そのBCP、機能しますか?
※本記事は定期的にChainable運営チームが配信しているメールマガジンを再編集したものです。一部、お読みいただいている時期の状況にそぐわない場合がございます。あらかじめご了承ください。
今月のテーマ
『実効性の高いBCPとは?』
まず、「実効性の高いBCP」とは、どのようなものを指すのでしょうか?
BCPの目的は、「重要な事業を中断させない、または中断しても許容可能な期間で復旧させること」、ですので、この目的を達成可能な計画は「実効性の高いBCP」といえます。
経済産業省公表資料※では、「実効性の高いBCP」を以下のように表現しています。
「災害は待ってくれないので、今すぐ実施可能なことから始め、定期的な訓練(訓練ができなくとも、起こる災害を他人事とせず、その教訓を自社に当てはめて考察)、見直しを行うことが重要。これが、実効性の高いBCP。」
※出典:経済産業省「災害対応の経験等から見た実効性の高いBCPとは」(平成30年12月)
BCPの実効性を高めるにはBCPを定期的に見直すことが重要で、その手段として①定期的な訓練の実施、②災害事例から学ぶ、の2つが挙げられています。それぞれ簡単に解説します。
①定期的な訓練の実施
訓練は、BCPの内容が適切かどうかを確認するために行います。災害時に実行可能な手順となっているか、検討が不十分な箇所がないか、などを確認します。
また、BCPへの理解度向上や、有事の意思決定力向上を目的に行う訓練など、自社内の状況・課題を踏まえて訓練の内容を検討・企画、実施することが、BCPの実効性向上につながります。
なお、訓練の種類について詳しく知りたい方は、以下URLをご一読いただければと思います。
②災害事例から学ぶ
経産省資料では、「起こる災害を他人事とせず、その教訓を自社に当てはめて考察」せよ、と書いています。
過去の災害での他社の経験(好取組事例、失敗事例)から学び、自社の状況に置き換えて対応策を検討し、BCPに反映していこう、ということですね。
ここで、過去に災害被害を受けた企業の事例をご紹介します。どのようにすれば被害を低減できたか、自社の取組と照らしながらご一読ください!
さて、いかがでしょうか?みなさまも色々と思うところがあったかと思います。ポイントをかいつまんで解説します。
まず、浸水被害を想定していなかったこと。
Yさんは、オープン前にハザードマップを確認しましたが、それ以降は1度も確認していませんでした。
河川の浸水想定、特に中小河川の想定においては徐々に整備・公表が進んでおり、現在過渡期です。3年の間に新たなハザードマップが公表されたと考えられます。
なお、新店オープン前にハザードマップを確認している点は、良い取組と言えますね。
次に、屋外保管物について。Yさんは浸水被害を想定していなかったので屋内に移動しませんでした。しかし、パレットは暴風によって飛散する可能性があるため、移動または固定するべきだったと考えます。
「記録的な暴風」に見舞われるとどんな被害が生じうるのかなど、「いつ(どんなとき)、なにを、どうするか」を検討しておけば、適切な対策が取れた可能性があります。
なお、防災マニュアルの展開方法にも改善点はありますが、こちらは長くなるので割愛します。もし気になる方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡ください。
関連情報
BCPの実行性を高めるデジタルソリューション「Chainable」
Chainableは、自社の拠点管理はもちろん、取引先も含めたサプライチェーンのリスク管理に活用可能なクラウドサービスです。登録した生産/物流拠点、販売拠点付近での災害発生時にアラートを受け取れ、影響を可視化できます。さらに平時・有事に自社や取引先の担当者との双方向でコミュニケーションするためのチャット、アンケートタスク、ファイル管理なども利用できます。
Chainableの導入により、BCPの実効性向上やBCMの効率的・効果的な推進を実現できます。特設サイトをリニューアルしておりますので、是非ご覧ください!
無料メルマガ登録はこちらから
Chainable運営チームでは定期的に風水害・地震等の自然災害、火災・爆発、BCPなどリスク管理に関連する情報を無料で配信しています。日々のリスク管理にお役立てください。
お申込みフォームはこちら