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“中国がルーツだ”問題(旧正月&キムチ編)#86

こんにちは。

2月が目前に迫り、日本におけるお正月ムードは遥か遠くへ過ぎにけり。
「今週の記事に何を書こうかなー…」とぼんやり考えていたら、”まだお正月は終わっていない”ということに気がつきました。

そう、今年も旧正月の季節がやってきたのです。

旧正月とは、中華圏における「旧暦」のお正月(1月1日)のことです。

日本ではなじみが薄い旧正月ですが、中国や台湾、韓国、ベトナム、マレーシアなど、アジア圏には旧正月を祝う国が多くあります。

出典は下記サイトです。

今年の旧正月は1月29日。

日本では馴染みの薄い方が多いかもしれませんか、米カリフォルニアのディズニーランドが公開した旧正月記念イベントの映像がちょっとした物議を醸しているようです。

〈2025年の旧正月イベント写真〉
写真をクリックするとお借りしたサイトに移動します。

私の記事を読んでくださっている方はピンと来るでしょうか?
ミニーはどこからどう見てもチマチョゴリですし、ミッキーが着ているのも実は朝鮮半島の伝統的なパジチョゴリという民族衣装なのです。

旧正月は多くの国が祝う日ではありますが、歴史的にそのルーツは中国にあるという認識からか、「私たちの正月を奪われた」といった訴えが相次いだようです。
本件に批判的なコメントをした韓国の大学教授も、中国人の方から猛烈なバッシングを浴びているとか、いないとか…

中国の人口は膨大なので、こういった過激な反応をするのがごく一部だとしてもそれなりの規模感になるのでしょう。おそらく大多数はサイレントマジョリティ、”また煽ってる人がいるよ”と横目に見つつスルーしていることと思います。

にしても、度々こういったネタが上がってくるのは、それなりに話題性を獲得できる定番ネタとして定着してきているのかなとほのかに感じるところです。

類似の話題を私は”中国がルーツだ問題”と勝手に呼んでいるのですが、その中で一番おもしろかったのは、キムチ論争でしょうか。

文字も食文化も、アジア圏のありとあらゆるものの起源は黄河文明にあるといわれれば、まあ、そうなのかもしれません。その点を否定する人は多くない思います。

ただ、何事にも程度問題というものがあるわけで、ルーツがそこにあるというだけで、数百年かけて独自に進化したであろうものを自国文化のコピー(真似もの)であるように扱うとしたら、明らかに行き過ぎです。

今回のディズニーにおける件も、「いろいろな国の旧正月がある中で今回は朝鮮(というかおそらく韓国)をフィーチャーしたんだな」と思うか、「旧正月(春節)は私たちのものなのに」と思うかでリアクションがずいぶん異なってくるでしょう。

おそらく本質は”煽り”なので、こういった話題は無視するのが一番なのですが、キムチ論争の記事を読み、皮肉な笑いを浮かべながらもどこかイラついている私がいたのは認めましょう。
(アンガーマネジメントって難しい…😅)

長々と旧正月について書いてきましたが、北朝鮮のことを振り返ってみると、お正月として認識されているのは、なんといっても1月1日でした。

仕事をしている人は1日だけ休みます。
学校などは12月末から2月頭あたりまで長い冬休みです。

そして、いつ頃から始まったのかはっきり覚えていませんが、気がついたら旧正月も1日休むようになっていました。
理由はさっぱりわからないものの、私たちのような庶民は休みが増えたことを「ラッキー🎵」と単純に喜んでいたような気がします。

北朝鮮の祝日で、最もおめでたい日として扱われるのは、当然のことながら金総書記の誕生日。(今は金日成・正日・正恩と、年に3回訪れます)
2〜3日の連休になることもありますが、大きな記念行事が催され、休むどころではないケースが大半です。

次に重要視される祝日として、朝鮮労働党創建日や人民政権創建日などがありますが、やはり行事で…(以下省略)

それらに比べて、お正月は1日しか休みがないとしても、国を挙げた行事が行われないため多くの人は休暇を満喫できます。

さて、我が家のお正月は前日にお風呂に入り、当日はキレイめの服を着て新しい靴下を履き(ここは母のこだわりでした🤭)、母と父にお辞儀をするとお年玉をもらえます。

私たち(姉と私)は年に一度のまとまったお金を大事に取っておき、お小遣いとして少しずつ使っていました。

北朝鮮は貧しい国なので、知り合いやご近所さんからお年玉をもらうという展開はほぼありません。
そして、親戚はおろか、親からさえお年玉をもらうことなど考えも及ばない家庭がほとんどだったと思います。

振り返ってみて、つくづく私は恵まれた環境で育ったのだなと実感しました。

北朝鮮のお正月における最大の特徴は、花束を持って金日成や金正日の銅像の元へ出向き、掃除をすることでしょうか💦
それくらいしか、思い出せるものはありません。

一つ思い浮かぶこととして、“歳の数え方”というものがあります。

日本は誕生日の当日に歳を取りますよね。
「何を当たり前のことを書いているんだ?」とお感じになるかもしれませんが、この常識は万国共通のものではありません。

朝鮮半島では、新年を迎えた時点でみんな一斉に歳を取るのです。
日本も100年前ぐらいまでは同じ数え方をしていたようで、開かれた国と閉ざされた国の差なのかもしれないと思うと、おもしろいですね。

最後に、すっかり忘れていましたが、新年といえばおせち料理。

北朝鮮のおせち(?)については別の記事に詳しく書いたことがあるので、興味のある方は下記をご参照ください。


何度か書いている通り、我が家では昨年末に感染症が流行しました…
つまるところ、不可避の理由により、大掃除をスキップせざるを得ない年末年始とニャりました(えぇ、言い訳です😻)

現在は気を取り直し、来月末に迫った引っ越しに向けて着々と準備を進めています。
要らないものを捨てるとスッキリした気分になりますし、新たに必要なものを選んで買うのは楽しいですね☺️

引っ越し先ではどんな出会いがあるのか、今からワクワクしています✨

ではでは。

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