みなさん、ほんとうは集まって声をあげることも怖いと感じている方もいると思うんですね。
でも、ここで黙っているわけにはいかない。
このまま通ってしまったらいけない。
不安を抱えながら、怖い気持ちを抱えながら、集まってこられた方もいると思います。
不安に思っている皆さんがここまでしなければならない状況になっていること、お詫びというか、申し訳ない気持ちを持っています。
この間、超党派で勉強会をしてきました。
私たちの事務所にもたびたび足を運んでくださって共同親権に不安を抱いている方から、直接、お話を聞かせていただきました。
私が共同親権の導入について拙速だと思うのは、まさに今、私たちに実情を語ってくださったみなさんが、「ほんとうに、自分の命は守られるんだろうか」「危険な目に遭うんじゃないだろうか」、中には「殺されるんじゃないだろうか」…
そんな不安を抱えている人たちがいる。
その人たちの不安に、大丈夫だよと答えられないようなこの法案をやはり通すわけにはいかないんじゃないかと思っています。
身の危険を感じている人たちの思いを大丈夫だ大丈夫だと言って放置したまま、やはりこの法案、進めてはならないんじゃないか、当事者の皆さんが訴えかけてくれて、私は強く思いました。
私は結婚していますが、子どもはいません。
私の連れ合いはスペイン国籍で、以前、自分の国で結婚していたことがあるんです。
スペインでは共同親権が認められていて、カタルーニャでは認められている州のひとつです。
ただ、彼が離婚をしたのは共同親権が認められる前のことでした。
彼は連れ合いと離婚をするときに、養育費の問題、面会のこと、これらを話し合って、離婚はしたものの、共同で養育するという形で娘を育ててきました。
例えば、共同親権が導入されたからといって、子育てがうまくいくわけではないと思うんです。
彼にとっては満足じゃなかったでしょう。
一緒に毎日暮らせなかったから。娘の成長を見たかった。
彼の中には不満もあります。
けれども、夫婦の間で子どもを育ててきた、一定の冷静さと、冷静に話し合えるお互いの関係があったんですよね。
でも、この関係が破綻している者同士がいくら共同親権が導入されたからって、共同養育、共同で子どもを見守る、育てることはできないと思うんです。
関係性が破綻した者同士に、共同親権を導入することによって関係性を強いるというのは土台無理だろうと思うんです。
日本の家庭裁判所がこれから山ほど起こってくる争議を、本当に一つ一つ正しく判断できるんですか?
できないだろうと思うんです。
そのことの保証ないまま、共同親権を進めるのはあまりにも拙速という立場で、みなさんに連帯する思いでここに来させていただいきました。
不安を抱えながらここに来てくださった、とりわけ当事者のみなさんに寄り添いたいと思っています。
国会の中で、これから審議が本格化していきます。
参議院に来るのはもう少し後ですが、国会議員の一人としてみなさんの思いをしっかりと受け止め国会の中に伝えていきたい。
しんどいですけど、ともにがんばっていきましょう