脱北から16年、40代になりまして…#77
こんにちは。
今年、私は40歳になりました。
さて、加齢というものは恐ろしく、生まれて初めて「ギックリ腰」や「生理不順」というものを経験しました。
もう少しすると「更年期」とかいうモンスターが出現するでしょうか。怖い😱(とダンナが戦慄していました)
職場の同僚に勧められた「命の母」(市販のサプリメント?)のありがたみを肌で感じています☺️
「脱北」という大きな決断をし、運良く両親の故郷である日本にたどり着いたものの、毎日が忙しいせいかそのありがたみを感じるタイミングは多いとは言えません。
しかし、マイナスな出来事が起こると「なぜ私にこんなことが起きるのか」ではなく、「日本で良かった」「いろいろな対処ができる状況がどれだけ幸せなことか」と改めて気づく機会になります。
体の不調もその一つ。
医療技術が発達し、保険制度がしっかり整っている日本では、ちょっとした病気ではあまり心配にもなりませんね。
当然のことながら、北朝鮮ではこうはいきません。少し例を挙げてみます。
私と姉がともに3kgを超える巨大児だったため、母は私たちを帝王切開で出産しました。
母は2回とも大量出血を伴うショック状態になり、助からないかもしれないと医師に言われていたそうです。
奇跡的に母は助かりましたが、こういった事態は日本の医療のレベルではまず考えらないことです。
私が幼い頃、母は貧血と動悸に悩まされていました。家で布団を被り横になっている母が「死ぬかもしれない」と何度も私に言っていたことが強く印象に残っています。
現在の私は当時の母と同じくらいの歳になりました。
記憶の中の母を思い出すと胸が痛くなります。日本という豊かな国で生まれたにも関わらず、人生の途中でその豊かさをすべて奪われてしまったのですから。
ああだこうだと書いてきましたが、短くまとめると
最近の私は、改めて自身の置かれている環境のありがたみ、幸せを噛み締めている
のです。
そして、40代になったばかりの今が好きです。
20~30代の時より体力は落ちますが、肩の力が抜けて、自分の周囲を見渡せる余裕ができました。
そして、経験というものが蓄積されてきたせいか、突発的な出来事にも何とか冷静さを保って対処できるようになってきたように思います。(※あくまでも自己評価です😆)
歳を取るのは悪いことだけではない、と最近は思うようになりました。
感受性が豊かになり深みが出る、素敵なことです✨
頭が硬くなり、柔軟性が落ちてしまうのは避けられないので、せめてその進行を和らげるために一生学びを続けていきたいですね。
さて、話題が変わりますが、来日してから現在に至るまで不思議に思っているものの一つは、政治に多く使われる右派、左派のこと。その意味を分かるまで長い時間が必要でした。
(まだ完全に理解していないかも😅)
私が生まれ育ったあの国では「主体思想」のみが認められており、派閥も何もありません。国の思想と反する考えを持つ人に待っているのはだった一つ、「粛清」だけです。
思想とは少し異なりますが、ある情報通によると現在、北朝鮮では水面下でキリスト教がかなり広まっており、政府が危機感を覚えているとのことです。
韓国の政治にも右派・左派があり、各派の政治家は尋常でないほど過激に対立しています。
国益や国民のことはそっちのけにして、相手を「引きずり下ろす」、「何としても勝つ」といったことを目指している人が多いように感じられ、国政審査などでは小学生の喧嘩を見ているようで嫌気が指します🤢
今回、北朝鮮がロシアに傭兵を出した件について、韓国はユン大統領の指示によりどの国よりも早く情報公開することを決めました。
理由は、北朝鮮が参戦したことで、韓国は自国の意思と関係なくロウ戦争に巻き込まれる形になったからです。
その後、世界の各メディアがこぞって今もトップニュースで扱っている状況が続いています。
そして、19日、アメリカのバイデン大統領は、ウクライナに対して米製長距離ミサイルの使用を許可しました。
これはウクライナがロシア本土を攻撃できるということを意味します。北朝鮮の参戦による戦線の拡大を抑止ことが狙いだといわれています。
これを受け、欧州でもウクライナに提供した長距離ミサイルの射程範囲の制限を外す必要性について議論されているようです。
トランプ氏が動き出す1月まで、ロウ戦争がさらに過激になることは目に見えてますね…
しかし、今も韓国左派の政治家は「北朝鮮がロシアに派兵したという情報は、現政権が下落した支持率を持ち直すために流したデタラメだ」と平気で発言しています。
彼らは頭が硬いのか、硬いふりをしているだけかわかりませんが、「さすがにそれはないんじゃない!?」と届くはずのないツッコミをいれてしまいました。
アホなのか…うん、アホですね、アホ😑
最後に北朝鮮の近況を少し。
5〜6年前、トランプ元大統領(かつ、もうすぐ大統領)と金正恩は何度か首脳会談(を行うというパフォーマンス)をしましたね。
世界はあの北朝鮮が核を放棄し、民主主義国家に生まれ変わるのかと目を見開いて注視しました。
結果として、北朝鮮特有の交渉術でトランプ元大統領を騙し、自国の利益を得る(後にすべてを反故にする)という金正恩の計画は失敗。会談は物別れに終わりました。
今回、トランプ元大統領の当選について、北朝鮮はしばらく何の反応も示しませんでした。
ところが、18日の労働新聞では、14日から15日まで平壌(ピョンヤン)で開いた朝鮮人民軍第4回大隊長・大隊政治指導員大会で行った金正恩の演説文を公開しています。
「わが国の戦争準備が完成する時がすなわち、わが国の主権と平安が永久のものとなる時。今一度、強調するが、わが国にとって最も重要かつ喫緊の課題は戦争準備である」と強硬姿勢を貫く表明をしました。
トランプ元大統領について直接的な言及はありません。
おそらく金正恩はトランプ元大統領との未来が描けないていないのでしょう。むしろ、過去二回の会談を経て、トランプ元大統領を恐れている可能性すら感じられます。
率直にいえば、格が違いすぎますからね。
田舎の不良少年とSWATみたいな特殊部隊ぐらい差がありそう。
最近、政治の話が多いですが、冒頭に書いたようにこれも歳を重ねたが故のことのように思います。
昔はさっぱり興味がなかったのに、今はとてもおもしろく感じます。
今後も世界情勢から目が離せません。
ではまた👋