コンビニより中継します
なんだか悲しいと思った。
何に対してかはわからない。
昔、勤めていた会社の社長が言っていた「コンビニの駐車場で仲間とラーメン食ってた時の目線をいつまでも覚えていたい」という言葉を思い出して、俺は今、コンビニにいる。
俺はちゃんと覚えているだろうか。
俺はちゃんとおぼえているんだよ。
俺の周りにいた友達に忘れられていることを思うのが怖い。
いつまでも遊んでいたかった少年は、おじさんになって、絶望を感じたり、怒りを感じたり、それを外に出せないと思い込んで、泣くことも怒ることもできずにいる。
世界一うまいなあ、と思っていたカップラーメンを食べていた少年の20年後、体を気にして乳酸菌飲料片手にコンビニにいる。
そして、こう思っているのだ。
「俺はこんな大人になりたかったんだっけなあ?」