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能登の今を知る~世界にどんな価値観を共有する? ‐チャレコミギャザリング2024春開催レポート(石川県七尾市編)

みなさんこんにちは。チャレコミ事務局の瀬沼です。
今回はチャレコミで半年に一度開催されているフィールドワーク&集合研修であるチャレコミギャザリングとして実施した石川県七尾市でのフィールドワークの開催レポートをお届けします。


能登半島でのギャザリング受入れの背景

1月1日に大きな被害を受けた能登半島。
チャレコミの会員団体である御祓川が拠点を置く七尾市も例外ではなく、オフィスのbancoがある一本杉通りも壊れた建物が目立ちます。
チャレコミでは1月8日から災害支援会員制度を活用して御祓川や奥能登エリアのハブとなる人材に送り込んできましたが、全国の仲間の中ではまだ現場を訪れられていない人が多かったのも事実です。

今回は「能登の今を知る」をテーマに、各エリアから参加者に集まっていただき、5月17日-18日の2日間で開催しました。
今回の震災でどんな価値観を世の中に共有したいのか?という問いから始まった今回のフィールドワークの様子を改めてお伝えします。

当日タイムライン

2024/05/17(金)

(オプション)七尾市の西岸にて調査事業の準備(10:00)
前入りしていたメンバーは、午前中はオプションプログラムとして七尾市の西岸へ。七尾市で実施している調査事業の際にお渡しするおみやげセットづくりを行いました。

調査に協力いただいた方にお渡しするおみやげセットづくりを実施

御祓川オフィス「banco」にてオリエンテーション(13:00)
七尾市の駅から徒歩圏内にある「banco」にてオリエンテーションを実施し、フィールドワークがスタート。
それぞれの震災との関わりや、現在の仕事などなどについてシェアしあいました。

個性的なメンバーの自己紹介に思わず笑顔も

フィールドワークスタート(14:00)
 
その後は七尾市内のフィールドワークへ。
5月17日の時点では、まだ倒壊した建物が道をふさいでいるなど、未だ復旧作業が続いている現場に実際に足を運びました。

地震発生当時から現在までの状況を聞きながらまちの中をめぐりました
中にはまだ倒壊したままになっている建物も
その後、神社の位置などから七尾市中心部の歴史や祭りとの関係性を
まちあるきツアーなども実施している御祓川の森山さんから語っていただきました
七尾市の能登島の島内をそれぞれの集落の様子などを聞きながらめぐる
途中にはまだ通れない道路も(5月17日時点)
営業を再開した能登島の温泉「島の湯」にて温泉も満喫できました

2024/05/17(土)

調査事業にボランティアとして参加(9:00~16:00)

フィールドワーク2日目は七尾市で実施されていた「誰も取り残さない被災者サポートプロジェクト」にボランティアメンバーとして参加させていただきました。
全国から様々な方がボランティアとして参加されている中に、チャレコミメンバーも参加させていただきました。

当日は2人~3人1組になり主に高齢者の方を対象とした調査を実施。
直接七尾市に住む方々の声を聴かせていただき、七尾に住む方々の暮らしを垣間見させていただけるとても貴重な機会となりました。


オリエンテーションを実施
全国から多くのボランティアの方々が集まっていました

ふりかえり(16:00~17:30)

調査事業終了後は、チャレコミギャザリングに参加した方々のみでふりかえりを実施
改めて「この震災でどんな価値観を共有したいんだろう」という問いをふりかえりました。

今回改めて参加者の皆さんと共有したのは「大変だから助けてください」から「こんなに面白く魅力的で可能性があるので来てください」への大きな転換でした。
もちろん発災当時は緊急的な支援が必要で、スピードをもって助けることが必要です。
しかし、フェーズが徐々に移り変わるにつれ、過度に「助けてください。と言いすぎることで本当はできるのに相手の自立を妨げてしまう場面があるのではという怖さや、一方で本当に必要な支援を届けることとのバランスの難しさもまだあります。
今回の大きな転換は「能登はおもしろく、魅力がある」ということを伝えていくことで、「面白いから一緒につくっていきたい」という人が集まってくるのではないか、という決意だったようにも感じます。

都市の便利さがゆえに私たちが手放してしまっている生きる力が能登にはあるのではないか。
そんな能登の未来を共有して皆さんと一緒に、これからも能登の可能性、地域の可能性を開いていこうと思えるフィールドワークでした。

参加者の声

限られた範囲ではありましたが、地域の皆さんの声を聴き、地域の状況を知る機会をいただいたことに心から感謝しています。
地域やそこに暮らす方々への皆さんの思いの強さや愛の深さを感じるにつけ、まだこの国はがんばっていけると励まされた気持ちでいます。
微力ながらこれからもお役に立てることを探していきます。本当にありがとうございました!

お世話になりました。実際に、業務を通じて、現状を垣間見れたこと、実際に被災地のコーディネート機関として悩んでいらっしゃる率直なお話が聞けたことが、自地域での今後を考える上での示唆をもらったように思います。

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