周回遅れで悲劇と混乱 滝本太郎弁護士.問われる「多様性尊重」 ジェンダーレストイレに不安の声も.ジェンダーレストイレ、海外で社会問題化も2023/9/3 15:00PDF魚拓MEGA



トランスジェンダーなどの性的少数者に配慮して公衆トイレなどで「ジェンダーレストイレ」の設置が進む。滝本太郎弁護士に話を聞いた
世界各国の動きをみると「(トイレなど)女性スペースでも女性として遇せよ」というのみならず、法的性別が性自認で変更できるとの法整備まで踏み込んだ「先行国」すらある。
しかし、女性スペースや女子スポーツの問題などを見れば分かるように、女性の権利・法益を簒奪(さんだつ)することは明らかだ。こうした動きは「性自認至上主義」とも言うべきカルト的思想が招いた混乱といえる。
イギリスのようにかじを切り決別する動きも出ている。正常化に向けては苦労が多いようだが、日本ではその実態が知られていない。
「トランス女性」の定義はどこまでいっても曖昧だ。一方で、性犯罪は身体的特徴が男性のままである人から、女性に対する犯罪であることが圧倒的だ。こうした事実から、女性を、生物学的な男性から守るように主張することが差別であるはずがない。
残念ながら日本では一部の学者や弁護士らが性自認至上主義を推奨すらしている。このままでは周回遅れで悲劇と混乱を招くことになりはしないかと強く懸念している。

https://www.sankei.com/article/20230903-JG6QJLPGTFMWXHLZ2654PS3LAU/
周回遅れで悲劇と混乱 滝本太郎弁護士



トランスジェンダーなどの性的少数者に配慮して公衆トイレなどで設置が進む「ジェンダーレストイレ」が物議を醸している。ジェンダーレスに代わり女性専用をなくしたトイレもあり、女性からは「性犯罪が怖くて利用できない」との声も上がる。「多様性の尊重」がかえって女性をないがしろにしているとも言え、専門家は「公共のトイレに求められているものは何かを考え直す必要がある」と指摘する。
東京・歌舞伎町で今年4月に開業した複合商業施設「東急歌舞伎町タワー」。日夜、多くの若者らでにぎわう2階フロアでは8月初め、ジェンダーレストイレが廃止され、男性・女性・多目的に分けたトイレに改修された。
「多くの意見を踏まえ、さらに安心して利用してもらえるトイレを目指した」。施設を運営する東急の担当者はジェンダーレストイレ廃止の経緯をこう話す。
改修前は男性用小便器を除き、個室は全て性別を問わない共用スペースに配置していた。多様性に配慮したトイレとして話題を呼んだが、女性客から「男性客の目の前で個室に入りづらい」「酔った男性客に話しかけられた」「性犯罪が怖い」などの苦情が相次ぎ、開業からわずか3カ月余りで廃止となった。
自らの性を女性と自認する都内の50代のトランスジェンダーは「多様性が犯罪の問題と一緒に論じられて残念」と話すが、40代の女性利用客は「これなら安心して使える」と話した。
全国に先駆けて性的少数者を支援する取り組みを進めてきた渋谷区では平成30年度から、区内の17カ所の公衆トイレをジェンダーレストイレに建て替えた。
そのうち幡ケ谷公衆トイレなど5カ所では、女性用をなくして導入したことで住民の反発を招いた。区によると、女性から「防犯面で不安」などの声が相次ぎ、区は各トイレに防犯カメラを設置。警察とも連携を図るとしている。
茨城県や大阪府など国内各地で官民を問わず、公共トイレのジェンダーレス化に向けた検討が進むが、「拙速な多様性尊重だ」「利用者の気持ちが置き去り」などの不満の声が高まっている。
トイレの環境改善に向けた普及啓発などに取り組むNPO法人「日本トイレ研究所」の加藤篤代表理事は、「設置の意図と社会の反応にギャップが出ている」と分析。「トイレは安心できる場をどう作るかが重要。設置する側と利用者がコミュニケーションを取りながら改善を図ることが大切だ」と強調した。(外崎晃彦)
LGBTなど性的少数者に配慮する形で社会が急速に変化する中、かえって女性の権利を侵害するような問題が各地で生じている。公共施設や教育などの現場を通し、実態を探る。(随時掲載します)

https://www.sankei.com/article/20230903-C4D6DURYGFNHNFLYT6VOYUQ2ME/
問われる「多様性尊重」 ジェンダーレストイレに不安の声も



トランスジェンダーなどの性的少数者に配慮して公衆トイレなどで「ジェンダーレストイレ」の設置が進んでいる。公共トイレはどのように整備、利用されるべきか-。生物学的な男女の分類に違和感を抱く性的少数者への配慮として、海外でも男女の性別にとらわれないトイレの整備が進む。ただ、女性が安心して利用できなくなったりプライバシーが失われたりすることへの不安が広がり、社会問題化するケースも少なくない。
「女性の生物学的差異が公共生活から〝消去〟されつつあるという広範な懸念を認識している」
2022年7月、英国のケミ・バデノック女性・平等担当相が議会に提出した声明でこう強調したのは、公共トイレを巡る社会の懸念が背景にあった。2010年代後半以降、トイレの男女共用化が進んだ英国では、プライバシーが脅かされるといった批判が渦巻いていた。
英国政府はこうした社会の不安を受け、一部の地方で男女別のトイレ設置を義務付ける指針を打ち出すなど、共用化の歯止めに動き出している。
米国では一昨年6月、バージニア州のトランスジェンダーの学生に、性自認と同じトイレの使用を禁じた教育委員会の決定を違法とする判決が連邦最高裁で確定。一方、同州内の高校で、少年が同級生の女子生徒を女子トイレで性的暴行した事件は、社会に大きな議論を巻き起こした。少年はスカートをはくなど性自認が流動的だった可能性が指摘されたためだ。
日本では、トランスジェンダーの女性として生活する経済産業省の50代職員に対するトイレ使用制限を巡り、最高裁が国の対応を違法とする判断を示した。「職場のトイレ」に対する個別の判断だが、「公共のトイレ」での使用制限も「違法」ととらえられかねず、専門家らは「判決の扱いを誤れば女性が困難な状況に置かれる」と懸念の声を上げている。(中村雅和)

https://www.sankei.com/article/20230903-SAK4DPNZOBLUNNEVDCUF5A5BW4/
ジェンダーレストイレ、海外で社会問題化も