千葉県の熊谷俊人知事あてに上申―作家森奈津子氏を「女性の権利」講師から外すな―女性スペースを守る会女性スペースを守る会2024年9月26日 18:28 参議院内閣委員会で調整理解増進法が可決 ―当会事務局滝本弁護士や森奈津子さん(白百合の会)が参考人に―女性スペースを守る会女性スペースを守る会2023年6月16日 07:03PDF魚拓


千葉県知事あてに、作家森奈津子氏を講師から外さないよう、9月25日、急ぎ上申しました。

 国会でLGBT理解増進法制定の際に、その参考人にもなった生得的女性・性的少数者の作家を「女性の権利」講師とすることを中止、まして「C.R.A.C.」=しばき隊なる人のポストを契機とし、様々な問題のあるTransgender Japanの要請も経て中止とするようなことがあってはなりません。千葉県の名折れであり、知事の政治責任も生じます。

 そこで、急ぎこの旨を説明した上申書の協議をし合意できたので、まずは9月25日夜ファックスにて上申しました。そして26日午後4時に、森谷みのり共同代表他3名で千葉県庁に訪問し担当課と面談して、上申書と様々な資料も渡して要請しました。
上 申 書

(ファックス及び郵送)
令和6年9月25日
千 葉 県 御中
知事 熊谷俊人 殿
(担当 千葉県健康福祉部健康福祉政策課人権室)

女性スペースを守る会 
共同代表 山田響子/同 野神和音/同森谷みのり
事務局弁護士 滝本太郎

上申の趣旨

 令和6年度千葉県人権啓発指導者養成講座の2024年10月2日(水)に開催される「女性に関する人権」をテーマとする回での、森奈津子氏講演をそのまま実施するよう求めます。
 また、9月24日、貴人権室に面談して要請としたとするTransgender Japan(代表畑野とまと)氏の要請内容は、何ら考慮に入れないように求めます。

上申の理由

1 当会は、別紙の通りの趣意書に基づき、女性スペースの安心安全という女性の基本的人権を確保するために、様々な活動をしている者です。現在、女性を中心として賛同者は3250名ほど、うち600名程のレズビアンを中心として様々な性的少数者が約730名もいます。
当会は、昨年6月のいわゆるLGBT理解増進法の審議にあたり、参議院内閣委員会での自民党の質問に答える参考人として、当会事務局弁護士滝本太郎を輩出しています。

2 さて、作家の森奈津子氏は生得的女性かつ性的少数者であるばかりでなく「白百合の会」という任意団体の代表として、当会ともども「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」などでともに活動している方です。参考までに連絡会の冊子も同封します。
 同氏の識見は高く、だからこそ、上記のLGBT理解増進法の審議にあたっては、維新の議員の質問に答える参考人として、当会の滝本と同様に参加議員内閣委員会の参考人として話した方です。 参考 https://note.com/sws_jp/n/n66994c3d8eca
 ですから、女性の人権を語る方としてこれほど適切である方はそうはおらず、LGBT理解増進法が成立している以上、必要であればこれも踏まえて、女性の人権を語るに最適の方であると確信します。

3 しかるに、Xポストでの「C.R.A.C.」=しばき隊なる人のポストを契機として、この講演が危うくなっている模様であり、重大な問題です。「C.R.A.C.」なる団体の性質が危ういところは既に公知の事実と思われますところ、森奈津子氏はその問題も追及していることから、このような妨害があったと思われます。

4 更に、9月24日には、Transgender Japanの代表畑野とまと氏らが面談して要請したということを同会がネット上で大宣伝していますが、これに左右されることがあっては一切ならない所と考えます。
 というのは、Transgender Japanこそ、この代表者こそが、主観的には格別、客観的には市井のトランス女性を含む性的少数者につき偏見を増してしまう活動をしているものだからです。
 第1には、Transgender Japanは、2022年11月12日の新宿パレードで、性自認主義に疑義を言う女性らを恐怖させる「Fuck The TERF」プラカードを参加者が掲示したところ、「全く問題ありません」という文書を公開しました。女性の不安を一部たりとも考えていない団体だという外はありません。新宿区から2023年2月2日、表現に注意するように指摘されたが反省ないままの団体なのです。
 資料を添付します https://note.com/sws_jp/n/n7771dbd15286
 第2には、Transgender Japanは以前,共同代表制で、あと一人の代表は生得的女性だが法的男性となっていた浅沼智也氏でした。ところが、同氏は2024年3月14日に青森県警によって強制わいせつの疑いで逮捕され、起訴されて今も裁判中の立場です。その事件は、同団体らが催し物をした2023年2月14日の夜、同人が生得的女性に加害したというものです。それにもかかわらず、同団体は同氏を共同代表から降ろし、会員資格を停止するとしただけで反省の態度を示していません。 
 第3には、この7月12日、当会を原告、アリエルクッキーリュウこと劉霊均氏の裁判の判決が横浜地裁でありましたが、Transgender Japan代表畑野とまと氏とともに、その連れ合いであるトランス女性の「畑野ぷちとまと」氏が1階女子トイレに、居合わせた若い女性を怖がらせてしまった事件さえありました。その被害内容についての陳述書を添付します。
 第4に、この代表である「畑野とまと」氏自身が、1つ例を挙げれば分かるような、下記のような読むに堪えないようなXポストをしてきた方であり、到底「女性の権利」の講演に関して、もの言える立場ではないものです。

5 以上の通りの理由から上申の趣旨記載の通り求めます。熊谷千葉県知事の前記の通りXポストでの「C.R.A.C.」=しばき隊なる人のポストを契機に、物事が動いてきた模様です。
 これに対しては、正確な情報が伝わっていないのではないかと当会事務局が判断し、すで
に下記のとおりの助言を申し上げたところでもあります。その他、実に多くの人が知事あてに連絡していることも分かります。森奈津子氏自身も自らリプライしておられます。

 女性の権利に関連して、国会の参考人として出席するまでもした女性作家の「女性の権利」としての講師採用につき、これを中止する、まして「C.R.A.C.」=しばき隊なる人のポストを契機に、また上記の通りのTransgender Japanの要請もあったうえで中止とするようなことがあれば、千葉県の名折れであり、知事の政治責任も生じてしまいます。
千葉県、千葉県知事として、これらのことをしっかりとご検討ください。
以上の通り、上申します。   以 上


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千葉県の熊谷俊人知事あてに上申―作家森奈津子氏を「女性の権利」講師から外すな―

女性スペースを守る会

2024年9月26日 18:2


⭕️追記 6月15日参議院内閣委員会の議事録(2023.7.12up)


参議院の内閣委員会の議事録が確定しました。読みやすくしたPDFをアップします。どうぞご参考になさってください。
 当会事務局の滝本太郎への質疑応答が10ページから、「白百合の会」の森奈津子氏の質疑応答が28ページから、法的性別を男性に変更済みのLGBT自治体議員連盟の細田智也氏の質疑応答が50ページからあります。
⭕️6月15日参議院内閣委員会について
参議院内閣委員会 議事録 2段・ページ入り加工 2023.6.15.pdf
2023年6月15日の参議院内閣委員会の様子は、下記のとおりです。
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
上記リンク中の参議院内閣委員会
開会日:2023年6月15日
収録時間:約3時間54分
会議名:内閣委員会

―このうち賛成派会派の参考人発言ある者は下記です。
0:23:10~0:39:20 山谷えり子議員(自民)、参考人 滝本太郎氏
1:39:15~2:09:40 高木かおり議員(維新)、参考人 森奈津子氏
3:07:55~3:32:00 上田清司議員(国民民主)、参考人 細田智也氏

―また、他の参考人も3人いて合計6人であり、参考人合戦の様子でもありました。
0:39:55~1:10:33 打越さく良議員(立憲民主)、参考人井上ふみえ氏(労働組合連合の総合政策推進局長)
2:10:00~2:41:15 田村智子議員(共産)、参考人の神谷悠一氏(LGBT法連合会)
2:41:40~3:07:22 木村英子議員(れいわ新選組の)、松岡宗嗣氏(一般社団法人fair

なお、参考人細田智也氏は当会では面識のない人でした。女性から男性になった人。2017年3月、地方議員(埼玉県入間市)になった当時、世界で最初のFtMをオープンにした英米の新聞に出て欧米圏では大ニュースだった模様です。https://www.nytimes.com/2017/05/19/world/asia/japanese-transgender-politician-is-showing-i-exist-here.html
細田氏は、まずは一歩と考えるとのことでした。

★新聞報道が、ろくにされていない中、どうぞ多くの方が書く参考人のところなど、視聴して下さい。
⭕️滝本弁護士の参考人質疑応答・文字起こし 2023.06.16up
(2023.6.29誤字脱字修正)


理解増進法 滝本2023.615回答部分
参議院内閣委員会での回答部分です。山谷議員の【Q3】以降が私に対する質問でした。

【Q3】
まず四団体のご説明、そしてこの問題についてどういうふうにお考えですか。
【A3】
『女性スペースを守る会』は賛同者3010人ほどで、うち730人ほどはレズビアンなど性的少数者です。『性別不合の会』は、トランスジェンダー、特に身体違和のきついトランスセクシャルの方の集まりです。『白百合の会』は、様々な性的少数者の集まり。そして『平等社会実現の会』は40年間、現実に強姦被害者の救済をしてきた方々で、その女性達の悲惨な事件とトラウマをよく知っている方々です。
 認識については。1つ目としては、女性トイレなどの女性スペース。これは多くの悲惨な性犯罪の被害があり、先人の女性達が血と涙を流して闘い、勝ち取ってきたスペースであること。トイレの中では、女性は決してマジョリティではなく、男性の体の人が来れば、体格も筋肉も身長も多くが、マイノリティであること。ところが、「トランス女性は女性だ」のスローガンのもとに、その利用公認運動をさせようとする運動の一環として法律が求められてきたという認識です。
 2つ目の認識は、先行した国ではジェンダーアイデンティティで法的性別を変更できる制度があります。これ国民に本当に知られていません。これを日本では止めなければならない。性別セックスと時代と地域で異なるジェンダーを混同してはならないという認識です。
 3つ目は、そのほか、更衣室、女湯、DVシェルター、病院、刑務所、女性専用マンションの問題、様々あります。また女性スポーツでの公平性、その他各所のいわゆる「女性枠」の問題など多岐にわたるので、具体的な議論を国民的にした上でということでの認識を強く訴えてきました。
【Q4】
 修正案で「差別」ではなく「不当な差別」としたことにつき、4団体の皆さんはいかがですか。
【A4】
 法律は理念法であっても影響は大きいのではと心配していました。疑問を述べるだけで「差別扇動だ」などと当職も懲戒請求される有様。ツイートを見れば、疑問を呈した女性らに対して罵倒が続いているという有様でした。
 そのように差別というのを「不当な差別」と表現することによって、活動家の一方的な、差別主義者だという糾弾闘争、差別糾弾闘争をできにくくしたものですから、言論の自由が守られることとなり、ありがたいと考えています。
【Q5】
 また、先ほど文科省の答弁もありましたけれど、「家庭および地域住民その他の関係者の協力を得つつ」としたこと、その部分についてはいかがでしょうか。
【A5】
 これがあって本当に助かりました。これがなければ、子どもが親の知らないままに性自認に食い違いがあると導かれ、やがて思春期ブロッカー、ホルモン治療そして乳房切除や性別適合手術に進んでしまう危険性があるものでした。先行国では、この教育が始まって以来、男だったのではないかと思う思春期の女子が格段に増えたという報告もあります。思春期は「正常なる異常状態」です。ですから、家庭などの理解を得つつそれこそ慎重にしないとならない。後で後悔しても始まらないのですから。子どもらの健康を守るために、入れてくれて助かったと考えています。
【Q5】 
 修正で、民間団体の活動促進のための施策を削除したこと、また指針の策定で12条に「すべての国民が安心して生活できるように」を加えたことについてはいかがですか。
【A5】
 民間団体の努力には敬服いたします。しかし、善意で行動する中に色々なことがあります。職務を間違えれば失う筈の資格ももともと持ってないのに、親を排除して子どもに会い、ジェンダーアイデンティティのことを教育していく団体もありえます。責任を負える立場ではない者が実質、委託を受けてしまう可能性がある。これを削除したことは適切だったと考えます。
 指針については、この2年間、先行した国々の混乱はいよいよ明白になり、イギリスは昨年4月以来、正常化に舵を切ったことなど考えて、女性や子どもの安心・安全も重要である趣旨をいれたのですから、とても重要な条項でありがたいです。
 また、「すべての国民が安心して生活できるように」と一文を追加されたことで、警察が女子トイレなどでの事件について萎縮する危険性が大きく下がったと思います。
【Q6】
 本法案が成立した場合、今後の課題についてあるいは要望についてお聞かせください。
【A6】
 国にあってはトイレなど女性スペースの維持と安心安全の確保、また女子スポーツの公平性の確保について法律を検討して欲しいと念願します。メディアは国民の知る権利これに尽くしてほしい。言論の自由を守って欲しいと思います。そして私たち市民としては、先行した自治体の条例を含む様々な問題に取り組んでいくことになろうと思います。
 女性用トイレを作らず、この問題を避けるためにすべてオールジェンダーという共同便所にするのはやめさせたいです。また例えば、東京江戸川区では、付属委員は男女均衡をと言いつつ、トランス女性を女性とカウントできるという条例になっている、その逆もある訳ですが、本当にそれで良いのか、ということも議論すべきと存じます。

⭕️森奈津子氏の参考人質疑応答・文字起こし 2023.6.30up


2023年6月15日

日本維新の会 参考人質疑応答


【全体】 森奈津子と申します。職業は作家です。1990年代よりバイセクシュアルであることをカミングアウトしたうえで、これまで様々なジャンルの作品を発表してきました。私はマイノリティであり、もちろん、差別反対の立場にあります。

 しかし、法律で差別を禁止するとなると、なにをもって差別とするのか、その基準は、だれがどう決めるのかという問題が生じます。同じ言葉でも、傷つく人がいる一方で、そうでない人もいます。差別だと感じる人もいれば、そうでない人もいます。

 よって、差別を禁止して取り締まるとなると、たやすく言論統制につながることが、ご理解いただけるかと思います。表現の自由を愛するクリエイターとしても、それは許しがたい状況です。

 その点、理念法であるLGBT理解増進法に「差別禁止」や「罰則」に関する条文が入ることなく、マイノリティとマジョリティの共生をより強く求める内容の修正がなされ、13日に衆議院本会議で可決されたことを、私は喜ばしく感じております。



【Q1】 (第一条関係)法律の目的に、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状」について明記した点

【A1】 私は実際、LGBTに対する国民の理解は充分でないと考えています。 だからこそ、LGBT理解増進法が必要になるということで、この条文自体には、まったく違和感は感じていません。



【Q2】 (第二条第二項等関係)「性同一性」の文言を「ジェンダーアイデンティティ」に改めた点

【A2】 「ジェンダーアイデンティティ」は「性同一性」と訳すのが望ましいと、個人的には考えています。「性自認」という言葉には、あくまでも自称であるというニュアンスが含まれることがあり、性別不合/性同一性障害の方々に対する偏見につながるおそれがあるからです。

 その点、LGBT理解増進法第二条2項において、「ジェンダーアイデンティティ」が「自己の属する性別についての認識に関するその同一性の有無又は程度に係る意識をいう」と定義されており、私は評価したいと考えます。



【Q3】(第六条第二項及び第十条第三項関係)学校の設置者が行う教育又は啓発等について、「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ行うもの」とした点

【A3】 学校に通う生徒・児童には、保護者の方がいらっしゃいますし、学校は地域社会の一部です。学校でのLGBT教育は、家庭や地域住民、その他の関係者の協力を得てこそ、LGBTに対する理解を深めるという目標が達せられるものだと私は考えます。家庭や地域を巻き込んでの理解増進を求めるのは、決して悪いことではありません。

 仮に「差別があり、偏見があるから、家庭や地域の理解を得るのは難しい」ということであるのなら、まずはその差別・偏見を解消することを理想として、なんら悪いことではないはずです。



【Q4】(第十条第一項関係)国及び地方公共団体が講ずる施策の例示から、民間の団体等の自発的な活動の促進を削った点

【A4】 「自発的な活動」とは、具体的にどんな活動であるのかを、定めてもいないのに促進するとなると、当然のことながら、リスクが生じます。実際、LGBT教育の中には、非常に先鋭的で、日本社会が受け入れがたいものも存在します。

 たとえば、「私の性自認は女性」と主張する身体男性は、女子トイレや女湯を使って当然、とする教育が挙げられるでしょう。 そのようなLGBT教育を「自発的な活動」として「促進」してもよいものでしょうか?それには疑問を感じますので、私は削除は妥当であると考えます。


【Q5】(新第十二条関係)この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するもの」とした理由。また政府において、その運用に必要な指針を策定するものとした点

【A5】 残念ですが、LGBTに対する差別、偏見はいまだに存在します。LGBTに対し、恐怖心をいだく人もいます。

 そのような方々に対し、LGBTに関する正しい知識を身につけていただくよう試み、「すべての国民の安心」を理想として、なにがいけないのでしょうか? それこそが、理解増進の精神ではないのでしょうか?

 私はこの修正を、妥当であると考えます。


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参議院内閣委員会で調整理解増進法が可決 ―当会事務局滝本弁護士や森奈津子さん(白百合の会)が参考人に―

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2023年6月16日 07:03