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警察学校の定期試験対策『未必の故意とは?』【刑法】
警察官採用試験に合格した後、警察学校入校までの期間で
「出来る事をやっておきたい!」
と考える警察官の卵はとても多くいます。
私も警察官採用試験合格後は毎日走り込みをしていました。
しかし、正直な話、勉強面でとても苦労させられました。
そこで、同じように
「警察学校入校前に、出来る事はやっておきたい!」
「やっておくべき事はありますか?」
「法学の勉強経験がなくて不安」
そんな貴方の警察学校入校前の準備として、元警察本部刑事部警察官だった私が
「これは確実に抑えておけ!」
という問題と解答例をご紹介します。
その内容とは刑法の定期試験でかなりの頻度で出題される
◎、未必の故意とは何か?
◎、未必の故意の具体例
◎、警察学校定期試験『未必の故意』の回答例
これらについてお話して行きます。
この記事を読む事で、警察官として最低限しておかなければならない刑法知識の一部を知る事が出来ます。
警察学校に入校後に出題されれば、定期試験で確実に得点する事が可能になります。
それでは警察学校の定期試験、刑法の試験で頻出の問題とその回答例を見ていきましょう!
警察学校定期試験問題対策『未必の故意とは何か?』
結論:『犯罪者にその気がなくても、罪に問う考え方』
未必の故意とは、
『行為者が、罪となる事実の発生を積極的に意図したり希望したりしたわけではないまま、その行為からその事実が起こるかも知れないと思いながら、そうなっても仕方がないと、あえてその危険をおかして行為する心理状態』 グーグル機能より引用
はい、貴方が言いたいことはとても良く分かります。
「こっちは刑法を学んだ経験がないって言ってるでしょ!」
「わけ分からない」
「もっと分かりやすいように教えろ!」
・・・ですよね。
私も警察学校落第一歩手前でギリギリ卒業者なのでその気持ち分かります!
これはキチンと噛み砕いて説明します。
まず結論として言った部分を思い出しましょう。
『犯罪者にその気がなくても、罪に問う考え方』
つまり、罪に問うためのモノだとまずは頭に入れておいて下さい。
その上で、罪に問われる犯人の心理を見ていきます。
「このまま行為をしたら犯罪になっちゃうかもしれない!」
と認識している状態です。
しかし、
「まぁ、そうは言っても、そうそうそんな状態にはならないでしょう」
と軽く考えて、運が悪ければ犯罪になってしまうかもしれない行為を実行します。
その結果、運悪く犯罪になるような結果になってしまった。
このような状況で犯人にはその罪を犯そうとする意思はあったと言えますか?
パッと見は
『偶然発生してしまった被害』
ですよね。
刑法には
『偶然発生してしまった犯罪』
と
『犯そうとして犯した犯罪』
の2種類があります。
当然犯そうとして犯した犯罪の方が重いです。
では、このような場面では、どのように判断すれば良いのでしょうか?
警察官をやっていればこのような場面には結構出くわします。
そこで未必の故意が出てきます。
法律(未必の故意)ではこの場合
『犯罪を犯そうとして犯したのと同じに扱います』
としています。
つまり、犯罪を直接的に犯そうと思っていなくても、その可能性を認識して行為を行ったのなら、
「それは普通に罪に問いますよ!」
という意味です。
これが未必の故意という考え方になります。
ここまで大丈夫ですか?
ダメなら、何度も何度も読み返して理解するなり、少し踏み込む部分だけでも飛ばして先に進んで下さいね!
そして大丈夫な貴方には、もう少し踏み込みます。
これと似ているけれど、違うモノに
『過失』
があります。
犯罪の種類の中で
『偶然起きてしまった犯罪』
の方ですね。
こちらは、その可能性を前もって認識しておらず、本当に完全な偶然で発生してしまった場合です。
『前もって犯罪になる可能性を認識していたかどうか?』
これが過失と未必の故意を見分ける大きなポイントになります。
ちょっとややこしいですよね。
この部分も、一度読んでいまいち分かりにくかったら、何度でも読み返して理解して下さい。
警察学校に入校してからでは、そう何度も見返す余裕もないくらい授業がガンガン進んでしまうので、今のうちですよ!
警察学校定期試験問題対策『未必の故意の具体例』
結論:『猟師Aは殺人罪』
都道府県や教官によって例文に違いがあるのか分かりませんが、私が警察学校時代に授業で聞いた例文をご紹介します。
なお
『実際の警察学校での定期試験問題』
の回答でも例文を書かないといけませんので、出来れば読み飛ばさずにお読みください。
先ほどの未必の故意の説明と、例文を照らして、更にキチンと理解に役立てて下さい。
では行きます!
<未必の故意の例文>
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