【2024年ドバイシーマクラシック】印と全馬寸評

タイトルの通りドバイシーマクラシックの印と全馬寸評を書いていきます。
※馬名の前にある数字は馬番です。


◎オーギュストロダン(⑨)
圧倒的な実績でここも勝利へ。
○エミリーアップジョン(⑩)
展開面で不安も能力上位。うまく力を出せば勝ち負け。
▲スターズオンアース(⑪)
輸送は不安だが力はある。上手くこなせれば勝ちも見えるだろう。
△レベルスロマンス(④)
前走を評価。復活に期待。
☆スピリットダンサー(⑧)
こちらも前走から。一発に期待。

印は1つにつき1頭のみ打っているのでその他の有力馬についても簡単に。今回は⑫リバティアイランドは疑問視。評価的にはスターズオンアースのやや下という印象。
②ジャスティンパレスについてはその更に下で、レベルスロマンス辺りの評価。兎に角上が詰まっているので切る選択も視野に入るが、マジックマンの騎乗には魅力を感じる。
⑤シャフリヤールは能力の割に人気を落としそう。遠征をこなせる一頭で、急拵えでの有馬記念も掲示板なら悪くない。勝ち負けまでやるかは怪しいが、馬券的な安定感と妙味まで含めるとリバティアイランドと遜色ない印象。
その他海外勢はやや見劣りで基本的には消し。①ジュンコは仕上がり次第で買ってもいいか。

全馬寸評

①ジュンコ

バイエルン大賞と香港ヴァーズでG1を2連勝で、勢いに乗っての参戦。バイエルン大賞は4頭立てて流石になんとも評価しづらいが、香港ヴァーズで後方からの差し切りは見事。こちらに関しては順当に評価を上げたい。

充実期に入ったようで期待できる反面、このメンバーでも勝ち負けまでかと言われると若干の疑念が。今月冒頭には条件戦で完敗も、ここはあくまでステップとして使ってとの報なのであまり気にせず。
中途半端な人気になりそうで非常に扱いづらい一頭。思い切ってきれないこともない。

②ジャスティンパレス

昨年の天皇賞・春の勝ち馬。明らかに古馬になってから充実の一途を辿っている。宝塚記念の3着に天皇賞・春の2着とイクイノックスが相手だと思えば決して悪くない内容。有馬記念は4着も、この馬のスタイルからして中山向きではないはず。それでもドウデュースと遜色ない脚で上がってきており、仕掛けのタイミングや道中のポジションも敗因の一つだろう。
シャフリヤールと同様に若干人気を落としそうで妙味はあるが、この条件はどうか。近走は後ろからの競馬が続いており、メイダンでどこまで差し切れるかが疑問。元々は前での競馬もしていた馬なので、鞍上がどう乗るかもカギだろう。距離も更に伸びる方が嬉しい気はする。陣営も勝機があると見て天皇賞・春ではなくこちらを選んだはずで軽視は禁物だが、この辺りを思い切って切る選択はできなくもない。

③ポイントロンズデール

重賞4勝だがG1は未勝利。昨年5月のハクスリーステークス以降勝ちが遠い一頭。エミリーアップジョンが勝ったコロネーションカップは3着も、前2頭に完全に離されての入線で評価は上げられず。
前走も11着と大敗しており、これといって買いたくなる理由は見当たらない。見送りが吉。

④レベルスロマンス

通算成績11-0-0-6とわかりやすいキャリア。ベルリン大賞、オイロパ賞、BCカップターフとG1で3勝を挙げているが、昨年は敗戦や取り消し・中止が続く。近2走はリステッド、G3での勝利。

前走はアミールトロフィー1着。向正面で先頭に立つと香港ヴァーズ2着のゼッフィーロやG1・3勝の香港馬ロシアンエンペラーらを振り切っての快勝。復活への兆しは感じられる一頭か。
このメンバー構成でどこまで好走できるかはかなり疑問だが、良い頃の調子を取り戻しているのであれば期待はできる。人気薄になりそうで、馬券に絡めて高配当を狙うのは悪くないだろう。

⑤シャフリヤール

ダービー馬にして2022年のこのレースの勝ち馬。そこからは勝ちが遠く善戦止まりだが、BCターフ3着などハイレベルなレースでも喰らい付いており、能力は依然として高い水準にあるか。
ここでで勝ち負けなら有馬記念はどうにか入着まで持っていきたかった印象はある。有馬記念上位勢のレベルが低いとは全く思わないが、どうにも惜しい内容。とは言本来は香港で走るはずが急遽変更での参戦。それでも掲示板まで残ったことを評価すべきか。
この馬の能力自体は疑う余地がないが、今一つ決め手に欠ける点が残念。海外遠征を問題なくこなせる点は評価したい。やや穴っぽい人気になりそうで、相手としては魅力を感じる。

⑥シムカミル

ベルリン大賞 (G1) を含む重賞5勝。通算8-5-0-4と安定した成績が魅力ではあるが、下してきた相手まで考えるとやや見劣り。
前走アミールトロフィーもレベルスロマンスの6着と敗れており、流石にここは厳しいように思える。素直に消しで良い一頭。

⑦シスファハン

ドイツダービーの勝ち馬。最後の勝利は2022年のジョッキークラブ大賞で、そこからは入着こそあるものの勝ちが遠い一頭。ベルリン大賞 (G1) でシムカミルの2着もあり完全に衰えたわけでも無さそうだが、その後のバーデン大賞 (G1) 6着や凱旋門賞 7着の方が気になる。

前走はドバイシティオブゴールド (G2) で、今回のレースと同条件の3着。よく伸びてはいたものの、前2頭の伸びと比べて見劣り。ここで勝ち負けまでこなしたいのであれば、流石に離されすぎの印象。
有力馬が多く出走する中ではかなり見劣り。ここは素直に消して良いはず。

⑧スピリットダンサー

通算8-6-2-9でキャリアのほとんどはハンデ戦。近5走で重賞を使うとG3を1勝とG2を2勝に、G1とG3で4着という成績。
これだけを見るとなんとも魅力を感じないが、前走のネオムターフカップが非常に良い内容。

後方やや外目を回すと勢いよく進出し、前を抜き去っての完勝。ルクセンブルクらを下しての勝利で、非常に充実ぶりを感じさせる内容。
ここに向けての調整は万全と行った印象だ。この馬も上位勢と比べると人気が落ちそうで、だからこそ期待が高まる一頭。穴狙いなら悪くないだろう。

⑨オーギュストロダン

通算7-1-0-2で、G1で5勝の名馬。昨年末での引退が示唆されていたが現役続行。まだまだ勝利数を増やしそうな一頭だ。
2度の2桁着順から分かるように突然大コケすることがありつつも、世界トップレベルの馬であることは間違いない。

前走はブリーダーズカップターフを快勝。この馬の力もさることながら、ライアン・ムーア騎手のコース取りも完璧。人馬一体となっての勝利だ。

前々走は前2頭を見る形でレースを進めるとジワジワと前に進出。そのまま後続の追走を振り切っての勝利。圧勝でこそないものの、下した相手のレベルまで考えれば十分だろう。
劇的な勝利こそないものの、後方から最後まで伸びての差し切りに好位追走からの振り切りなど、自在性が高くどのようなレースでも対応できる点が魅力。
BCターフで長距離輸送もこなしており、不安はほとんど見受けられない。今回も名手を背に、6つ目のG1獲得に向けて期待が高まる。

⑩エミリーアップジョン

勝ち鞍はミュージドラステークス (G3) 、英チャンピオンズフィリーズ&メアズステークス (G1) 、コロネーションカップ (G1)。
コロネーションカップでは愛ダービー (G1)やサンクルー大賞 (G1) で勝利し、昨年のこのレースや凱旋門賞で2着と絶好調のウエストオーバーを下しての勝利。

英チャンピオンズフィリーズ&メアズステークス (G1) では中団でレースを運ぶとコーナーからジワジワと進出。楽に後続を離すと余力を残しての快勝。

5頭という小頭数で行われたコロネーションカップは最終的にウエストオーバーかこの馬かという展開になるも、一切追わせることなく完勝。ウエストオーバーのレベルを考えれば、必然的にこの馬のレベルも相当高いということになる。
勝ったレースばかり見ても仕方ないので、2年連続で着外になったキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス (G1) についても一応見てみよう。先に断っておくが明確な敗因は不明。
2022年は6着で最下位。改めて見返すとG1馬以外はいないレースで、少なくとも敗戦自体は気にすることはないか。それにしても最後まで伸びを欠いており、直後に全く同じ条件で勝っているので原因はいまいちわからず。
前走に当たる2023年は7着。こちらは2022年以上に粒揃い、圧巻のメンバー構成。とは言え流石に前から離されすぎている気もする。オーギュストロダンがまさかの最下位に沈んだのもこのレースで、馬場や展開面が特殊だったと見ることも不可能ではない。
距離自体は合うはずで、この馬の走りができればチャンスはある。半年以上間隔が空くが、英チャンピオンズフィリーズ&メアズステークス (G1)からコロネーションカップ (G1)までも8ヶ月空いての勝利なのでそこは気にしなくて良いだろう。
差し競馬をするタイプなので、基本的に前有利とされるメイダンでの立ち回りはやや気になるか。
鞍上はランフランコ・デットーリ騎手から代わってキーラン・シューマーク騎手。新進気鋭のジョッキーであることは間違いないが、今回は点乗りで、尚且つ騎手もドバイシーマクラシックは初出走。人馬ともに実力は間違いないが、レース運びに注意。

⑪スターズオンアース

通算3-5-4-0の2冠牝馬。オークス以降勝ちこそ遠いものの、ヴィクトリアマイルから有馬記念まで、距離を問わず好走。日本競馬を牽引する一頭であることは間違いない。
近2走で惜しい競馬が続くも内容は酷くない。ジャパンカップはイクイノックス相手に勝負にならず、実質的にはリバティアイランドとこの馬の勝負に。枠順や乗り替わり、休み明けなどの影響も考えれば、着差ほどの差はないと見て良い。
前走有馬記念は惜しくも2着。こちらに関しては3コーナーやラストで内にもたれる部分があり、その分差が開いてしまったように見える。大外枠を引きながらもしっかり良いポジションを取りに行けた点からも、この馬の能力の高さが感じられる。
2400mは合うはずで、前で競馬ができるようになった点も好感が持てる。今回が初の海外遠征になるが、上手くこなせば当然勝ち負けまでと見て良いだろう。

⑫リバティアイランド

阪神JFと牝馬3冠でG1を4勝。古馬との初対戦になったジャパンカップでも2着と健闘。こちらもスターズオンアースと並んで日本競馬を背負ってたつ馬であることは間違いない。
このレベルでどこまでかは非常に気になる。ジャパンカップは54kgと最軽量での出走。それで前後にあの着差は若干疑問が残る。
レース間隔も空き、古馬になって斤量有利もなく、更には初の海外遠征と懸念点は決して少なくない。
国内での馬券発売に関しては1番人気になってもおかしくないが、あまりに過剰人気するようであれば、正直なところ魅力は下がる。
どう考えても消すような選択にはならないが、圧倒的本命かと言われるとなんとも。
結局のところこの馬自身にどこまで上積みがあるかという点に尽きるが、こればかりは走ってみないと分からない。ドゥラメンテ産駒自体に極端な早熟のイメージはなく、それはスターズオンアースの昨年の戦績からも見てとれるだろう。とは言えこの馬自身がどのような成長を見せるかは不明。
エミリーアップジョンやオーギュストロダンと言った名馬相手にどこまで勝負をできるのか、ジャパンカップ以上にこの馬の真価を問う一戦に。
少なくともジャパンカップの1戦についてスターズオンアースと差があると見るのは軽率。総合的なキャリアで見れば安定感はあちらに軍配が上がると言ってもよく、買い目の組み立てには慎重になりたい。

馬券の組み立て

単勝

国内の馬券発売はリバティアイランドが人気になりそうな予感。その分安く済むなら⑨と⑩を両方。

複勝

こちらも⑨と⑩を両方抑えたい。

ワイド

⑨→②④⑤⑧⑩⑪で。妙味を意識してリバティアイランドは落としている。万が一来てももう一方が当たれば良いだろう。

馬連

⑨→②④⑤⑧⑩⑪⑫でどうだろう。多少調整が必要かもしれないが、大幅に買わされる不安はないはず。

馬単

⑨⑩⑪ボックスか、⑨⇄②④⑤⑧⑩⑪⑫で。

三連複

流石にオーギュストロダンが飛ぶ印象はない。⑨→⑩⑪→②④⑤⑧⑩⑪⑫でしっかり。高めまで意識なら④⑤⑨⑩⑪⑫のボックスも悪くないか。

三連単

ここが非常に難しい。⑨→⑩⑪⇄②④⑤⑧⑩⑪⑫がコンパクトで良いか。
あるいはしっかり絞って⑨1頭軸マルチを相手⑩⑪⑫で買うか。
オーギュストロダンの大コケが再発動する可能性を意識するなら
⑨⑩→⑨⑩⑪⑫→②④⑤⑧⑩⑪⑫で、⑨が飛ぶ馬券を意識しつつ、3列目からは⑧、②、④、⑤の順で削っていくのもありか。

基本はオーギュストロダンが抜けて見えるレース。今回はリバティアイランドの勝ちはないと割り切っているが、その線も捨てたくないのであれば馬連や馬単、3連複あたりを推奨したい。
省略しているが、全ての馬券に関して当日の仕上がり次第で①を入れよう。ただし優先度は低い。


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