図書館4階から
『夜間飛行』を読んで少し前の夏に心を飛ばしている
夜行バスを待ちながら
しずかにそれを読む人が素敵だったこと
バンドの新譜を聴きながら
ひそかに焼きつけていた私のやはりあれは青だったこと
『星の王子さま』が有名なサン・テグジュペリの『夜間飛行』を図書館で借りてきた。このタイトルはここ数年ずっと心の中に沈んでいて、それでも読むなり買うなりしたことはなかったけどついに借りた。冒頭から飛行機が闇夜を進むさまに浸ることができて、これは手元に置くべきだと思った。
グループで旅をした帰りのバス乗り場で見知らぬ人は文庫版を読んでいて、私はスピッツのニューアルバム(当時)「醒めない」をウォークマンで聴きながら、友達とぽつぽつ話しながら眺めていた。かろうじて読み取れたタイトルがピタリとはまって素敵だった。
待合室には10人くらいいたけれど静かで、それぞれの世界に浸りながらただバスを待っていた。
忘れない夏があるのはいいことだと思った。
ので、振り返り。
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