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おウワサはかねがね その36「観客の暴力性について」
「おウワサはかねがね」は、お互いの「ウワサ」だけは知っている波多野伶奈(俳優)と野花紅葉(劇作家)がnoteを通じてやりとりする企画です。会ったことのない2人の関係はどう変化するのか、2人が本当に会う日はやってくるのか。毎月0のつく日は野花紅葉、5のつく日は波多野伶奈が更新します。
前回のおウワサはかねがね【その35(9月30日)】
もみさんへ
まじですみません;;;;その33が2個ある事件、とんでもなくぼんやりしていた模様です。指摘されるまで全く気づきませんでした。何をやっていたのか、、。偶数かどうかチェック、今後習慣にします。
10月ですね、、とんでもねぇ世界、、9月に何があったのか、話したい!と聞くと聞きたくてたまりません。お時間あるときにでも、、。10月、実はもうすぐ出演する公演が始まる予定で、何もなくなって長野県に帰って部屋の天井を見つめるしかなかった私をつよく思い出せる今、これから本番前のスタジオ稽古とか小屋入りとか、初日とか千穐楽とかがやってくること、あまり信じられず毎日ぼんやりしてしまいます。演劇って疲れるんだったなぁとか月並みなことばかり毎日感じます。戻ってきたというより、久しぶりに食べた味みたいな感覚。また遠いものにならないでほしいと思いつつ、本当に私はこれでよかったのだろうかとか思うときもあります。ぼんやりぼんやり。
本題で、前回のおはなしについて。同化的体験と傲慢な作品の違いはほんとうにそうで、私の解釈を勝手にそちらで決めないでほしい、という不快は私は作品よりも日常のコミュニケーションでよく感じるなとも思いました。どちらにせよ不快ではありますが、、。
その上で考えたのが、観客が作品内の人物に同化することの暴力性について。観客がその人物の生き方や気持ちを自分の中で解釈してることって人の数だけあるわけですが、それって怖いことだなとも感じていて、、。作品内の架空の人物であったとしても観客がその人に対し「君と僕の世界同じだし、君の痛みわかるし、僕も君の世界で頑張って生きてるよ!」と思うことって、前回話していた作品→観客と同じヤバさがあると考えたのですがどうでしょう?架空であったとしても誰かから生み出されたものなわけで、それに向かう観客の勝手な解釈が何百とあることに作品が耐えなければいけない事実がやべぇなと、、。例えば、ノンフィクション的フィクション演劇の主人公自体が作家個人の投影だったとして、フィクションといえど作家個人のノンフィクションを下敷きとした物語や感情に、観客が各々で簡単に共感したり同感したり、また批判することって、ノンフィクションに近い人間に対して行うこととして、ものすごく傲慢で暴力的であり私は怖いなと思いました。自分もやっていることなので何も本当は言えないですが、演劇とか映画とか、そもそも表現ってこわ、、、って定期的になってて、表現する人々って積極的にその暴力を受けにいくわけで、、、自分もそうで、、当たり前のことですが今更言語化に至っています。
さて、今回は短めにで失礼します。演劇のはなしそろそろ長くなってきたかなとも思ったので、次のテーマにと思っているのですが、もみさん何かテーマにしたいことありませんか、、?それか全く別のことでも、、。
最後に、宣伝を貼らせてください!もしよければ、、気にしていただけたら、、あわよくば観に来ていただけたら、、、。面会なしですし舞台と客席で対峙することはノーカンだと思いますし、、いやどうだろう、、?
恍惚感湿地帯第一回公演「わくわくパラディーソ」
日程:2020/10/16(金)〜10/20(火)
場所:新宿眼科画廊スペース地下
脚本・演出:マキタカズオミ
出演:泉光典、江原大介、井神沙恵(モメラス)、笠島智、波多野伶奈、吉田庸(青年団)、石松太一(青年団)
詳細:https://kk2shichi.wixsite.com/kk47/next
ご予約:https://www.quartet-online.net/ticket/kk2shichi?m=0ncajaj
わーちょっと恥ずかしい、、。
何卒よろしくお願いいたします、、。
ではでは、また、次回楽しみにしております。
ちゃむ