旅行の高揚感のピークは「出発直前」である、との‘’ゆづお理論‘’は本当なのか、立証しました、はい。
土曜日になりましたね。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。我が家は、夏休み中に思いっきり遊び尽くした長女が、ようやく今になって7月のキャンプの絵日記を描くシュールな光景が広がっております。
それではこれから、皆さんに向けて、何一つとしてタメにならない恐ろしいほどにクレイジーな雑記を書きますので、
そっとブラウザを閉じて下さい。
ノークレームでお願いします。
実は、今夏の締めくくりにと、
来週の木曜日から三泊四日で満を持して北海道に行く計画があるのだ。
北海道への旅は、コロナ前は毎年の我が家の恒例イベントであった。
というのは、
ボクは10年くらい前からマラソンという競技に魅了され、ひたむきに取り組んでおり、夏場の唯一の公式大会である‘’北海道マラソン‘’に出場することは、真夏のキツイ練習を続ける上でのモチベーションになっていたからだ。
コロナが奪った家族旅行。
いやはや3年ぶりの北の大地となる。
今回は、抽選に落選したため北海道マラソンには参加できないものの、そのぶん旭川や美瑛、富良野、十勝、帯広といった広大な自然を十分に堪能できる、まさにゆったり満喫の三泊四日のプランである。
味噌ラーメン、旭川動物園、牛の乳搾り、乗馬、ソーセージ、ジャム作り、各所のコテージで地元食材BBQに、カレーライス……
家族一同、楽しい想像が膨らみすぎてウキウキワクワクの最高潮である。
そういえば思い出した
以前、新年ムードに乗り遅れたときに、
正月ボケで‘’仕事だりぃ‘’の記事を書いた。
ドヤ顔して‘’何事も‘’なんて普遍の法則であるかのように書いちゃっている。
が、そんなくだらないことをしょっちゅう考えているボクは、
またしても、とても気持ち悪いことを思いついてしまった。
仮にこの‘’ゆづお理論‘’が正しければ、
「旅行に行く直前」を味わい続ければ、気持ちの高まる時間はより長くなるんじゃないだろうか。
って。
いや、むしろ三泊四日で終わる旅行よりも楽しい時間がはるかに長いんじゃないだろうか。
って。
それをたしかめたい。
先週末の金曜日の夜。
突如、そんな衝動に駆られてしまった。
………ん?
あん?
どゆこと?
何をまたクレイジーなことを言い出したんだ?と意味が分からない人のために繰り返しますね。
出発前気分を味わうのだ。
そう、一週間以上も前から。
簡単に言うと、旅行はしないけど旅の支度をして、旅行気分で空港に行く。
一番楽しい旅行前のワクワクドキドキをなんの変哲もない日常で味わってみて、まさに旅行したかのような高揚感を手に入れたいと思ったのだ。
なんとも画期的なアイデアである。我ながらに感心する。
もしかしたら手つかずだった長女の‘’夏休みの自由研究‘’にもなるかもしれない。
‘’旅行直前を味わう旅行‘’の前夜、ワクワクしながら荷物を詰めた
出発前夜、いそいそと準備をすませ、「自分は旅行に行くのだ」と強く念じた。おふざけではだめだ。本気でやらなければ‘’ゆずお理論‘’の立証にはならない。
新千歳空港へのフライト時間を確認し、
こりゃあ朝が早いわ、土曜日はnote更新もあるしな〜、明日遅刻しないようにしないとな〜!楽しみだな〜!イクラやトウモロコシ食いてぇな〜!
と強く強く念じた。
するとどうだ。そう思えば思うほど、寝床に入るものの、なかなか寝付くことができなかった。
そう、これこれ。
この興奮よ。完全に頭の中は、旅行前気分でいっぱいになった。
◇
翌朝。早朝。
睡眠不足ではあるものの脳内から放たれるアドレナリンのおかげで眠気や疲労を感じることは全くなかった。
note更新をピャーっとすませ、外出の身なりを整え、寝起きの子どもたちに
‘’パパと一緒に旅行に行こうよ‘’
と、コソコソと話した。
するとあろうことか早い段階でママが異変に気づいた。
健常人からすれば想定外の
‘’旅気分を味わうための旅‘’
それを42歳で3人の子の親でもある自分のパートナーが企画発案して、いままさに行こうとしているのだ。さすがに気が動転したのだろう。
‘’はぁ!?ナニ言ってんの!?暑すぎてアタマやられちゃったの!?大丈夫なん?‘’
という、至極真っ当なツッコミをされ、こっぴどく怒られてしまった。
おいおい、まてまて。
みなさんも思い出してほしい。旅行前に誰かと喧嘩をするということ。
それは高揚していた旅行気分が台無しになることである。
ここまで高ぶった旅行気分。
そんな事態だけは困る。
ここは、反対勢力に理解してもらわなければならない。そう思い、腹を据えて、ゆづお理論を丹念に説明する方向に舵をきった。
が、
もちろんボクの暴走は簡単に理解されるわけはない。
‘’さすがにこんなクレイジーに、わたしゃあ付きあっちゃあおれんよ、まじで‘’
ということで、怒りを通り越して呆れに変わり一貫して却下された。こんな身近に、最強の反対勢力がいると、さすがのボクも身動きとれない……
まさに、お手上げである┐(´д`)┌
さすがに、無理。
旅行は中断だ。
ん……………
むむむ!?
こ、これは。
いったい何記事ぶりかというくらいのご無沙汰でご本人様の登場だが、
ここでみなさんに感じてほしいのは、ふとした瞬間に長女が撮ったカメラにうつりこんだ、この42歳の非モテおっさん。
客観的にこの状況を冷静に捉えると、
旅行しないのにキャリーバッグをガラガラとイケシャアシャア引っ張っているのだ。
このおっさん。
身格好とこのガチ顔。
おふざけなしの真剣そのもの。
こいつクッソやべぇ、頭のいかれたオトコ以外のナニモノでもなかろう。
出発前気分に真剣になりきっちゃって、何やってんのこのおっさん。リアル知人には誰にも見せられない茶番の一枚である。
パパの理論なんて、わけもわからない純真無垢な子どもたち3人は、呆れて留守番を貫くママを尻目に、遊びに行ける〜♪と、水筒とリュックを各自持参して喜んでついてきてくれた。
今日は訳あって家族4人旅行。
20分くらい車を走らせただろうか。
車を駐車場に停めて、大きな荷物をガラガラしかながら、歩みを進める。
しばらくすると空港に到着した。
出発の便を確認した。お、この便に乗るんだね〜、と言いながらいよいよ北海道気分も最高潮に。
電子掲示板を真剣にみながら、
‘’あぁ、みんな早く起きたから、フライトまでかなりの時間の余裕があるわ〜。空港内で時間つぶそうよ!よ〜し、みんなおいで〜‘’
今日は大黒柱不在。
ボクがリーダーだ。
ボクは、やや声をはって子どもたちに提案した。
神戸空港内探索
2階に行くと飛行機の操縦を体験できるコーナーがあった。
墜落5回もしながら、
ガチャガチャを1人2回(300円/回💧)もしながら、
展望デッキで、たくさんの飛行機が離陸、着陸する瞬間をみて4人でウオオオーっと叫んで興奮し、ときおりお茶を飲みながら、
本日限定数量販売の北海道産の小豆を使った食パンに目を奪われながら、
空港に到着して探索してかれこれ約5時間。
時計をみるとすでに13時をまわっていた。
あぁ、もうこんな時間か。
あっという間だった。
フライトが天候不良のためやむを得ず欠航したという理由を子どもたちにここで告げ、皆一様に納得したところで帰宅することにした。
めっちゃ楽しかったねぇ。
‘’旅行前を堪能する旅行‘’が終わることが、どこか切なく、しかしまさに充実した時間が流れたことを実感した。
来週、楽しみだねぇ。
今日以上に楽しいだろうねぇ。
と帰りの車内で、子どもたちとワイキャイ盛り上がった。
これでわかった。
そう。立証された。
工夫次第で毎日のように旅行のピークを味わえるのだ。シンプルなつくりの神戸空港であっても、徘徊して「旅行直前」を来る日も来る日も繰り返して味わえば、精神的な高まりを信じられない程高めることができる。
新年の高揚感のピークの「12月31日の夜」だってそうだ。来る日も来る日も、年越しそばを食いながら録画した紅白歌合戦、笑ってはいけない、格闘技をみれば、新年の精神的な高まりを何度も再現できるのだろう。
手土産をもって帰宅した
余りにも衝撃的な事実を発見したので、それをママに報告しようとルンルン気分で家に帰った。そして満面の笑顔で理論が立証されたことを報告した。
‘’はいはい、あっそ。よかったね‘’
どうやら無視のようだ。
ボクとの付き合いの長い彼女は、
精神の錯乱したクレイジーを相手にするよりも、無視したり放置したりする方がトータルでの効用が高いという判断をしたのだろう。
その日の晩御飯は、
ボクだけなぜか‘’卵がけご飯‘’のみだった。
ら、来週。
現地から簡素にピャーっとスマホから更新できるかな。
わかんねぇ。
土曜日は雨予報だけど………
それはそれで満喫してまいります。