「金玉取らずに女にしてやれ」判決への抗議文森奈津子(作家)森奈津子(作家)2023年11月19日 20:33PDF魚拓


 10月25日、最高裁は、性同一性障害特例法における性別変更の要件についての条文、第3条4「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」を違憲としました。
 簡単に言えば「女になりたい男は、チンコも金玉も取らずに女だと認めてやれ」ということです。
 また、第3条5「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること」については、審理を高裁に差し戻ししました。
 これは、簡単に言えば「チンコと金玉がついているという見かけから女と認めてもいいかどうか、高裁でもう一度審議しろ」ということです。
 ア……アホかーーーっっっ?(絶叫)
 そんなわけで、「女性スペースを守る諸団体および有志の連絡会」はそれぞれが声明を出すことになり、私も白百合の会代表として抗議文を提出しました。
 以下がその文面です。

「白百合の会」代表 森奈津子
 性同一性障害特例法は、元々、身体の性別違和が耐え難く、性別適合手術を望んで受けた人々を救済するための法律です。見かけ上の体の性別と戸籍上の性別を合致させ、彼らの生きにくさを解消するためのものです。ゆえに、生殖腺を切除もしくはその機能がなく、男性の場合は外性器を手術している人にかぎり、戸籍上の性別を変えられるとしているのです。
 「体は変えずに、戸籍上の性別だけを変えたい人」は立法当初から救済の対象ではありません。むしろ、そのような人が戸籍上の性別を変えては、社会に混乱が生じます。
 最高裁は今回の判決で、法解釈を誤ったと言っても、過言ではないでしょう。性同一性障害、性別違和、トランスジェンダーに関し、不勉強にすぎます。
 今、最高裁判決を受けて、女性から男性にトランスした性同一性障害の方々の間では、不安が広がっています。周囲から「戸籍上は男だが、体は女なのではないか?」と疑われ、男性から性的な興味をいだかれ、時には性犯罪被害を受けるのではないか、と。実際に、女性を蔑視しトランスジェンダーを憎悪する差別主義者が、そのような性犯罪に及ぶケースがあるのです。
 最高裁の判決は、性同一性障害の方々がこれまで築きあげてきた信頼や安全を破壊するものです。これこそ、人権侵害に結びつくものではないでしょうか?
 最高裁判事は当事者の意見を広く聞き、調査すべきでした。司法の傲慢と不勉強が招いた恥ずべき判決であると、申しあげたいと思います。

 以上が、私が提出した抗議文です。
 女性スペースを守る会のnoteでは、全団体のコメントをお読みいただけます。
https://note.com/sws_jp/n/n3ce4f6d1d5ca
 また、この判決に関するNHKの報道です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231025/k10014236581000.html
 よろしかったら、ご支援をお願いいたします。いつも支えてくださる皆様には、ただただ感謝です!
https://note.com/morinatsuko/n/n4678755ad3e2

「金玉取らずに女にしてやれ」判決への抗議文

森奈津子(作家)

2023年11月19日 20:33


 10月25日最高裁は3条4号の「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。」につき違憲とし、5号の「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。」については高裁段階で検討されていないとして、自ら判断はせずに審理を高裁に差し戻しました。憲法判断としては、15人全員の一致で4号生殖機能喪失の要件は違憲としたことになります。三浦、草野、宇賀の3人の裁判官は5号の外観要件も違憲だから、差し戻しせずに変更を認めよとして反対意見を示しました。

裁判官の意見表・産経新聞より

 このことにつき、連絡会関係者は、次のとおりのコメントを出したので報告します。

目次











🟣女性スペースを守る会
共同代表 山田響子/野神和音/森谷みのり

2023年10月25日

言語道断の女性差別である判決が出てしまいました。差し戻しですが、女性を妊娠させられるままの男性が、法的に女性にもなりえるならば、女性と子どもの安全・安心は確実に壊れます。

 最高裁は反論する相手方のいない裁判で申立人側の言い分だけを聞いて、生殖腺の喪失要件を違憲だとしました。先行した国々の混乱も反省も知らずに、暴走しています。

 それを許してしまった法務大臣、総理大臣は今後どのように国民を守るのか、しっかりと対応して下さい。

🟢弁護士 滝本太郎(女性スぺースを守る諸団体と有志の連絡会世話役)

2023年10月25日

 最高裁のとんでもない暴走である。「性自認至上主義」に侵された最高裁になってしまっていた。相手方がない裁判、申立人側以外の主張や立証を聞かない裁判で、全会派一致で成立した法律の条文を違憲としてしまった。

 決定文の中には、この数年間ますます明らかになってきた先行した国々で女性の安心安全が害されている実態と混乱、イギリスが正常化に舵を切り苦労していること、国際水泳連盟や世界陸連では男性としての思春期を幾分でも経験した者は女子スポーツ選手権への参加資格がないとしたこと等の言及さえない。読み取れるのは、もはや問題を露呈し続けている考えである「性自認は他者の権利法益より優先すべきである」とする考えに基づく論理展開である。

「性自認と書類上の法的性別の食い違いには耐えられないが、トイレや風呂でいつも見る自分の体と性自認の食い違いには耐えられる」という事態は、どういうことか。性自認至上主義は、人類が成立以前からある男女の性別と、時代と地域で異なる「らしさ・社会的役割である「ジェンダー」とを混同してしまい、男性・女性の定義を変更することを求める間違いに陥っている。

 また、この6月成立の理解増進法は、「性の多様性」を承認し尊重しようとしているのであって「性別の多様性」を認めているものではない。特例法は、身体違和がきつく固着している人につき性別適合手術までもしてのならば、法的性別を変えられるという個別救済のための法律として全会派一致で成立したものであった。

今回の最高裁決定は、内容においても、また申立人側の主張立証のみで法律の重要な要素を違憲とした信じがたいものであり、最高裁の暴走であると言う外ない。


追加

 とは書いたが、3人の―合憲だとするのではなく―反対意見である5号外観要件も違憲なのだから「差し戻し」ではなく最高裁で破棄自判により性別変更を認めよ、というのが多数意見にならなかったのは、様々な運動の成果なのは確実、と思えます。

 いわば先送り、内閣と国会に任せたのだと。

🟣美山みどり(性同一性障害特例法を守る会 代表)

2023年10月25日

 今回、特例法の手術要件には生殖不能要件と外観要件があるが、今回、前者に違憲判決が出た。裁判自体は差し戻しとなったと聞いている。

 生殖不能要件が違憲とされたことは大変遺憾である。生殖能力はホルモン治療を中断すれば1ヵ月もすれば元に戻ってしまう。

 生殖不要要件が違憲となったことで妊娠させる女、出産する男が出現するだろう。私たちはその情報を最高裁に事前に提出している。当事者を聖人君子と思っているのだろうか。当事者とて生き物の持つ性の現実からは逃れられない。

 これは司法の暴走だ。

🟢「白百合の会」代表 森奈津子

2023年10月25日

 性同一性障害特例法は、元々、身体の性別違和が耐え難く、性別適合手術を望んで受けた人々を救済するための法律です。見かけ上の体の性別と戸籍上の性別を合致させ、彼らの生きにくさを解消するためのものです。ゆえに、生殖腺を切除もしくはその機能がなく、男性の場合は外性器を手術している人にかぎり、戸籍上の性別を変えられるとしているのです。

「体は変えずに、戸籍上の性別だけを変えたい人」は立法当初から救済の対象ではありません。むしろ、そのような人が戸籍上の性別を変えては、社会に混乱が生じます。

最高裁は今回の判決で、法解釈を誤ったと言っても、過言ではないでしょう。性同一性障害、性別違和、トランスジェンダーに関し、不勉強にすぎます。

 今、最高裁判決を受けて、女性から男性にトランスした性同一性障害の方々の間では、不安が広がっています。周囲から「戸籍上は男だが、体は女なのではないか?」と疑われ、男性から性的な興味をいだかれ、時には性犯罪被害を受けるのではないか、と。実際に、女性を蔑視しトランスジェンダーを憎悪する差別主義者が、そのような性犯罪に及ぶケースがあるのです。

 最高裁の判決は、性同一性障害の方々がこれまで築きあげてきた信頼や安全を破壊するものです。これこそ、人権侵害に結びつくものではないでしょうか?

 最高裁判事は当事者の意見を広く聞き、調査すべきでした。司法の傲慢と不勉強が招いた恥ずべき判決であると、申しあげたいと思います。

🟣性暴力被害者の会 郡司真子

2023年10月25日

 女性スペースでのなりすまし犯罪などを防止するために ガイドラインや女性と子どもの尊厳を守るための法整備が絶対に必要です。

 今回の件で、さらに女性たち特に性暴力被害者の身体男性に恐怖を感じる声が弾圧される事態にならないことを願います。


特例法に関する最高裁判所判断についての緊急声明
2023年10月25日

性暴力被害者の会代表 郡司真子

https://reliefkids.wixsite.com/---------victim-surv

2023年10月25日に発表された特例法に関する最高裁判所判断に抗議します。最高裁判事は、身体男性の加害性や性暴力について、あまりにも軽視しています。これまで複数回にわたって、性暴力被害者の会として最高裁に請願してきた内容がまったく無視されました。身体女性と子どもの安全と尊厳を軽視し、踏み躙った内容の最高裁判断は、社会に混乱をもたらします。今回の判断は、最高裁の暴走であり、女性スペースでのなりすまし犯罪などを防止するために ガイドラインや女性と子どもの尊厳を守るための法整備が絶対に必要です。今回の件で、さらに女性たち特に性暴力被害者の身体男性に恐怖を感じる声が弾圧される事態にならないことを願います。

🟢No!セルフID女性の人権と安全を求める会 代表 石上卯乃


2023年10月25日

性別の法的取り扱い変更に関する最高裁判決に抗議します。
https://no-self-id.jp/wrws/2023/10/25/comment/

 本日の判決は、女性の人権と安全を蔑ろにするものです。このままでは日本は、今まで以上に、女性が性的被害に遭い、それをまともに取り合ってもらえない、生きづらい国になっていくでしょう。

 男性と女性の最も顕著な違いは、身体の性的機能です。男性の臓器である精巣を持つ人をこれからは女性と呼ばねばならないということは、生物学的現実からたんに逸脱しているという以上に、明確にこれに反しています。

 そのうえ、外観要件まで無くするべきだという意見の最高裁判事が複数いること、ホルモン療法さえしなくていいと判決に添えられた意見として出す裁判官がいるということについても、恐怖を感じています。

 女性を妊娠させる能力を持ちながら、勃起する男性器を持ちながら、女性が無防備でいる女性のみの空間へのアクセス権も主張する「法的女性」が出現すれば、どのような問題が起きるのか明白です。海外であまりにも多くの事件が起き、訴訟も起きています。そのことがまったく目に入っていないかのような意見を堂々と出しておられる裁判官がいることに、私たちは驚愕しています。

 犯罪目的の男性が「法的女性だ」と主張して女性のための空間に侵入することもじゅうぶん起こりえます。そのあまりにも明白なこと、女性の身体の安全に関わることが、軽視されているのがこの日本なのだと、思い知らされました。人口の半分を占める女性たちの、その安全について、これ以上蔑ろにすることは断じて許してはいけません。

 近年、性自認を現実の性別より優先させる社会的運動が広まっています。その影響が法曹界に及んでいたことは知っていましたが、最高裁でこれほどまでに強固に性自認主義が広まっていることに、そしてそのために一般の女性たちの声に耳を傾けることがまったくなくなっていることに、怒りをおぼえます。

 女性の人権と安全は、これ以上、損なわれてはなりません。「男性器がある女性」を容認しないよう、常識ある人々による世論の力を、私たちはいま、切実に頼りとしています。

🟣性同一性障害特例法を守る会

2023年10月26日

最高裁の違憲判決への声明

https://no-self-id.jp/wrws/2023/10/25/comment/

 すでに報道などで周知のことと思いますが、2023年10月25日、最高裁判所大法廷は、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(以下特例法)について、その3条4号の「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠くこと」(以下不妊要件)について違憲とし、また3条5号「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること」(以下外観要件)については憲法判断をせずに、審理を広島高裁に差し戻しました。

 まったく不当な判決ですし、また、この結果だけ見る限り、違憲となった不妊要件と、現状では未判断の外観要件との間の整合性を考慮していない、異常な決定であると言えるでしょう。裁判官のうち三名は外観要件も違憲という反対意見を述べており、広島高裁で外観要件も違憲という判断が出かねない状況です。

 まさに「司法の暴走」と呼ぶべき異常事態です。国民の間では、この手術要件の撤廃についてはいまだしっかりとした議論もなされておらず、女性を中心に「男性器のある法的女性が、女性の領域を侵略する!」という恐怖と危惧の声が強く上がってきています。最高裁には残念なことに、このような声が全く届いていないようです。

 今までは手術要件があるために、特に男性から女性への性別移行者(MtF)については、「戸籍性別が女性なら、男性器はない。だから女性スペースに入ったとしても、性被害の可能性が少ない」というかたちで、性別移行者の立場の理解の上に黙認・容認されてきたわけですが、この決定は大前提を崩す、極めて過激な判決です。

 問題は実のところ、性的少数者の権利だけの問題ではないのです。性的少数者とそうでない人々との、それぞれの権利の尊重と調整の問題なのですが、この判決では特に女性の立場を軽視する論調が目立ちます。公平と正義を旨とする裁判官が、こんな軽率な判断をしていいのでしょうか?

 実際、女性スペース・女性の権利と、性別移行者の人権の間での、個々個別の調整に関する議論はまったく不十分なものに過ぎません。女子スポーツについては、国際的な競技団体では「少しでも男性の思春期を経験した者は女子スポーツに参加できない」という、戸籍性別とはまったく無関係の「性別基準」が設けられています。「法的性別」は「すべて完全に生得的女性と同じ権利」であるとはけして言えないものであり、その法的女性の権利とは、個々個別の問題についての丁寧な議論と同意を以てしてしか、しっかりと調整できないものであるのです。

 しかし、このような丁寧で開かれた議論はいまだありません。そのような状況で「戸籍性別と、身体的な性別特徴」とを分離することを法が認めるのならば、今まで漠然と「法的女性は女性」としてきた「社会的区分」が、個々個別の合意として一つ一つ論を立ち上げていかなければ、到底女性の権利と法的女性の権利とを調和させることはできないのです。このような責任は、けして裁判官が負うことができるようなものではないのです。

 現在の日本には、まだ「手術要件」を外す社会的条件は整っていないのです。同様に、今回不妊要件と外観要件を別途に扱う判断がなされましたが、これも性別適合手術の現実からは、かけ離れた空論です。

 外観要件に従って、陰茎を切除したが、陰嚢がある状況は、「女性としての外観を備えている」と言えるのか?

 こう考えてみれば、不妊要件と外観要件を分離すること自体、机上の空論であることは明らかです。このような空疎な議論は、海外の性別移行手術の「常識」に通用するようなものではないのです。もし、この決定通りに不妊要件と外観要件を分離するとしても、MtF (男性から女性へ)の場合には、現実的な手術の術式の問題として、「外観要件を満たすためには、不妊要件も自動的に満たすことになる」か、あるいは「外観要件も違憲だ」という主張の根拠に使われるか、どちらかしかないのです。

 またさらに、「専門医による診断」も、現実には極めて大きな問題があります。「一日診断」と呼ばれる、患者の言いなりで15分ほどの形式的な診断で、性同一性障害の診断書を発行するというモラルを欠いた医療が横行しているのです。これでは、「自分は性同一性障害?」と悩む当事者の救いとはならないだけでなく、医療側の「儲け主義」から安易に手術を勧めたり、また本来のガイドラインから外れたような性同一性障害ではない人がホルモン療法や国内外で手術をしてしまい、数年後あらためて後悔するということさえ普通に起きています。

この「一日診断」が当事者の利害と一致するかに見えて、実は正反対の極めて危険な医療モラルの崩壊でしかないのですが、さらにこの診断書を「お墨付き」であるかのように振りかざす、女性に危害を加える犯罪者さえ登場している(注1)のが現実です。まさに「性同一性障害の診断書」の医学的な信頼性はまったくないのです。このようなモラルの崩壊を裁判所は肯定するのでしょうか?

 診断書が信用されるためには、診断の厳格化が必須です。同時に性犯罪や暴力犯罪の過去歴がある場合には、性別移行を認めない。移行後に性犯罪を起こした場合などは、性別移行の取消を含む処分を新設する。あるいは、性犯罪傾向を見逃した専門医の責任を追及し処罰する制度など、しっかりとした診断と医療を保証する体制を作らないことには、そもそも自己責任な「美容手術」でしかないと批判されるほどの信頼性を欠いている現実を、野放しに肯定するだけになってしまいます。

 このように、現実の性別移行の社会環境は、ハッキリ言って無責任なものでしかないのです。このような状況で性別移行条件を緩和することは、逆に真面目にガイドラインに沿った診断を受け、ガイドラインに沿って性別移行のプロセスを踏んで、その上で社会に埋没する善良な性別移行者も、「性犯罪者と変わらない異常な人々」とみなされるような、特例法以前の状況に逆戻りするのは、火を見るより明らかです。

今年に入って、この問題が少しづつ取り上げられるようになったことが悪い刺激になったのか、「女装して性犯罪を犯す」人たちの事件が多数報道されるようにもなりました。まさに「性犯罪者の言い訳」に、性同一性障害が使われるという、真面目な当事者にとっては不面目極まりない自体がすでに起きています。

まさに、この性別移行条件の緩和は、性別移行者の人権の尊重ではなく、逆に性別移行者への偏見と迫害を正当化するような、悪影響しかないとまさに当事者は危惧しています。実際、「特例法が諸悪の根源だ」として、特例法自体の廃止を叫ぶ団体も活動を始めています。私たちがせっかく勝ち取った「性別移行の権利」が、その権利を悪用する人たちと、「かわいそうだから」で無責任に緩和しようとする「善意の人々」によって、台無しにされる瀬戸際なのです。

 このような「性別移行条件の緩和」を、現実的な法運用の場面で許さないように、引き続き私たち当事者は訴えていきます。どうか皆さま、私たちの立場をご理解いただき、引き続きご支援を賜りますよう、また異常な判決を下してしまった最高裁に対する強い抗議の声を上げていただきますよう、性同一性障害当事者としてお願いいたします。

 以上をもって、声明とします。


🟢女性の権利を守るトランスの会(旧・性別不合当事者の会)

2023年10月26日


 バカバカしいにも程がある。日本史上最大の愚行と言っても良い。

🟣 平等社会実現の会 織田道子

2023年10月26日

 最高裁「手術要件は違憲」に抗議します!
 女性の80%以上が、強姦、痴漢、セクハラ、盗撮など何らかの性暴力被害にあってます。加害者はほとんどが男性です。
 女性専用の場所や施設に男性が出入りする事への不安や恐怖は性被害というはっきりとした「根拠」があります。身体的男性が自認によって女性として社会的に処遇されることは、女性専用空間を「男性」と共有することになります。
 性自認による外見や生活は単にライフスタイルの多様性であり、性別変更を必要としません。心と身体が不一致で苦しんでいる人たちとは異なります。
 4年前に合憲判断された要件が今回違憲判断となったのは、たった4年間に女性たちの性暴力への不安、恐怖がなくなったとでも言うのでしょうか?性別選択の議論は性暴力のない社会をつくってからです。

最高裁の決定に抗議致します。

🟢森谷みのり(女性スペースを守る会・共同代表)

 わたしは小学校低学年の頃に性暴力被害を受けてしまいました。高校生になり電車通学が始まってからは痴漢被害を多数受けて、男性の怖さを思い知りました。被害を受けた事を恥ずかしいと思い、数年前まで性暴力被害を受けた事実を誰にも言えずに内心に押さえ込んでいました。そんな自分の体験と知り合いの様子を見聞きして危機感を感じたので、知識を学び情報を見たり読んだりして女性スペースを守る活動をしています。
 自分が相手に主張したい事柄を言うために、
その事柄を有利に伝える内容を貼り集めて、理屈で、相手を押さえ込む口論手法を学んでいません。一般女性の多くは、政治家女性やエリート女性とは違い、相手を言い負かす訓練は受けていないでしょう。

 判決の前日に、わたしが〈「男性器ある女性を」出現させないで下さい!〉署名簿を最高裁に届けた時に、正門の方に行ったら3人の女性の裸体像、両脇には幼児が2人の像が堂々と飾ってありました。帰宅して調べたら、軍人の像が立っていた場所に裸婦彫刻を飾り「愛情」「理性」「意欲」をテーマとした彫刻を立てたとの事でした。もっともらしい理屈をつけて男性が平和に裸女を眺めるているのだろうと感じました。女性の裸体に男性の眼を楽しませる役割を与えて、それを愛でる平和な時代が来たと庶民男性に見せる立像として、日本中に裸婦像を立たせてしまう先駆けになった裸婦像でした。
 日本社会が性別と「らしく・社会的役割」を表すジェンダーを混同しているのではないでしょうか。そのごちゃ混ぜのジェンダー感覚が女性の意見を軽視した最高裁判決で性同一性障害の特例法、要件にある生殖能力の除去を求める要件を違憲だと決定した背景にあると思います。
 最高裁判所が男性が女性を妊娠さられる身体のままで、特別に女性に性別変更できる法が人権を守る法である。妊娠させる能力ある男性が女性として生きる幸福追求権を重視するのが正しい。女性が「妊娠させる能力がある元男性」と混ぜられてしまい、海外で多数起こっている悲惨な被害を無視して、「女性の羞恥心」などと女性からの抗議を矮小化した判決を出しました。     
 この最高裁の暴走を広く庶民に伝えて、一般人の常識の力で社会を動かしているエリート層の目を覚まさせたいです。
 この最高裁判決に庶民の多くは違和感を持った事でしょう。「男性器ある女性を出現させない」行動を大人が今、行うのは次世代への責任だと思います。わたし達の世代で、「男性器があっても女性とする法律」を成立させてしまったら、これから大人になる子ども達に顔向けができない思いでいます。

🏡noteの TOPページへ戻る
https://note.com/sws_jp
🏠「女性スペースを守る会」サイトへ戻る
https://womens-space.jp

違憲決定に抗議する声明・コメント―女性スペースを守る連絡会に集う各会・有志より―





女性スペースを守る会

2023年10月27日 16:38


性別変更の手術要件めぐり 特例法の規定は憲法違反 最高裁

2023年10月25日 21時25分

性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更するには生殖能力をなくす手術を受ける必要があるとする法律の要件について、最高裁判所大法廷は「意思に反して体を傷つけられない自由を制約しており、手術を受けるか、戸籍上の性別変更を断念するかという過酷な二者択一を迫っている」として憲法に違反して無効だと判断しました。
法律の規定を最高裁が憲法違反と判断するのは戦後12例目で、国会は法律の見直しを迫られることになります。

目次申し立てた当事者「先延ばしになり残念」
3人の裁判官 “ただちに性別変更認めるべき”


性同一性障害の人の戸籍上の性別について定めた特例法では、▽生殖機能がないことや▽変更後の性別に似た性器の外観を備えていることなど複数の要件を満たした場合に限って性別の変更を認めていて、事実上、手術が必要とされています。

この要件について戸籍上は男性で女性として社会生活を送る当事者は「手術の強制は重大な人権侵害で憲法違反だ」として、手術無しで性別の変更を認めるように家庭裁判所に申し立てましたが、家裁と高等裁判所は認めませんでした。

25日の決定で、最高裁判所大法廷の戸倉三郎 裁判長は、生殖機能をなくす手術を求める要件について「憲法が保障する意思に反して体を傷つけられない自由を制約しており、手術を受けるか、戸籍上の性別変更を断念するかという過酷な二者択一を迫っている」として憲法に違反して無効だと判断しました。

一方、そうした制約の必要があるかどうかについて、
▽子どもが生まれ、親子関係の問題が生じるのは極めてまれで解決も可能なこと、
▽特例法の施行から19年がたち、これまで1万人以上の性別変更が認められたこと、
▽性同一性障害への理解が広がり、環境整備が行われていること、
▽海外でも生殖機能がないことを性別変更の要件にしない国が増えていることなどを挙げて「社会の変化により制約の必要性は低減している」と指摘しました。

憲法違反の判断は、裁判官15人全員一致の意見です。法律の規定を最高裁が憲法違反と判断するのは戦後12例目で、国会は法律の見直しを迫られることになります。

一方、手術無しで性別の変更を認めるよう求めた当事者の申し立てについては、変更後の性別に似た性器の外観を備えているという別の要件について審理を尽くしていないとして、高等裁判所で審理をやり直すよう命じました。

申し立てた当事者「先延ばしになり残念」

最高裁判所大法廷の決定を受け、今回申し立てた当事者の代理人弁護士が都内で会見を開きました。南和行 弁護士は冒頭で申し立てた当事者のコメントを読みあげました。

「予想外の結果で大変驚いています。今回はわたしの困りごとからなされたことで、大法廷でも性別変更がかなわず、先延ばしになってしまったことは非常に残念です」としました。

一方、「今回の結果が良い方向に結びつくきっかけになるとうれしいです」としています。

南弁護士は「『法令違憲で無効だ』という判断は本当に数も少なく、法律家という意味ではとても意義がある。しかしやっと認めてもらえると思い、本人も勇気を振り絞って先月審問で裁判官に直接話したにもかかわらず、結局、大事なところは見てもらえなかった。本人が望む一番良い結論にたどりついていないことが悔しい」と述べました。

【関連記事】手術せずに性別変更を求めた理由 当事者の思い

2019年に「合憲」決定受けた当事者は

過去に手術無しでの性別変更の申し立てをして、2019年、最高裁判所で「憲法に違反しない」とする決定を受けた当事者は今回の決定について「当然だとは思っていたが、ほっとした」と話しています。

性同一性障害と診断され、戸籍上は女性で、男性として生活している岡山県新庄村の臼井崇来人さんは、手術要件が違憲だとして性別変更の申し立てを行い、最高裁判所まで審理されましたが、2019年の決定で「憲法に違反しない」とされました。10月25日、別の当事者の申し立てで違憲判断が出たことを受けて、オンラインで取材に応じ、「当然だとは思っていたがほっとした」と話しました。

最高裁の決定の影響については「当事者の人たちは性別変更をするためには手術をしなければいけないという強迫観念のようなものがあったと思う。今後はそこから1歩、距離を置いて自分はどうありたいのか、自分はどうしたいのかというのをしっかりと落ち着いて考えられるようになる」と話しました。

臼井さんは再び性別変更の申し立てを検討しているということで、「これまでは本人証明書を取りに行くときに自分自身の存在がそこにないような気がして嫌だった。パートナーとは、この決定で性別変更ができて、結婚できたらうれしいねと話をしました」と話しました。

今後予想される法律の議論について「トランスジェンダーに対する理解は徐々に進んでいるとは思うが、まだまだの部分もあるので当事者の話をしっかり聞いて、いい制度になるような法改正をしてほしい」と述べました。

3人の裁判官 “ただちに性別変更認めるべき”

決定では、15人の裁判官のうち3人が、審理をやり直すのではなく、ただちに男性から女性への性別変更を認めるべきだとする反対意見を述べました。

3人は、高等裁判所で審理を尽くすべきだとされた体の外観に関する要件について、目的や不利益などを詳しく検討しました。

検察官出身で2019年の別の人の申し立てでも審理を担当した三浦守 裁判官は、「要件を満たすには外性器を取り除く手術やホルモン療法を受けることが必要だ。手術は体を傷つけ、ホルモン療法も相当な危険や負担を伴う」と指摘し、この要件も憲法違反で無効であり当事者の性別の変更を認めるべきだとしました。

また、この要件が設けられた目的として「体の外観が法的な性別と異なると公衆浴場で問題が生じるなどの可能性を考慮したものだが、風紀の維持は事業者によって保たれており、要件がなかったとしても混乱が生じることは極めてまれだと考えられる」と述べました。

学者出身の宇賀克也 裁判官も「男性から女性への性別変更を求める人の場合には通常、手術が必要になり、意思に反して体を傷つけられる程度が大きくホルモン療法も重い副作用の危険がある」として外観に関する要件も憲法に違反すると述べました。

弁護士出身の草野耕一 裁判官は外観に関する要件について「意思に反して異性の性器を見せられて羞恥心や恐怖心などを抱かされることがない利益を保護することが目的だ」と述べました。

その上で、「この規定を憲法違反だとする社会の方が、合憲とする社会よりも善い社会といえる」と述べ、この要件も憲法に違反するとしました。

弁護士出身の岡正晶 裁判官は審理をやり直すよう命じた決定を補足する意見を述べました。

この中では「今後、国会が生殖能力をなくすための手術の要件を削除すると考えられる」とした上で、「より制限的ではない新たな要件を設けることや、削除によって生じる影響を考え、性別変更を求める人に対する社会一般の受け止め方との調整を図りながら特例法のそのほかの要件も含めた法改正を行うことは可能だ」と述べました。

特例法の要件と過去の判断

2004年に施行された性同一性障害特例法では、戸籍上の性別変更を認める要件として、専門的な知識を持つ2人以上の医師から性同一性障害の診断を受けていることに加え、▽18歳以上であること▽現在、結婚していないこと▽未成年の子どもがいないこと▽生殖腺や生殖機能がないこと▽変更後の性別の性器に似た外観を備えていることの5つを定めていて、すべてを満たしている必要があります。

このうち▽生殖腺や生殖機能がないことと▽変更後の性別の性器に似た外観を備えていることの2つが事実上手術が必要とされています。

司法統計によりますと、2022年までに全国の家庭裁判所で1万1919人の性別変更が認められました。

一方、「手術無しで性別変更を認めてほしい」という申し立てもあり、最高裁判所はその1つに対し、2019年1月、「変更前の性別の生殖機能によって子どもが生まれると、社会に混乱が生じかねない」として、4人の裁判官全員一致で憲法に違反しないと判断し、申し立てを退けました。

ただ、4人のうち2人は「手術は憲法で保障された身体を傷つけられない自由を制約する面があり、現時点では憲法に違反しないが、その疑いがあることは否定できない」という補足意見を述べました。

専門家「勇気がもらえる重要な決定」

性的マイノリティーの人権問題に詳しい青山学院大学の谷口洋幸教授は、最高裁判所が示した憲法違反の判断について、「当事者にとっては生きやすさが保障され、勇気がもらえる重要な決定だ。これまで法律上の性別を変更するために不本意に生殖腺を除去せざるをえなかった人が、自己決定に基づいて性別のあり方を決められるようになる」と指摘しました。

「変更後の性別に似た性器の外観を備えている」という別の要件のため高等裁判所での審理のやり直しが命じられた点については「外観の要件についても今回の違憲判断の論理をそのまま適用することが可能だ」と述べました。

一方、「女性が不安を感じるほか、法的な秩序が混乱する」などとして手術の要件の必要性を訴える意見については、次のように話しました。

谷口洋幸教授
「当事者たちの実際の生き方への理解が進めば十分解決できる問題だと思う。特例法が定めているのはあくまで戸籍の記載についてであり、すべての場面で変更後の性別で扱われるかという点については、別にルールを設けることもできるので、議論していくことになる」

性別適合手術 リスクや負担も

戸籍上の性別を変更するのに必要な性別適合手術とはどういうものなのか。性同一性障害学会の理事長を務め、医師として当事者の診療にあたっている岡山大学の中塚幹也教授に手術内容や患者の負担について聞きました。

中塚教授によりますと、性別適合手術とは精巣や卵巣などの生殖腺を取り除いて生殖能力を永久的に無くし、男性器や女性器に似た外観を備える手術のことを指します。女性から男性への手術の場合、あわせて乳房を取る手術を希望する人も多いということです。

手術は半日から1日かかり、輸血が必要になったり、合併症が起きたりするリスクはあるということです。また、高齢の人などはリスクが高まる傾向にあるということです。

費用は手術内容などによって異なり、自己負担の場合、数十万円から200万円以上かかるということです。手術自体に保険は適用されますが、手術の前に継続的にホルモン療法を受けていた場合、手術も含めて保険の適用にはなりません。

こうしたホルモン療法が保険適用外で、手術も含めて一連の治療とみなされるためです。このため実際は今も、高額の手術料を自費で負担している人が多いということです。

中塚幹也 教授
「合併症のリスクなど医学的な理由で手術ができない人がいるし、お金がなくて手術を受けたくても受けられない人もいる。手術をした人もできない人も、戸籍上の性別を変更できるようになることが重要だ。それが自分らしい人生を送ることにつながると思う」

25日の決定を受け、中塚教授は「時間はかかるかもしれないが、今回の決定をてこに法律の改正に向けて議論が深まればいいと思う。今後の立法府での議論に期待するとともに、性同一性障害の人たちへの正しい理解が広まることを期待したい。一方で手術を望む人もいるので、学会としても、ホルモン療法の保険適用などの実現に向けて努力したい」と話していました。

「撤廃」「必要」手術要件めぐり意見

性別変更の手術要件に関する最高裁判所の審理をめぐっては、要件を▽撤廃すべきだという団体と▽必要だとする団体の双方が要請活動を行うなど、さまざまな意見が出ていました。

「LGBT法連合会」のメンバーなどは10月5日、最高裁を訪れて違憲判断を求めました。団体では「体の負担が大きい手術をしなければ性別を変えられないのは人権侵害だ。戸籍上の性別が違う人たちの不利益を改善してほしい」などと主張しています。

一方、「女性スペースを守る会」などの団体も10月17日に最高裁を訪れ、憲法に違反しないとする判断を求めました。団体では「要件がなくなると手術を受けなくても医療機関の診断で性別変更が可能になり、女性が不安を感じるほか、法的な秩序が混乱する」と主張しています。

《政府や各党の反応》



政府「関係省庁で精査し対応」

森屋官房副長官は記者会見で「決定が出されたことは承知しているが、それ以上の詳細は現時点で掌握していない。今後、関係省庁で決定内容を精査の上、適切に対応していくものと考えている」と述べました。

各党の反応

立憲民主党の長妻政調会長は「性的マイノリティーの方々の権利を守るためのまずは第一歩を踏み出したということで当然の判断だ。判断を受け、わが党としても今国会の法案提出を目指して準備を加速させたい」と述べました。

日本維新の会の馬場代表は「きょうの結論も議論道半ばという感じだ。人間の体が関わる部分はそれぞれの倫理観や宗教観が複雑に絡み合い、政治の場で簡単に多数決で決める話ではない。司法も世論も議論を深めるべきで、もう少し時間をかけるべきだ。拙速に政治で結論を出すのはやめた方がいい」と述べました。

公明党の石井幹事長は「裁判官全員一致での憲法違反の判断なので、重く受け止める必要がある。公明党は手術を受ける必要があるとする法律の要件自体は人権の観点から見直すべきと従来から主張している」と述べました。

共産党の志位委員長は「自分の体のことは自分で決める当然の権利を認めた重要な判断だ。特例法を制定した当時は、国際的にも医学的疾患とされていたが、その後、本人の性自認のあり方を尊重するモデルへの移行が進み、そういう流れに沿った当然の判断だ。今回の最高裁の決定を踏まえ、法改正への責任を果たしていく」と述べました。

国民民主党の玉木代表は「極めて重要な判決で、トランスジェンダーの方にとって画期的だ。一方で、生まれながらに女性の方、生まれながらに男性の方が困惑しない、あるいはいろんなマイナスを受けないために最低限満たすべき新たな性別変更の要件が何になるのかよく分析した上で、周知徹底を図っていくことが必要ではないか。新たな立法措置を含め立法府の責任が問われるようになると思うので速やかに議論を深めていきたい」と述べました。

法務省「厳粛に受け止め適切に対応していきたい」

法務省は「厳粛に受け止め、決定内容を十分精査した上で適切に対応していきたい」としています。

法務省によりますと、今後、各地の家庭裁判所で、生殖機能をなくす手術を受けていなくても戸籍上の性別変更を認める判断が出されることも想定されるということで、手続きを行う市区町村が混乱しないように法務局に通知を出すなどして対応していきたいとしています。

また法務省は、性同一性障害の人の性別変更について定めた特例法が議員立法として提出されたことを踏まえ「法改正の議論を内閣が行うのか立法府が行うのか調整が必要だ」としていて、改正案の提出は早くても来年の通常国会になるとみています。

性別変更の手術要件めぐり 特例法の規定は憲法違反 最高裁

2023年10月25日 21時25分


 実は私、2021年初頭より、過激なLGBT活動家に対する抵抗運動(主に女性スペースを守る運動)を100%自費でやってまいりましたが、これが積もり積もって結構な出費になっております。
 つきましては、ここで弱音を吐きつつ、皆様に、noteのサポート機能や銀行振込、Amazonのほしいものリストによるご支援をお願いする次第です。

目次






1.女性スペースを守る、とは

 バイセクシュアルである私は「白百合の会」というLGBT当事者団体の代表として、女性スペースを守る会と協力関係にあります。
 世間ではほとんど知られてはいないことですが、現在、我が国では、LGBT活動家や左翼活動家、プロのフェミニスト、左派・リベラル政党が、「身体ではなく心の性で性別を決める」という「性自認至上主義」およびそれに伴う法改正(実質的には法改悪)を強力に押し進めようとしています。
 たとえば、男性でも「私の心は女性」と申告すれば、手術やホルモン投与なしで法的な女性になることができ、女子スポーツに女性選手として出場、高成績を残すことができます。
 あるいは、「女性スペース」である女子トイレ、女湯、女子更衣室、女性を対象とするDV被害者・性被害者シェルターを利用することができますし、犯罪を犯せば女子刑務所に収監されます。それを批判すれば、「トランス女性差別」として糾弾され、時には逮捕されます。
 これは冗談ではなく、海外ではすでに起きていることです。
 「私の心は女性」と主張する身体男性の性犯罪者が女子刑務所に収監され、そこでまた性犯罪を犯したというイギリスの事例をごぞんじの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 また、最近では、こんな報道がありました。

ニューズウィーク日本版
「性別変更簡易化」スコットランドでレイプ犯が女性に性別変更



 スコットランドでレイプ犯が「私の性自認は女性」と申告、手術もホルモン投与もなく、男性の体のまま法的な女性になり、女性刑務所に収監されたのです。もちろん、これを批判する者は差別主義者認定されます。
 実は、このようにきちんと報道されること自体が異例であり、LGBT活動家とズブズブの関係である日本の大手マスコミは、大抵がスルーです。

 数年前から我が国でも、LGBT活動家によってこの性自認至上主義を取り入れようという運動が活発になっています。すでに共産党や立憲民主党、社会民主党、公明党、れいわ新選組はこれを支持しています。
 つまり「女性スペースを守る」とは、日本が性自認至上主義を取り入れることに反対し、また、それ以前に健全で活発な議論を求めることです。
 そのような運動を展開しているグループはいくつかあり、女性スペースを守る会もその一つで、私が知るかぎりでは最も活発に活動している団体です。

2.LGBT当事者として活動をしてきました

 私が代表をつとめるLGBT当事者団体「白百合の会」は、実質的には連絡網が存在するだけです。会員は随時そこで情報交換をし、それぞれがLGBT運動の問題点を指摘するなどの活動を行っています。もちろん、LGBT運動のプラスの部分は批判しません。
 会費は徴収せず、その代わり、全員が手弁当で活動しています。交通費、通信費、消耗品費、資料代等、全額自費です。
 会員の中にはささやかな方法で支援を募っている人もおり、少しは賄えているかもしれませんが、その内容を私は把握していません。それは個人の自由だからです。
 「実質的には連絡網が存在するだけ」「会費は徴収しない」「すべて手弁当」は、組織を腐敗させないためには手っ取り早い手法ゆえ、選んだ道です。最近流行語と化した「公金チューチュー」は完全に不可能な団体です。
 加えて、会員の安全を守るため、「だれが会員であるかは公表しない」という方針もとっています。一方で、自分が会員であることを公表するのはその人の自由としています。
 会員の中には、もちろん、トランスジェンダー当事者の方々もいらっしゃいます。

 私はこれまで、女性スペースを守る会の他にも、保守や中道のLGBT当事者グループや、LGBT当事者個人からお声がけいただき、バイセクシュアル女性として、国会議員や都議会・県議会議員、区議会・市議会議員の先生方のもとに通い、陳情・ロビー活動を行ってきました。
 実は、LGBT活動家や過激な左翼活動家からのいやがらせや脅迫がひどいので、ほとんどが秘密裏の活動でした。今現在も、オープンにできない活動を継続中です。
 一方では、記者会見にも何度か出席し、マスコミの取材も受けました。
 すでにいくつかの成果は、女性スペースを守る会がnoteYouTubeで公表しています。

2022年5月17日院内集会ダイジェスト版 ※私も発言しています
https://youtu.be/myO61FugVB8

 このような活動は、実は激しいバッシングを受けながらのものです。
「女子トイレに『私の心は女性』と主張する身体男性が入れるような法改正をすれば、性犯罪が頻発するのでは?」
 と問題提起しただけで、「トランス女性を性犯罪者扱いするのか!」「LGBT差別だ!」「このレイシストが!」の大合唱です。
 LGBT当事者、時にトランスジェンダーでさえ、差別主義者認定されるのですから、狂気の沙汰です。

3.弱音&皆様へのお願い

 今回、皆様にカンパのお願いをするのは、あくまでも私個人の心の問題に由来するものです。
 最近、「活動するたびにお金がかかって、辛い。ただでさえ、活動で執筆の時間が削られてるのに。せめて交通費と出先での食事代(大抵は千円以内)だけでも、出してくださる方はいないものか」と感じることが、しばしばなのです。
 そのようなマイナス感情は、時として、坂を転がる雪玉のように巨大化してゆきます。
「なんで、私がしばき隊系活動家やLGBT活動家に恫喝され、誹謗中傷され、デマを流されながら、一銭にもならないことしなくちゃいけないんだ!」
「こっちはワンオペ家事、ワンオペ介護をやってる、乳がんサバイバーなんですよ! 人生の時間が足りない!」
「不誠実なしばき隊系活動家、LGBT活動家のお相手より、執筆に時間を使いたいわっ! 平気で嘘をつく人たちの相手は、本当に時間の無駄!」
「人間の醜悪な面ばかり目の当たりにして、目が腐るわ!(笑) 本当は清らかで美しいものだけ見ていたいのに!」
「東京都最低賃金レベルに届かなくてもいいから、時給が発生すればいいのに! いいのに!」

しばき隊系ゲイ活動家による一目でわかる粘着いやがらせ
これは彼のTwitterアカウントのトップページ
名前欄で私を遠回しに恫喝(苦笑)
LGBT活動家に批判的なゲイ・松浦大悟氏にも背景画像で粘着


 私の主張や、いやがらせを受けている模様(笑)は、Twitterをご覧いただければ、おわかりになるかと思います。
森奈津子
https://twitter.com/MORI_Natsuko
森奈津子_LGBTトピック
https://twitter.com/morinatsu_LGBT

 こんな面倒な活動は、いいかげん、投げ出したい。
 でも、女性や幼い女の子の安全を守るための大切な活動なので、完全に投げ出すのではなく、別の人に押しつけて、あとは楽をして、執筆に専念したい。
 しかし、時間的余裕と経済的余裕と健康な体を合わせ持つ幸運な方相手でも、これを気軽に押しつけるわけにはゆかない。対抗勢力は平気で恫喝、脅迫してくる。実際に、職場にいやがらせ電話をかけられたり、怪文書を拡散されたり、ネットで個人情報を晒された仲間もいる。
 そんな状況では当然のことながら、LGBT当事者であり女性であり顔出し・名前出しで発言できる人など、見つかるはずもなく。私は2012年に乳がんで入院、手術となったときに、もうあまり先はない命と覚悟したからこそ、できる活動です。
 でもっ……。でも、もう、交通費だけで何万円もかかってるんだよーっ!
 だったら、そのお金で、身障者の夫にマッサージでも受けさせたいわっ!

 論敵である多くのLGBT活動家とLGBT団体は、行政や企業からの支援金・助成金を受け取っています。
 また、LGBT講習や講演会で大変な収入を得ている活動家もいらっしゃいます。
 そのようなプロの活動家相手に、こちらの陣営は他に仕事を持つ素人ばかり。行政や企業からの助成金のたぐいもなく、限られた時間の中、ギリギリのところで闘っているのです。

 私は決して聖人君子ではありません。世のため人のために自分の生活を丸ごと投げ出せるような「志士」でもありません。完全に俗物です。
 なので、応援がほしい。応援してもらっている、支えてもらっているという、実感がほしい。ちょっとでも投げ銭をいただければ、嬉々として踊りますとも!
 そうして、俗物ながらも、がんばってゆきたいのです。
 このような俗物ゆえに、皆様にご支援をお願いする次第です。何卒よろしくお願いいたします。

4.ご支援はこちらにお願いします

 私の銀行口座をここでお知らせしますが、ご支援はnoteで発表している一本100円の実話怪談記事をご購入いただくのでも、サポート機能をお使いいただくのでも、大歓迎です。
 あるいは、Amazonギフト券もうれしいです。
 Amazonのほしいものリストも公開いたします。うちの猫(トップ写真の三毛の保護子猫。現在は5kg以上に成長)のためのフード等もリストに入れさせていただきますので、「森奈津子にはビタ一文やりたくないが、猫になら出せる!」という愛猫家の皆様、よろしくお願いいたします。
 5千円以上のお振込み、サポート、Amazonギフト券を賜った方々には、お礼と言ってはなんですが、ご希望の方にはタロット占いをさせていただきます。これに関しては、この記事の最終節をご覧ください。

◆銀行振込
楽天銀行 ダンス支店(支店番号208)
口座番号 2254253
名義 森奈津子

◆Amazonほしいものリスト(Amazonギフト券含む)
https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/3UXBU6NPSCOGL?ref_=wl_share

《2023.2.16追記》ご支援のお礼ページを作りました

女性スペースを守る活動の経費ご支援のお願い(弱音&愚痴含む)

森奈津子(作家)

2023年2月10日 21:07


<トランスジェンダーの権利擁護のため性別変更を容易にする法案を進めるスコットランドで、2人の女性をレイプした男が裁判中に女性に性別変更するという珍事が>

時折、気味が悪いほどものごとが同じようなタイミングで起こることがある。たった今、イギリス政府はスコットランド自治政府による「性別変更手続き簡易化」法案と論争を繰り広げているところだ。

イギリス政府はスコットランド政府より「上位」におり、スコットランドのこの法案を阻害しているのだが、今のところイギリス政府がスコットランド人とスコットランド議会の意志を妨害していると捉えられ、論争は続いている。同時に、スコットランド政府は自身を思いやりある未来志向の政府であると売り込み、イギリス政府を非情で保守的な存在に見せようとしている。

そんななか、奇妙で混乱する出来事が加わった。「アイラ・ブライソン」(女性の名だ)が、まだアダム・グレアム(男性の名)だった時に、スコットランドで2人の女性をレイプしたとして有罪判決を受けた事件だ。レイプの罪で起訴された後のどこかの時点で、グレアムは性別を女性に変更することを決めた。

彼にレイプされた女性たちと弁護士らは、特別に免除されたので裁判中に彼を「彼」と男性呼びして以前の名前で呼ぶことを許された。それが犯行時の名前だからだ。

だが法廷は女性をレイプした男性を今や女性として扱うという混乱の状況に陥った。「彼女はペニスを挿入した」とはかなり奇妙な文章だが、ここではそれが通用してしまうのだ。

これを報じるメディアは概して「ブライソン」の呼び名と「彼女」という言い方を使い、グレアムという「今は亡き名前」を使うのは「彼女」が「以前はグレアムという男性であって......」と述べるときだけだ。

判決を受けてこのレイプ犯は、2月末に量刑の宣告が行われるのを待つ間、女性刑務所に収監された。言い換えれば、女性への性的暴行の犯罪歴を持つ者が女性の集団の中に投じられたのだ(他の収監者と隔離はされたが)。「ブライソン」が移設され、女性刑務所では「彼女」が刑期を務めあげられないだろうと認められたのは、あちこちから非難の声が上がった後のことだった。

容赦ない批判にさらされるJ・K・ローリング

僕が興味を引かれたのは、まさにこれこそが、スコットランドの「性別変更」法案の反対派が懸念していたシナリオだからだ。法律が施行されれば、人々は16歳以降は実質、医師による判断不要で自らの性別を決めることができる。

反対派は乱用の恐れを問いただし、特別な予防手段を講じるよう求めていた。そのせいで彼らはトランスジェンダー嫌悪と決めつけられ、進歩の道を汚そうとする嘘つき呼ばわりされた。
「進歩的左派」はしばしば、抑圧された人々の権利拡大を大胆に推し進めることで「正義の側」と思われがちだ。でも戦術の中で彼らはしばしば、衝撃的なほどに良識の欠如したゴロツキになる。

このトランスジェンダー推進策の反対派で先頭に立っているのは、(政党、政治思想はさまざまな)フェミニスト政治家たちで、長年、女性の安全な居場所確保のために活動したり、女性のスポーツ種目の参加資格は女性に限るべきだと主張して女性の権利擁護運動を続けてきた人々だ。そんな彼らの見解はただただ間違っているとはねつけられ、さらには同僚の男性政治家から、女性蔑視としかいいようのない非難を受けてさえいる。さんざん女性を抑圧してきた男性政治家がこの期に及んで正義面するなんて、どう考えても奇妙な話だ。

かなり広まっている「Terf(トランスジェンダーに排他的な急進的フェミニスト)」などという軽蔑的な用語もある。急進的左派政治家がいかに素早い変わり身で、ちょっと前までの英雄に敵意を向けるかといういい例だ。

「ハリー・ポッター」シリーズで大成功する前に結婚生活でDVに苦しんだという、スコットランドの作家J・K・ローリングはかつて、英労働党への巨額寄付など政治的活動や女性の権利擁護の積極的な運動で称えられた。だが彼女がトランスジェンダー改革(例えば女性を自認する人なら誰でも女性更衣室を使えるとか、女性を自認さえしていればDV被害女性の保護施設で暮らせるとか)にあえて疑問を唱えると、今度は容赦なく攻撃されるようになった。

論争を呼ぶ主張をあえてすることで、ローリングらは非情な個人攻撃にさらされてきた。彼らの真意は非難され、彼らの懸念は否定されている。その挙句に「ブライソン」のような件が起こり、彼らの懸念がもっともだったことが示された。

スコットランドの法案では、暴力事件の加害者が裁判前に性別の変更を行うことを禁止する修正条項が提案されたが、それは採決で否決された。

女性を攻撃する男性が、その「彼女」自身が決意した瞬間(用語的には「自己表明」とも言う)から女性と全く同じ存在になることを認めるなんて、常識に反している。でもだからといって、彼らトランスジェンダー権利擁護の先駆者たちの独善的な自信がくじける日が来るとはとても思えない。

【写真】性自認が女性だと訴える現在のブライソンの姿

「性別変更簡易化」スコットランドでレイプ犯が女性に性別変更

2023年02月09日(木)19時05分