ですが、この状況下において宿泊価格を下げる、下げないという議論は意味を成しません。
そもそもマーケットが崩れてしまっている中、本気で経営を成り立たせて、事業を存続させることにフォーカスするなら、何よりも優先すべきは、3密の空間への配慮、感染防止策をしっかりと取った上で、コンバージョン(予約成約率)をいかに上げていくかというところです。
価格と受入れ可ということ以外に訴求できるものが無いという、特殊かつ限定された期間の中であれば、価格下げを行ったとしても、ブランド価値については落ちないだろうというのが持論です。
日本のコロナウィルス対策を4つのフェーズで考える
・フェーズ1
水際隔離 (1-2月)
感染者の入国を防止、帰国便搭乗者の隔離や武漢・湖北省からの入国制限
・フェーズ2
クラスター潰し込み(2-3月)
ダイヤモンドプリンセス号、その他クラスターへの対策開始。
・フェーズ3
自粛及び、緊急事態宣言(4-5月)
緊急事態宣言の発表、全国的な自粛要請
・フェーズ4
長期化、社会正常化(6月- )
緊急事態宣言の地域別解除、休業規制解除?
上記のように、だいたい2ヶ月スパンでフェーズが進行していると捉えれば、6月以降は感染者数の減少率(P C R検査に対する国ごとの方針により、検査数に差が生じるため、適正値を読むことは難しいかもしれません)と比例するように徐々に社会正常化が進むのではないかという予測が立てられます。
※あくまで予測なので、備えあれば憂いなし程度に思ってください。
上記のフェーズについて、非常にわかりやすくまとめてくださっている記事がございますので、よろしければご参考にされてください。
このタイミングで微動ではありますが、早くて7月には国内旅行客のマーケットから、少しずつ回復してくる可能性があります。
その際にコンバージョン率を少しでも保てていた施設が有利になることは間違いありません。
そのためにも、今はグッと堪えてあらゆる策を打つべきだと感じます。
テレビよりYou Tubeの話の続き
さて、話をガラッと変えます。
レッドオーシャン色の強い話題から一気に方向転換しましょう!
なぜ、テレビからYou Tubeへと視聴者のニーズが流れているのかという議題については、前回のnoteでも少し触れました。
簡潔に言うと「コアな視聴者」へのアプローチがとりやすいからだと感じています。
どういうことかと言うと、テレビはマスメディアである以上、大衆に向けた情報発信装置であり、万人受けするコンテンツの方が視聴率やスポンサーからの信頼を獲得しやすいという傾向がありました。
しかし、You Tubeが面白い点の1つは、作り手が見てほしいと思うものや面白いと思うものを、受け手が見たい、面白いと感じれば「いいね」や「チャンネル登録」を行うことによって「コア」なファンになりやすいというところにあります。
また、新聞→ネットニュース、テレビ→You Tubeのように、得たい情報、見たいものに対して、より自由度の高い選択を行える環境がプラットフォーム内にきちんと整っていることがこの動きを助長しています。
これはネットやSNSが成長し続ける社会、個人がメディアとしての力を発揮していく社会であるこの時代において、エンタメ業界だけに言えることではありません。
新規を狙うより、リピーターを増やすことの方が比較的楽に安定した売上構築ができるという視点からも、コアなファンをどれだけ獲得するかということは、全ビジネスにおいて最もプライオリティの高いことの1つだと感じます。
まとめ
宿泊業界においては大型ホテルや旅館等、団体の受入れを行っている施設を除いて、僕らのようなゲストハウスでは未だOTAからの予約が圧倒的シェアを占めている以上、数値的、定量的なマーケティングはどう言われようと物を言います。
しかし、近い未来、徐々にSNSやより顧客のコアを刺すような媒体に比重が移っていくことは間違いありません。
備えあれば憂なし。
まだまだS N Sでの発信力、影響力が弱い未熟者ではありますが、自身への戒めのためにも、noteを含むSNSでの発信を習慣化して続けていこうと思います。
よかったらこちらのnoteもチェックしてみてください。
CHAMBERS 川本
#注釈
OTA:オンライントラベルエージェントの略。予約サイトと同義
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