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京東が「小時購」を公開 配送速度にこだわる
「小時購」とは?
中国EC大手企業の京東(JD.com)は先日、即時配達サービスの「小時購(xiaoshigou)」を公開した。
京東アプリもしくはwechatミニプログラムから利用可能
「小時購」のタグがついた商品は、ユーザーの半径3から5キロ以内の店舗から即時に発送され、1時間以内の配送が可能。対象商品には生鮮食品、日用品、デジタル機器、化粧用品などがある。
京東は2015年に即時配達サービスの「京東到家」(JD.com宅配)を打ち出しており、「小時購」はそこからアップグレードしたものとなる。
注文から配送までの流れ
「小時購」の狙い
食料品や日用品の即時配送サービスはコロナの影響もあって、利用者数が増え続けている。
京東の他にも美団、アリババなどがこの事業に注力している。美団は2018年に「小時購」と似たサービス「美団閃購」を打ち出しており、生鮮分野では「叮咚買菜」やアリババの「盒馬鮮生」が業界をリードしている。
これらの生活関連サービスの成長によって、ユーザーがよそに流れた場合、京東のEC核心事業にとっては脅威となる。
今回、京東が「小時購」の配送速度を強くアピールしたのも、ユーザーを他の競争者に奪われたくないからだと考えられる。
さらに、中国EC最大のセールイベント「独身の日(ダブルイレブン)」が間も無く開幕する。「小時購」はこの買い物ラッシュへの対応でもある。
配送速度を巡る競争が激化する中国の生活関連サービス、今後の発展が気になるところ。