0829木
大好きなうさぴーへ
朝起きてLINEを見て、特に何もなかったので電気をつけて起き上がって布団を畳んで、冷蔵庫の冷たい水を飲みながら「冷たい水でこじ開けて」と「冷たい水をひと口」との歌詞を思い浮かべて、句読点としてタバコよりやっぱり冷たい水だよなと思って、もう一度LINEを見たら雨のため部活がなくなった旨の連絡が入っていました。そういえば昨晩スマホをアップデートしていたので連絡が反映されるのが遅かったみたいです。窓の外をみてもそんなに雨が降っているようには見えなかったけれど、頭と体が起ききる前にと急いで二度寝の構えを取りました。眠る前に、今朝の目覚ましはいつもと音が違ったな、と思いました。起きる直前の夢で、もう忘れましたがいつもと違う音を予言するような内容があって、偶然なわけがないからやっぱり夢は起きる直前の一瞬に全部見ているというのは本当なのかなとかそれにしても順番がさかさまだとか考えていたのを覚えています。二度寝から起きた後にみたら、いつもと同じ曲がSpotifyで3秒だけ進んでいたのでいつもと同じだったはずです。すると、目覚ましの音の方が変わっていた、現実の方の認識が夢に引っ張られて嘘になっていたことになります。不思議です。スマホを変えてから、目覚ましにプレイリストを設定しているのに毎朝決まった曲が流れるようになりました。いいんだけどさ、前はシャッフルだったのに。
8:00頃一度ふっと目覚めて、台風でバイトもなくなっていて完全にフリーな日であることを思い出して、また寝て10:30頃に徐々に起きました。夢とうつつの間をさまよえる朝の余裕が久しぶりで嬉しかったです。実に恐るべき12時間睡眠。朝ごはんにいつも食べるパンがないことを思い出して困りましたが、何もないからランチよりのブランチにしてもいいわけで、納豆とミニトマトを食べた後パスタをゆでて食べました。毎週聴いているラジオを聴きつくしてしまったのでYouTubeで視覚的要素少なめの動画なんかを流しながら支度をして、ちょうど雨も止んでいたので部活に行きました。馬と一緒に散歩をして掃除をしました。
しばらく前に取り寄せておいたPCのバッテリーが届いたと電話があったので、小さなパソコン修理屋さんに行きました。小さすぎて通り過ぎたなと思って戻って、地図で場所を確認したけれどそこには何もなく、キツネにつままれた気分でした。前に見た猫の看板も、縦に長い店内と髪のうすいやわらかい雰囲気のおじさんも、その後ろにドイツ語の参考書があって嬉しかったことも全部幻だったのかと思いました。周辺を何往復かしてやっと飲み込めました、お店があるはずのところにシャッターが1つあって、そこがパソコン屋さんなのだと。看板も表札も本当に何もなくて面くらいました。おおかた台風で臨時休業でもしていたのでしょう。リュックの中のパソコンが急に重くなりましたが、図書館に行こうと決意しました。昨日友達と本屋に行って本を読みたくなったのです。厩舎から遠い側のキャンパスに足を(タイヤを?)踏み入れるのは本当に久しぶりで、あまりにも静かなので駐輪場にいたカラスがワシかタカくらい大きく見えました。前に借りて途中で期限が来て返してしまった本とか、読みたい本リストの本とかを借りました。スーパーで空っぽの冷蔵庫に入れるべきものを買って家路につきました。
朝起きてから企んでいたのですが、家についてすぐに本をもってカフェに出かけました。ずっとやってみたかったのにケチってできなかったこと。私には珍しく、長い傘を携えて歩いて。学科でやっている勉強会の準備をしようと思ってiPadも持って行ったのですが、次回が明日ではなく1週間後だったことにカフェについてすぐに気づいてしまって、結局本しか使いませんでした。そのカフェはしょっちゅう前を通るのにちょっと前まで認識していなかったもので、幼馴染がうちに泊まりに来て私が朝出かけたときに一人でモーニングを食べに行ったらしく、すごく良かったと教えてくれたところです。うちの周りも、たまにはそういう目で見た方がいいのだなと定期的に思います。入ると何よりも先に、座っていたお客さんに手を振られて、びっくりしてみるとクラスメイトが知らない子と一緒に座っていました。久しぶり、よく来るの?とか話して、その子に「前に家から出てくるの見たことあるよ」といわれて、私の家は結構奥というか、すぐ脇まで山が迫っているのでどこかに行く途中にあるということがないと思っていたので驚きました。その子は初めてではないらしく、すごくおいしいんだよ、と言っていました。すごくよくしゃべるわけでも絶対に口をきかないわけでもない子で、1回生の時に実験で席が向かいで、実験台の下の荷物入れにダウンコートを詰め込んだら破裂しないかなと真面目に言っていたのがおもしろかったのが第一印象です。一人でカフェに入るのは初めてで、どう映っているかなとちょっと非対称さからくる背徳感をもちながら、チーズケーキとホットコーヒーを頼みました。最初は声が小さかったのか無愛想に聞き返されました。
待っている間に、借りてきた小説を開きました。『ライ麦畑でつかまえて』、イギリスで出会った日本人の友達が好きだといっていた本です。最後の数週間で一気に仲良くなった子なのだけれど、感性がすごく合うなと思って好きな本を聞いて、どうしても読みたかったのです。一緒に低い山登りをしたときにおひさまの光ってすごくいいよねと言ってきたことが、この本と紐づいています。理由はあるのかどうかも忘れました。翻訳者のせいなのかもしれませんが、主人公の語り口調がずっとガキで、「~しやがるんだ」とか「~のやつ」とかがあまりにも多くて、慣れるまで時間がかかりました。村上春樹の訳もあったのですが、完全な偏見でなんとなく村上春樹って翻訳に自分の色を出してきそうだなと思ってあえて避けたので、これは村上春樹バージョンも原文も気になるなと思いました。2割ほど読んだ時点では、おひさまらしい雰囲気は全然ありません。
チーズケーキもコーヒーもとてもおいしかったです。運ばれてきたときに写真を撮って勧めてくれた友達に送ろうかと思ったけれど、クラスメイトたちが写真を撮っていたのもあって変な天邪鬼がはたらいて撮るのをやめて目に焼き付けました。コーヒーカップを汚さずに飲むことは可能なのでしょうか。いつも口をつけたところにコーヒーが少しだけ残ってしまって干上がって、みっともないなと恥ずかしく思っています。店内はカウンターだけだったので、横から聞こえてくる会話をなんとなく聞きながら食べていました。店内に客は3人だけでした。初めての試みすぎて、やっぱり会話を聞いてしまうからカフェで読み物をするのは向いていなかったかな、とか考えましたが結局、何にも追われず読んでいるなら問題ないという結論です。クラスメイトじゃない方の、のんびりした話し方が好きでした。それから、横に本を開いて読みながらちまちまとケーキを食べるのって失礼なんでしょうか。始めのうちはケーキを少し食べてはずらして本を正面に持ってきて読んだりしていましたが、よくわからなくなってドギマギしながら本は横に置いておきました。
2時間弱して、常連さんらしき人が入ってきてさっき無愛想だったおじさんとしゃべらなかったおばさんと和やかに話し始めました。本もキリが付いたので私はお店をあとにしました。そのまま、隣にある好きな古本屋に行きました。腕時計をせずにいったのですが、時計を見ると16:30頃でした。入るといつものようにベレー帽をかぶった店主が、2人の男の人と話していました。本を読みながら話を聞いていると、外部の人を招いて職業体験みたいなことをする話でした。私も古本屋で職業体験したいよ!店主さんは読書会に呼ばれたりもしているようで、古本屋さんってどうやって食べているんだろうと兼ねてから思っていた私にはおもしろかったです。だいぶラインナップが変わっていましたが、特にビビッと来る本はなく、でもまだぶらつきたかったので向かいにある姉妹店の新品を売っている方の本屋さんに入りました。入ってすぐの平積みコーナーにはエッセイ集が多くて、つまみ読みをしながら一時間以上いた気がします。人のことを知りたくて好きな本を聞いて読むという主人公の本があって嬉しくなりました。読んでみたい本はたくさんありましたが、私はずっと持っていたいと強く思える本しか買えないので何も買いませんでした。ただ、エッセイ集をりっぱに楽しめるようになったなと思いました。本の隙間で売っていた生八つ橋のアクセサリーがすごくかわいかったです。
この本屋さんにしてもカフェにしても今日やっていなかったパソコン屋さんにしても、京都では気になった適当な小さいお店に入ったときに当たる確率がすごく高いように感じます。昨日行った美容院も立ち寄った雑貨屋さんも。なんだか心地よい内輪の感じがあって、万人に最初から優しいわけではないかもしれないけれど決して閉鎖的ではなくて、飛び込んでいけば受け止めてくれる、というよりどんなに深く分け入ろうが見過ごしてくれるような感じがあります。いつか、こういう内の感じをもつお店のどこかに通い詰めて、輪に入ってみたいなと思います。
カフェを出たときに降っていた雨は本屋にいるうちに止んで、湿った中を歩いて帰りました。歩きだと自転車の時と比べてにおいを感じられる時間が長くていいですね。いつもは匂ったと思ったら終わってしまうのですが、今日はグラタンの匂いだとちゃんとわかってからなお確かめるフィードバックの余裕がありました。こういう休日は多すぎてもダメだけれど必要だなと思いました。家の前の百日紅は、咲いてから3カ月本当にずっと紅いかもしれません。そろそろ2カ月以上になりますが衰えを感じさせません。
帰ってすぐご飯を炊いて、アスパラとにんじんの肉巻きを作りました。作り終わってまだご飯が炊けなかったのでもう一品、マーボーなす春雨も作ってしまいました。しばらくバイトもないので自炊を食べる機会もありそうです。夜きっと後悔するとわかっていながら、最後のグレープフルーツを朝食べてしまったことを順当に後悔しました。今日は徹底的なお休みと決めたので、結局勉強会の準備もせずこうして日記を書いています。個人名を出さなくても書けるできごとがあるときにGoogleドライブではなくこちらに日記を書くのですが、個人名が出てこないということはたいていその日に人とした会話が少ないということで、どうしてもたくさん書くことが溜まっていることが多いみたいです。最近短縮化に成功していたのに。それから最近更新のペースが速めの方何人かとつながれて、嬉しくてつられてパカパカ書いてしまっています。
2024.08.29