NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず2024/8/22 20:44NHK「極めて深刻な事態」 中国籍外部スタッフ尖閣発言で5分謝罪放送 改めて調査表明2024/8/26 19:22.尖閣発言問題でNHK経営委員長「問題意識は強烈、原因や事後対応つまびらかに」2024/8/27 19:34林官房長官、NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題 「わが国の立場と全く相いれない」2024/8/26 12:49等PDF魚拓


NHKのラジオ国際放送で中国籍スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を「中国の領土」と述べ、さらに「南京大虐殺を忘れるな」などの主張が日本の公共放送で流れたことが22日、明らかになった。識者は「取り返しの付かないNHKの失態だ」と事態の深刻さを指摘する。

「国民から受信料を徴収し、政治的中立をうたっているNHKが、なぜ中国の偏った政治的主張をやすやすと放送させてしまったのか」。麗澤大の川上和久教授(政治心理学)は疑問を呈す。

NHKの国際番組基準は「わが国の重要な政策および国際問題にたいする公的見解(中略)を正しく伝える」と規定。尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというのが日本政府の立場だ。また、「性奴隷」という表現も政府は事実に反するので使用すべきでないとの公式見解を示している。

NHKは問題発覚当初、スタッフの尖閣諸島を巡る発言以外の部分について明言を避けていた。また、平成14年から務めていたスタッフにこれまで問題発言はなかったのか、政治的背景の有無なども不明のままだ。

NHKは番組を事前収録にするといった再発防止策を打ち出したが、川上教授は「国際放送のチェック体制はどうなっていたのか。今回の放送の責任は国会の場で追及すべきだ」と話している。

NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず

2024/8/22 20:44


NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。

問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」だったが、外部スタッフは「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」と発言していた。

また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内容に漏れがあったことも公表した。発言内容として「NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルでない業務に抗議します」と発表していたが、実際には「NHKの歴史修正主義宣伝」と述べていた。視聴者から指摘があり改めて発言内容を精査したところ、原稿を付け加えていたことを含めて判明したという。NHK広報局の担当者は「確認が徹底されていなかった」と説明した。

「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」中国籍スタッフが発言

「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題

2024/8/25 23:10


NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」などと発言していた問題で、NHKは26日、5分間の謝罪番組を放送し、「放送法で定められた責務を適切に果たせなかったという極めて深刻な事態」として陳謝した。また、外部スタッフがこれまでに同様の行為を繰り返していなかったか改めて調査することを明らかにした。

番組は総合テレビで午後5時50分から放送され、国際放送局の山本美希アナウンサーが問題の経緯を説明。外部スタッフが19日昼のラジオニュースの中で「釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)と付属の島は古来、中国の領土だ。南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」などと発言したことについて、日本の公的見解を正しく伝えると規定した国際番組基準に抵触しているとして謝罪した。

合わせて、尖閣諸島に領有権問題は存在しないことや、慰安婦問題は日韓両国の間で解決済みであるとする日本政府の公式見解も伝えた。

NHKは放送が行われた19日の夜に問題を明らかにしたが、これまで外部スタッフによる政治的発言などは過去に確認されていないと説明していた。しかし、この日の番組では「これまでにも原稿にはない内容を一方的に伝えていたことがないかについても改めて調査する」と表明した。

NHK国際放送で中国人外部スタッフが不適切発言

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフ

NHK「極めて深刻な事態」 中国籍外部スタッフ尖閣発言で5分謝罪放送 改めて調査表明

2024/8/26 19:22


NHKの最高意思決定機関である経営委員会が27日に開かれ、ラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」などと発言した問題について、古賀信行委員長は「問題意識は強烈に持っている。原因や起こった後の対応について検証し、つまびらかにしてほしい」と述べた。

この日の会合では、執行部が問題の経緯を説明。経営委員からは、外国籍スタッフが国際番組の制作に関与する場合、自国の主張と異なる内容を発信するケースがあると認識させる▽こうした事態に対応するための習熟訓練を徹底する▽NHKグループ全体で再発防止を図る-などの意見が出されたという。

古賀氏は「生放送での発信にはリスクがある。特に国際放送の使命は日本の考えを発信することなので、速報性よりも正確性を期すべきで事前収録の方がよいかもしれない」と述べた。NHKは20日から中国語ニュースを事前収録に切り替えたほか、人工知能(AI)音声の導入も検討している。

NHKによると、19日午後のラジオ生放送で、中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を「古来、中国の領土」「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」など日本政府の見解と異なる発言をした。スタッフはNHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでいたが、21日付で契約を解除された。

尖閣発言問題でNHK経営委員長「問題意識は強烈、原因や事後対応つまびらかに」

2024/8/27 19:34


林芳正官房長官は26日の記者会見で、NHKのラジオ国際放送の中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」と発言していた問題で「こうした事案が生じたことは遺憾だ。スタッフの発言はわが国の立場と全く相いれないものだ」と述べた。

その上で「NHKが放送に至った経緯を調査中であり、再発防止を徹底すると聞いている。公共放送として社会的責任を深く認識し、再発防止に取り組んでほしい」と強調した。

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変

NHKラジオ国際放送で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな

NHK「取り返しの付かない失態」と識者

林官房長官、NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題 「わが国の立場と全く相いれない」

2024/8/26 12:49