自民党は、政治資金規正法を再改正し、外国人や外国法人による政治資金パーティー券の購入を禁止する方向で調整に入った。12月初旬にも召集見込みの臨時国会での再改正を目指す。複数の与党関係者が4日、明らかにした。
国政が外国勢力の影響を受けるのを防ぐため、外国人らからの政治献金は現行法でも禁止されている。だが、パーティー券の購入は認められており、「抜け道」との指摘があった。6月に成立した改正規正法では、付則に「外国人によるパーティー券購入規制の検討」を盛り込んでおり、再改正で禁止に踏み込む。
国民民主党は先の通常国会での改正規正法審議で、外国人による政治資金パーティー券購入の禁止を「肝いり」(党幹部)として主張した。石破茂首相(自民総裁)が目指す国民民主との「部分連合」の実現に向け、前提条件の一つになる可能性もある。
このほか、自民は政治資金を監視する第三者機関の設置について、再改正の際、どこに設置するかや権限の範囲といった論点の結論を出したい考えだ。
自民は、党が党幹部らに支給する政策活動費の廃止や、国会議員に月額100万円が支給される「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)の使途公開・残金返納に関しても「速やかに実現を図っていく」(首相)としている。
一方、立憲民主党などが禁止を訴えている企業・団体献金やパーティーの開催は、再改正でも禁止規定は盛り込まない方向だ。
自民はこれらの論点について、新設した総裁直轄機関「政治改革本部」(渡海紀三朗本部長)で詳細を詰める。
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