伝説の女 スズキ6
20歳の頃に付き合ってた女は超絶メンヘラ。
付き合ってから2ヶ月、
20歳の俺は、資格試験の勉強に没頭していた。
スズキは18歳の受験生だった。
もちろん、勉強×勉強なので、
一緒に図書館にいくことも多かった。
21時に図書館が閉まってから、外のベンチに座ってよく話して帰ることもあった。
スズキは話す。
スズキ「私ね…見えるの…」
はっ!?いきなりなに?
3日目にスズキをブス認定をしていた俺は適当に答える
俺「へぇ…見えるんだ」(よくわかってない)
どうやら聞いてみると、霊感のことらしい。
うん、メンヘラらしい。
スズキ「いとこの家に泊まってる時、夜中にぱっと起きたんだけど外からなんか引きづる音がしてね」
何か引きづる音でビビるってどんなド田舎の山の中だよ…普通に外から物音なんてするだろと思いながら聞いてみる。
スズキ「よく聞いてると、『うらめしや』って聞こえてきて、背筋が冷たく感じて…」
俺「え!霊って『うらめしや〜』って本当に言うの!?笑笑 ウケんだけど笑笑」
まじウケの俺と、
「ほんとだもん」と泣き出すスズキ。
聞いても聞いても胡散臭かったが、とりあえず慰めて帰る。
数日後、俺はバイトのため、1人で図書館に行ってたスズキ。
バイト終わり、21時にスズキから電話がかかってくる。
電話にでるなり、
スズキ「あわわわわわわ…」
アロロロロ…🎶ナンポロアロロロロ…🎶
突然歌い出すスズキ
スズキ「たすけてっ!道が消えてくの!たすけてっ!追いかけられて、わーわわー!」
歌ではないらしく、慌ててたようだ。
※最後のクロちゃんは脚色
とりあえず道が消えてく話はよくわからないが、変質者でも出たのかと思い、場所を聞き出してチャリで向かう。
聞いた場所に行ってもスズキはいなくて、
まあ、逃げてるわけだから、とりあえず帰る時に通るであろう道をさがしながら、チャリ2台分の狭さしかない路地に入る。
茂みからぬぅっと出てくる影。
俺「わあああああ!!」
スズキ「あ!怖かったよ〜泣」
おめーのほーがこえーよ!!
とりあえず話を聞く。
図書館を出た時に、
この世のものとは思えない何かに待ち伏せされて、
そいつの横を通り過ぎた途端にスゥッとそいつは消えたらしいのだが、
スゥッてきえたから怖くて走るスズキ。
見えないが追いかけられてる感じがして振り返ると道が消えてったらしい。
一通り聞き終えた俺は言う。
「何を言っているの?」
意味もわかる。想像もできる。
それでもわからないことってこの世にあることをスズキは教えてくれた。
そう、このあと3年もな笑