旅のアプリ「Packer」の特集インタビュー記事
こんにちは!株式会社CHAMBERSの川本です。
弊社は福岡を中心にゲストハウス、プライベートサウナの企画・運営及び、宿やお店を経営する方や、これから新たにスタートされる方に向けた運営サポート・プロデュースの事業を展開する会社です。
こうやってnoteを綴るのもかなりご無沙汰してしまいました。
22年も世界的に様々な問題が取り沙汰され、毎日が目まぐるしく過ぎていきますが、本日、4月1日をもってCHAMBERSも無事に4期目を迎えることができ、今年度からは新入社員の採用も始まりました。
より団結力のある会社として一段と励んでまいりたいと意気込んでおります。
さて、そんな気持ちの良い新年度の幕開けとして、先日受けたインタビューの内容が意外にも簡潔にわかりやすくまとまったなと自賛しておりますので、少しでも多くの方に知っていただきたく、UPしようかなと思います。
どうぞお暇な際にご笑覧くださいませ。
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ゲストハウスって聞くと旅人がよく行く場所という印象があります。
旅人はゲストハウスに集まる。なぜ集まるのか。集まる場所には理由があるのか。そんなことを聞いてきました。
今回お話ししたのは…Fukuoka Guesthouse HIVEオーナー川本恭弘さん
これまでを振り返る
─生い立ちを教えてください。
1990年12月に生まれて、兵庫県の尼崎という町で育ちました。小・中学校は、尼崎の名残が少し残っていて、やんちゃな子が多かったんですよね。ただ友達には恵まれていましたね。僕、友達といるのがめっちゃ好きなんですよ。地元の高校は、受験用紙に名前を書けば受かるような場所だったんですよね。大袈裟ですが、そのまま進学してしまうと大学には行けなくなる!という危機感を感じました。笑
親が良い大学を出ていて、妹もすごく賢かった。このままだと僕だけ劣等生になっちゃうなと感じて、受験をして外に出ようと思い、宝塚の高校に進学しました。
─家族の影響ってありますよね。
新しい環境にいく。それが自分の中ですごく刺激的で、外に出るきっかけになりましたね。大学は関西大学に行きました。でも学生時代の大半はごく普通の大学生で、ただただ友達と遊んで過ごしてました。
ゲストハウスに出会う
─色々と考えて、学生生活を過ごしてきたんですね。学生時代にゲストハウス起業のきっかけがあったんですか?
大学4年生の時ですね。友達と卒業旅行で1ヶ月ほど東南アジアへ行ったんですよ。初めてのバックパック旅でした。そこで泊まったのが、カンボジア・シェムリアップにあるゲストハウス。1泊なんと600円。シャワーにはゴキブリが出るし、ベッドは清掃されているのかよくわからない。決して綺麗で快適とは言えない宿でしたね。
ただ、そこにはドラマがあったんですよ。日本人はもちろん、欧米人やアジア人、年齢も肌の色も違うたくさんの外国の方がいました。集まったゲスト達と同じテーブルの上で食事をして、乾杯したりしてたら、アンコールワット(世界遺産)へで出かけようって話になって。それで仲良くなったみんなと、翌朝アンコールワットへ。めちゃくちゃ素敵な出会いでした。
こうした出会いがあるのが、ゲストハウスならではというか。店の人もかっちりし過ぎていなくて、良い意味でも悪い意味でもラフ。本人が一番その場を楽しんでいる。いつかこういうみんなが楽しめる場を持てたら…
ゲストハウスで起業する一番のきっかけでした。
─帰ってきて、すぐ起業したんですか?
一旦は大手の旅行会社に入社しました。職場旅行やイベント行事の企画、提案、催行管理等の法人営業の仕事をしていました。そして、入社して3年ほど経った2015年頃、Airbnbっていうサービスが流行ったんです。個人が個人に家を貸すことができるというもので、当時めちゃくちゃ画期的だったんです。日本では全く浸透してなくて、民泊の法律も曖昧。副業を始める人や新規事業として参入する企業が急激に増えた革命的なアプリだったんですよ。
その頃からインバウンド(訪日外国人)の来訪も急激に伸びてきて、掲載するだけですぐに満室になるような状況。都心部に新しいゲストハウスも増え出してきた。
タイミングが来たな!と感じて、決意して会社を退職しましたね。
─時代の流れに乗ったのですね!
すぐにでも起業したかったんですけど、起業の「き」の字も知らない。ゲストハウス運営のノウハウも何もわかっていない。そのまま起業するのはちょっと怖かった。そこで、ちゃんと修行しようと思って、ゲストハウスやホテルの運営をするベンチャー起業に入社したんです。
─ベンチャー時代にはどんなことをされたんですか?
転職して1年半ほど経った時、社長に新規ホテルの立ち上げを任せてもらえることになったんです。この仕事を成功させた時、起業への道も見えてくる。チャンスだと。ただ、ホテルの立ち上げを指示された場所が知り合いが誰も居ない北九州だったんです。誰も知らない、何もかも初めての街で、経験したことのない大きな仕事。当時は26歳とか。赴任してきた当初は夜も眠れなかったことを良く覚えています。
─壁にぶち当たったんですね!?
はい、そもそもホテルの運営経験すらない状態で、本当に何もわかっていなくて、、笑
何とかOPENしたはいいものの、思うように集客ができず、辛い日々でしたね。
そんな時期に僕のことを支えてくれたのが北九州の人たちでした。小倉の街の人たちは温かい人ばかりで、本当にお世話になりました。
人が人を繋げてくださって、気づいたらたくさんの人と仲良くなっていました。めちゃくちゃ感謝しています。この頃から福岡のことが大好きになりました。
28歳でゲストハウスを起業する。
─HIVEとの出会いは?
福岡の人達からいただいたご縁の中で、あるゲストハウスのオーナーと知り合ったことがきっかけでした。その方へ起業の相談をしていた時、一人の人をご紹介していただけることになったんです。その人こそHIVEの前身となるB&C Gakubuchiの元オーナーでした。
これまでの経歴や熱意が伝わって、僕が起業しようとしていたタイミングで、事業譲渡のご提案をいただくことに。初めてお会いした方から、そんな話をいただけるなんて思ってもみなかったので、最初はめちゃくちゃ訝しみました。笑
─ゲストハウスやってて良かったと思う瞬間はありますか?
起業するときに自分が何をライフワークにするかを考えたんですよ。稼げない時でもその事業のことを愛せるか。そこを考えたんですね。
掘り下げていくうちに友達を作り続ける人生、世界中に友達が欲しいなと思ったんですよ。自分のゲストハウスを持って、世界中からお客さんが来てくれるっていう状況を作るのは自分のライフワークとしてぴったりだなと。
それがゲストハウスをやってて良いなと思うことです。
─お客さんとは交流というか話したりするんですか?
僕ももちろんそうですけど、僕だけじゃなくてここで働くスタッフにそうなってほしいなと思ってます。みんなが主人公なので、お客さんも含めて全員がそういう関係になってほしい。そういう場づくりをしたいですね。
─そういう場づくりをする上で何かやってることってありますか?
経営者の考え方とか価値観の部分だと思うんですけど、僕には土地も不動産もなければ、知識もお金もない。そんな中で自分にあるものはゲストハウスのある人生をおくりたいという思いだけだったんですね。こんな感じの事業の始め方だったんです。
ゲストハウスに対する根っこにある思いがその場所を作っているのかもしれない。あとは自然体でいることですね。
─特別なアクションをするわけではないけど、場というものから滲み出てくるものがあるんじゃないかっていうことですか?
あると思います。僕がゲストさんに思いの節を直接言葉にして伝えたり、飲んだ時によくスタッフに熱すぎると言われちゃったりするんですけど笑
それが浸透して、全体の空気感としてお客さんにも伝わっているのかなと思います。
B&C Gakubuchiさんが残してくれたこの空間が素敵だったということももちろんあります。やっぱり言うことは簡単ですけど、やることって難しいじゃないですか。
チェックインカウンターがあって大きいテーブルがあって、全員が目の届く位置にいて、楽しく会話ができる。奥に部屋があるからお客さんは必ずこの空間を通って部屋にいくんです。その導線も素敵だなと思います。
今後の展望
─始まりは人との出会いだったり、今後もそうだとは思うんですけど、その先に生みたいものはありますか?
現状には満足できないし、まだまだ成長したいですね。
稼ぎたい欲もあるんですよ。野心家なんです。笑
例えば、コロナが終わったら国内でまた出店もしたいし、海外に出店もしたい。いろんな場所でゲストハウスをやりたいなっていう思いがあります。HIVEのような全員が友達になれる環境をたくさん増やしたいなと思ってます。
─HIVE以外にも店舗はあるんですか?
大博町にSHIPというゲストハウスがあります。昨年11月から春吉でCAMPというシーシャバーもやっています。
─CAMPはそれぞれのゲストハウスとは少し離れた場所ですが、理由はありますか?
別の場所にBARを作ることでHIVEとSHIPのお客さんや地域の人達が交流できる空間を作りたかったんです。
HIVEのお客様同士の交流、SHIPのお客様同士の交流はもちろんあったんですけど、HIVEとSHIPの垣根を超えた出会いにしたくて。
CAMPというBARが常に宿泊のお客様にも街の人にもウェルカムな場所として、成り立てばいいなと思っています。
─最後にやすさんが大事にしてることを教えてください。
究極のおもてなしは人のことを大切に思い、愛して受け入れることだと思うんです。例えば、友達を家に迎え入れる時って、無償の愛でお茶やお菓子を出したり、好きにくつろいでもらったり、一緒になって遊んだりすると思うんですけど。笑
僕が日頃ゲストハウスでやってることは、接客というより友達を家に招いている感覚に近いですね。世界中に友達を作ることが僕のライフワークなので。
そういう関係値の構築ですね。
家に招待して、みんなでご飯食べてって楽しいじゃないですか。小学校の時によく友達を家に呼んでたんですよ。あれでいいんじゃないかなって思います。
友達という関係値が人との繋がりを深くするんだと思います。
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