スロージョグの知られざる効果について①(体験編)
はじめに
これまでの記事で何度か触れてきたスロージョグやLSD(Long Slow Distance)ですが、Garminのおすすめにもその概念は無いし、一部の研究者ではゆっくりペースのランニングは走力向上効果が無いとバッサリ切り捨てる論旨もあります。日本ではだいぶん前から、故 佐々木功監督の「ゆっくり走れば速くなる」や田中 宏暁教授の「スロージョギング入門」その他著書多数など多くの著書や情報発信がありLSDという言葉は聞いたことあるなと言う方も多いと思いますが、その効果についてはまだ意見が分かれるところなのだと思います。
ここでは16年の経験で感じた事をベースにその効果を整理しておきたいと思いました。
※素人の経験から各種書籍などの知識を整理したものなので、絶対正しいというものではなく、経験からこうなのではというレベルのまとめなので、読まれる方はそこを考慮してご覧ください。
1.スロージョグの効果を実感した出来事
その1(ランニング開始2年目の出来事)
ランニング開始から1年を経過する頃の出来事です。
1年目の初フルマラソンで、後半ヨロヨロになりながらもサブ4で走れてしまったので、これはもっと速くなりたとい言う意欲が出てきていました。
そこで当時発売された非常識メソッドとして注目された某ランニング本を購入して15kmビルドアップが良いと書いてあるのを見て、闇雲にやり始めてしまったのです。
改めてその本を見返したけど、ちゃんと脚作り期とか書かれていたけど、そこまで1年以上走っていた事もありすっ飛ばして毎週の様にゼーハー言いながらビルドアップを繰り返しておりました。
結果数ヶ月で太股に痛みが出て、それは2ヶ月以上治らなかった。記憶では歩く分には痛まないが少し強度上げて走ろうとすると痛みが出る状態が続いていたと思います。
軽い肉離れだったのだと思いますが、治療院とかも行ってみたけれど効果なし、悶々とする日を過ごしてました。
2ヶ月が過ぎようとした頃、あまりに痛みが無くならないので、やけくそで痛くない範囲で走ってやれと日々数km、ウォーキングのおばさんと同じぐらいのペースで走り出しました。
多分2週ぐらい毎日走っていたと思いますが。。
ある日いつのまにか痛みが解消している事に気がつきました。
あれ痛くないぞ?治ってる?
それに太股がやけに逞しくなっているのです
そこから大きな故障を殆どしなくなり、月間走行距離がどんどん増えていく事になります
これが初めてスロージョグの効果を感じた瞬間でした。
その2 コロナ禍からの復帰での出来事
年々の走距離の増え方は以下の記事にまとめておりますが
その1の経験以降、10年目までどんどん走距離は増え続け、そこまで肉離れになりそうな痛みは何度か経験しましたが、その後ゆっくり走る事で都度都度解消させてきました。
ただスロージョグやLSDでは速くならないというところに引っかかっており、結果の出せないウルトラマラソンを意識して辛くなっても6分/kmを切れる力をなんて事を考えて、故障しないかぎりは、あまりスロージョグやLSDをやらなくなっていました。
2022年夏コロナ禍の復帰で故障した経緯は以下に記載しましたが、
休養で治そうとしても、なかなか完治しなくて、スロージョグやった方が早く治るというのを改めて実感。
昔と違って今は日常の心拍数、HRVステータスなどが把握できますが、2時間を超えるLSDを行った翌日は、HRVステータスが改善し、最低心拍はいつもより低くなる事が分かりました。またLSDの後にポイント練を入れると案外よく走れるという事も気がつきました。
それにそれまで3週間前の30kmロング走、2週間前の20kmレースペース走、1週前の10kmレースペース走と言ったパターンで結果を出せなくなっていた事もあり、次のマラソンまでロング走よりもLSD中心で走ってみようとしたのが2023年3月佐倉マラソンです。結果的にここ数年の中でこのマラソンがベストな記録になっています。
ここでLSDはとても大切なトレーニングなのだと実感し、改めて各種情報を調査整理してみると、それを裏付ける研究結果もある事が分かったので、改めて、この記事を書く事になっています。
次の「スロージョグの知られざる効果について②」「2.効果への考察」に続きます
※注意事項:肉離れなど故障した時で、平時でも痛みがある人はまずは痛み無くなるまで休養してください。上記スロージョグは故障箇所が痛くなく走れるペースがあるのが大前提です。
※題名に駄目だしを食らったので、変更しました